【連載】ボージョレ ヌーヴォー解禁!ワイン・料理・キャンプのプロが新しい楽しみ方を語り尽くす|イセタンメンズ散歩
伊勢丹のワインバイヤー、社内屈指のキャンパー、フードコーディネーターという、各分野のスペシャリストがそれぞれの“おすすめ”を持ち寄ってキャンプ場に集合。間もなくやってくるボージョレ・ヌーヴォー(ボジョレー・ヌーボー)解禁日(11月17日)を前に、「キャンプ×ワイン」の楽しみ方を語り尽くす!
2022年は11月17日(木)が解禁日!“ボジョレー”でキャンプをもっと楽しく
坂本:本日は集まっていただきありがとうございます! ボージョレ・ヌーヴォー解禁に合わせて、11月16日(水)~22日(火)に「ワイン×キャンプ」をテーマとしたイベントを伊勢丹新宿店 本館地下1階 グランドカーヴ プロモーションで開催します。そのイベントをきっかけに、ワインやキャンプ、料理のプロである皆さんとそれぞれの楽しみ方についていろいろ伺っていきたいと思います。岡田:楽しそうなイベントですね。僕の印象ですが、キャンプ場ではビールやハイボールといったお酒を飲む人が多いイメージです。今回、どうしてワインとキャンプを組み合わせようと考えたんですか?
坂本:多くの人にとって、キャンプの楽しみといえばやっぱり食事だと思います。そこで、料理のおいしさを引き出してくれるフードフレンドリーなお酒であるワインを提案したいと考えたんです。ボージョレ・ヌーヴォー解禁というお祭りをきっかけに、ワインをキャンプへ持っていっていただけたらうれしいです。
岡田:私もよくキャンプをしますが、ワインを持っていく人も多いですよ。そのまま楽しむのはもちろん、フルーツやスパイスを入れてホットワインを作ったり、余ったら料理に使ったりもしています。そもそもボージョレ・ヌーヴォーって毎年解禁時に話題になりますが、どんな種類のワインなんですか?
髙橋:ボージョレ・ヌーヴォーは、フランスのボージョレ地区の新酒ワインのことです。その年に収穫した「ガメイ」という品種のブドウを100%使って造ります。毎年11月の第3木曜日を解禁日としていて、日付変更線の関係で本場フランスより約8時間も早く飲めるんです。もちろん日付が変わった24時に飲む必要はないと思いますが(笑)。
坂本:ボージョレ・ヌーヴォーは果実感が強くて、とてもフレッシュな味わいが特徴です。解禁日が待ちどおしいですね。
バイヤー厳選!キャンプにおすすめワイン3本
髙橋:今日は、イベントでも販売されるワインの中から、特におすすめしたいキャンプにぴったりなワインを持ってきましたよ。さっそく乾杯ましょうか!
まずは、ロゼです。実は、ロゼは今、世界的なブームになっているんです。乾杯から食中、食後まで幅広いシーンで飲める多様性が好まれていて、キャンプのどのシチュエーションでも合うと思ったんです。今回は最も生産量の多いフランス・プロヴァンス地方のものを選びました。
髙橋:続いて、山梨の甲州ブドウの白ワインを選びました。近年人気が高まっている日本ワインのおいしさを知ってほしいなと思って。山梨では、甲州やマスカット・ベーリーAの新酒ワインを「山梨ヌーボー」と名づけて、毎年11月3日を解禁日に設定しているんです。「日本のボージョレ」という感じですね。あと、スクリューキャップというのもセレクトのポイントです。開栓しやすいし、残っても栓ができるのでキャンプに適していると思います。
髙橋:そして最後は、フランス・シャンパーニュ地方のスパークリングワインであるシャンパーニュを1本。私がシャンパーニュ地方に訪れた際に、現地の生産者がブドウ畑の一角にテーブルをセッティングしてワインと料理を出してくれたんです。すごくおいしかったですし、なにより自然に寄り添ってワイン造りをしている姿勢に感動しました。自然を楽しむキャンプにピッタリだと思います。
鈴木:どれも魅力的ですね! ワインをどういう思いで選んでくれたのかを聞くと楽しいですし、味わい深さも増します。聞いているだけでその地を旅したような感じ。キャンプ場がブドウ畑になったような。
岡田:キャンプって知らない人と話す機会も多いんですよね。そのときの会話でよくあるのが「こういうお酒を持ってきてるからあとで一緒に飲みませんか?」とか。お酒はコミュニケーションのきっかけになるので、ストーリーのあるワインを選ぶのはいいですね。
ワインにキャンプに相性◎!シェフ考案の3つのレシピ
坂本:さて、きょうはシェフである鈴木さんが用意してくれた料理もテーブルに並んでします。鈴木さん、メニューについて説明していただけますか?鈴木:ボージョレ・ヌーヴォーは比較的軽く楽しめるワインだと思うので、お料理にはちょっとだけアクセントを持たせました。キャンプに合うことを意識して、「燻」をテーマにメニューを考えました。燻製は、野外料理の醍醐味のひとつ。燻香はもちろん、口の中に広がる旨味や余韻が燻製料理の魅力です。これをフレッシュなボージョレに合わせたいと思いました。
坂本:燻製料理というとけっこう難しそうですね。
鈴木:たしかに一から燻製をするのはなかなかハードルも高いですが、今回は気軽に燻製を楽しめるアイテムを取り入れつつ、どれもこれも簡単なレシピにしてあります。
まずは、「焼きナスの燻製オイルマリネ」。オリーブオイルで火を入れたナスにドライトマトや塩、酢などを加えています。そして、香りと旨味の決め手は「燻製パウダー」。このスパイスをまぶすだけで、スモークの香りが楽しめる優れものなんです。
鈴木:次に、「蒸し牡蠣のチポトレコンフィー」。焦げ目をしっかりと付けたねぎとちいたけをチポトレ(燻製ハラペーニョ)とオリーブオイルに入れ、ひと煮立ちしたらローズマリーと燻製牡蠣を加えてゆっくりと温めました。燻製牡蠣はフレッシュマーケット内【魚勢】で販売しています。
鈴木:そして3つ目は「スピッチコと炙りたらこのかぼちゃとじゃがいものサラダ」。スピッチコ・アフミカートは、モッツァレラチーズを燻製したもの。蒸して潰したかぼちゃとじゃがいもに、スピッチコと「薫のバーニャカウダ」というニンニクや麦味噌のソースを和えました。お好みで、燻製パウダーを加えてもおいしいですよ。
岡田:キャンプで活躍してくれそうなスパイスや食品がいろいろと使われていますね。参考になります。
鈴木:すべて伊勢丹新宿店 本館地下一階 フレッシュマーケットで取り扱いがありますよ……と宣伝(笑)。じゃあ、いただきましょうか!
坂本:おいしい! ナスのマリネ、酸味の中に燻香が感じられて、ワインの酸味と合わせるとバランスがすごくよくて相乗効果があります。
髙橋:食レポ、上手ですね(笑)。
鈴木:「このワインに合うように」と考えながら料理を作るわけですが、「こうでなきゃいけない」というのはないと思うんです。私としては「