2023年春夏、6名のバイヤーが語るイセタンメンズの見どころ最前線
軽やかでポジティブな空気感、本質的価値とスタイルを手に入れる
コロナ禍における分断、抑圧、不自由といったさまざまな障害を乗り越えようとする世界を導くように、とてもポジティブで解放的なマインドを取り戻しつつあるファッションシーン。その空気感は春夏らしい明るく元気なカラーパレット、軽快な素材やフィーリングとなって表れ、直接的かつ視覚的に取り入れやすい“トレンド”となっています。
また多くの方がライフスタイルの見直し、本当に必要なものとそれ以外の取捨選択などを進めるなか、イセタンメンズはクラシックやエレガンスといったファッション本来の悦びを追求するとともに、最高レベルの上質さや、時代に左右されない本物の価値を提案する“原点”へと回帰。顧客のニーズに寄り添う、本質追求型の商品ラインナップを展開しています。
ウェア・雑貨・スポーツ、各カテゴリーのバイヤーが自信をもっておすすめするブランド、アイテム、そしてその着こなしを解説します。
端正なスタイルに色彩を添えて、ラグジュアリー&コンフォートに
自粛ムードから解放され、ファッションを愉しみ、ファッションで元気になりたいというポジティブな空気が漂う今シーズン。スーツもジャケパンスタイルも、存在感のあるヴィヴィッドな色のインナーを合わせるスタイリングや、ラグジュアリーさやコンフォート感を重視した素材使いやデザインがポイントです。
ディテールを廃した端正でクリーンなスーツ、シャツライクなアンコン仕立てのジャケット、シャーリングパンツなど、クラシック顔でも軽やかな着用感が味わえるアイテムが定着しました。またミリタリー系のジャケットやパンツと、ウール、シルク、リネンなどがもつ上品なタッチをミックスした着こなしもおすすめです。
<ラファーボラ>の平 剛氏が起こした構築的でありながらも流麗なパターンを、イタリアの実力派ファクトリーブランド<カルーゾ>が縫製し仕立てるという夢のコラボレーションが実現。両ブランドのダブルネームで展開される別注リネンジャケットは、今季らしい非常に端正でモダンなルックスに仕上がっています。
ナポリ発の<ティトアレグレット>は、きちんと手仕事が入った上質なつくりのジャケットを、素晴らしいコストパフォーマンスで提供。日本人の体型にフィットする前肩&鎌深のパターンも秀逸で、いま最も注目度の高いイタリアブランドです。無地のネイビージャケットは、ふっくらとした立体感のあるホップサック生地が豊かでラグジュアリーな表情を生み出します。
糸からこだわる超弩級のこだわりで知られる松嶋 紳氏の<カンタータ>が、1940年代にアメリカ海軍で採用されていたチノパンツをアップグレードし、再構築。強さとしなやかさを兼ね備えた絶妙なバランスのコットン生地は、尾州の名機屋・山栄毛織が手掛けています。
軽やかな0.4mm厚のスエードを駆使した<エンメティ>のシャツジャケットは、洗練されたAライン気味のシルエット、薄く繊細な貝ボタン、比翼仕立ての前開きなど、上品さや上質さがキーワードとなる今シーズンを象徴するアイテムのひとつです。
新たな時代の感性を吸収し、進化する“クラシック(一流)”なアイテムとスタイル
ドレスクロージングのマーケットを一変させたコロナ禍を経て、スーツを着る機会が減ったという方が多いのは確か。しかしスーツやジャケットを着ることがなくなることは決してなく、それが限られた機会であるからこそ、より明確に価値のあるもの、こだわりをしっかり反映した特別なクロージング、シャツ、ネクタイが欲しいというお客さまが、反比例的に増えてきています。
その“こだわり”をより深く追求できるのが、カスタムオーダーの魅力です。特に今回の一押しは、日本が世界に誇るビスポークシャツ職人が監修した、新メニューの「パターンオーダーシャツ」をお求めやすい価格でご提供していきます。
「オーダーシャツ」コーナーでは、<YAMAGAMI Masanori>の山神正則氏、<MINAMI SHIRT>の南祐太氏によるビスポークシャツのスタイルを落とし込んだ、オーダーシャツサービスがスタートします。日本を代表するシャツ職人独自のスタイルやディテールが、わずか5,000円の追加料金で選択できるようになる、画期的でインパクト十分な取り組みです。
「究極のネイビータイ」を標榜し、<イセタンメンズ>が総力を結集して作り上げたネイビータイコレクションにもご注目ください。世界の一流ネクタイブランドに勝るとも劣らないリッチで肉厚、それでいて締めやすいオリジナル生地を使用した全16種類のネイビータイは、“究極”の名に恥じない重厚さと高品質が一目瞭然。それでいて13,000円というリーズナブルなプライスが魅力です。
スニーカー気分のレザーシューズで、上品かつクラシックに
“Feel Effortless”
長らく続いたスニーカーブームも沈静化し、クラシック回帰のムードから革靴人気が顕著となっているメンズシューズ。とはいえコンフォートなスニーカーに慣れ切ってしまい、レザーソールのカチッとした本格靴はまだ辛い、という方も多いはずです。
そこで世界最大級の靴の殿堂でもあるイセタンメンズでは、“Feel Effortless”と題してスニーカーのような軽やかなフィット感や心地よさを感じられるレザーシューズ、サンダルを幅広くセレクト。伊勢丹らしいシックで洗練されたアレンジを施した、人気ブランドの別注アイテムも数多くご用意しています。
注目度が高まりつつあるUチップ型のステッチ、ビットというツボを押さえた<フェランテ>のローファーは、抜群の軽さと屈曲性を誇るビブラム社のガムライトソールで別注。まさに、“スニーカー感覚”が味わえる一足です。秋冬から人気継続中、ブラックスエードのアッパーもポイント。
<クロケット&ジョーンズ>社の中でも上級ラインとされる「ハンドグレード」から、フルブローグのローファー「STRAND」が登場。上品でクラシカルなルックスながら、着脱しやすいローファータイプで履き心地も格別という、“エフォートレス”を体現するような銘品です。
春先から盛夏まで活躍してくれる、クラシック路線のサンダルとして大人気のグルカサンダル。そのブームを牽引しているのが、<パラブーツ>の銘品「パシフィック」です。意外にもインラインにはないダークブラウンで別注しました。ショーツにもデニムにも合い、素足でもソックスでも履ける汎用性の高い傑作です。
京都の老舗・祇園ない藤が手掛け、夏の定番サンダルとして売れ続けている<ジョジョナイトウ>。今季は「大人のジョジョ」をテーマに、ブラック、ネイビー、ブラウン、オリーブといった落ち着いた配色でシックに仕上げた別注カラーを4色展開。浴衣にも草履ではなく<ジョジョナイトウ>を合わせるというのが、いまの気分です。
人気の香水だけではない、新しい香りとその愉しみ方を見つける悦び
コロナ禍中のリモート会議などで多くの方が直面した“顔映り”問題によって、スキンケアは紳士の身だしなみの新常識に。男性用基礎化粧品やベースメイク、美容機器の人気は高まる一方です。また国内最大級の香りの祭典「サロン ド パルファン 2022」が過去最高の盛り上がりを示すなど、フレグランスアイテムも絶好調。
今季は圧倒的なバリエーションを誇る香水に加え、お香やキャンドル、ディフューザーなどのルームフレグランスなど、さまざまなライフスタイルやシーンに寄り添う新しい香りの愉しみ方をご紹介します。
ジェンダーやジェネレーションを超えて支持を集める<メゾン マルジェラ「レプリカ」フレグランス>の「レプリカ」フレグランスコレクションから、「レプリカ」ディフューザーが新登場。注目はなんといっても不動のブランド一番人気、洗い立てのリネンのシーツがなめらかに肌を包み込むようなひとときを再現した「レイジーサンデー モーニング」です。
インテリアとしても映えるブック型のボックスは、“暖炉”の前でゆったりと過ごす“温かい時間”という価値を提供する香りのブランド、<ダンロウ>のもの。引き出し1段1段に独自にブレンドされた3種のインセンススティックとインセンスホルダーをセットした、ギフトにもおすすめのスペシャルキットです。
<ジョー マローン ロンドン>と<トム フォード ビューティ>。この2大ブランドによる特別な体験、お客さまと香りとの出合いをテーマとしたプロモーション*も開催予定ですので、ご期待ください。
トラディショナルなのに新しい、いつもの王道とは一味違う
“New Standard”
メンズオーセンティック/バイヤー
オーセンティックなメンズカジュアルで昨年来外せないキーワードとなっているのが、クラシック回帰によるアイビー&プレッピーなブレザースタイル。そして、すっかり定番化したセットアップスタイルです。
今季はネイビーブレザーやダブルのブレザーなど王道感の強いアイテムをメインとしながらも、そのフォルムやディテール、着こなしは2023年らしいソフトでゆったりとしたものに。またセットアップもテーラード型一辺倒ではなく、ライフスタイルの多様化に合わせ進化しています。
カタチはトラッドでも新鮮な空気感を漂わせる、“ニュースタンダード”なアイテム群にご注目ください。
アメリカントラッドを代表する王道ブランド<J.プレス>からも、肩パッドが薄くゆったりフィットのブレザーが登場。仕事にもカジュアルにも使える一着として、ブレイク間違いなしです。BD.シャツにニットタイ、チノパンツにキャップでカジュアルダウンするのが今季のオススメです。
また<トゥモローランド>からは、ダブルブレストのブレザーが登場。カットソーやセーターを合わせてスカーフを一巻きするなど、フレンチな雰囲気に仕上げたジャケットスタイルにも注目です。
<セオリー>からはシャツジャケットとカーゴパンツのカジュアルセットアップ。肉厚なツイル地を使い、トレンドのミリタリー要素を<セオリー>らしくクリーンに仕上げています。
<マッキントッシュ フィロソフィー>からはポリエステル素材を使用したデニムオーバーオールとデニムパンツのセットアップ。トレンドであるリラックスフィット。色落ちがしにくいポリエステル素材を使用しているため機能性にもこだわった一着です。
他のゴルフショップでは出合えない、エレガントなウェアと最先端ギア
パークシティ イセタン5 2階
ダブルイーグル パワードバイ
イセタンゴルフ/バイヤー
コロナ禍によりライフスタイルが大きく変化するなかで、これまでにない盛り上がりを見せたゴルフシーンと、そのマーケット。2022年3月には、伊勢丹新宿店にもおよそ5年ぶりにゴルフ専門セレクトショップである「ダブルイーグル パワードバイ イセタン ゴルフ 」がオープンいたしました。
一般的なゴルフ専門店では取り扱われていないファッション性の高いアイテムはもちろんのこと、本物志向で上質な製品を求めるイセタンメンズのお客さまのため、最高のパフォーマンスを発揮してくれるゴルフギア、エレガンスと機能性・着心地を両立してくれるアパレルなど、今季も「ダブルイーグル パワードバイ イセタンゴルフ」では高感度上質な商品を多数ご紹介していきます。
シャープでストリートテイストの際立つゴルフウェアが若いゴルファーを中心に流行していますが、洗練されたスタイルやトレンドに左右されない本物を求めるお客さまには、イタリア・ミラノ仕込みのセンスやデザインが冴え渡る<HERG1>や、<ヒューゴボス>のスポーツラインである<BOSS GREEN>のアパレルがオススメ。どちらもグリーン上だけでなく、日常から着たくなるアスレジャーウェアです。
また新潟に本社を構える鍛造メーカーが製造管理を行う工場で製造された<PROTO-CONCEPT>は、世界を代表するトッププロのリディア・コ選手が、ハイパフォーマンスを求め使用しているアイアンブランド。鍛造による高度な製造技術により、唯一無二の心地よい打感と安定したショットが味わえます。百貨店ではイセタンメンズのみで取り扱う注目ゴルフギアです。
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Photograph:Tatsuya Ozawa
Text:Junya Hasegawa(america)
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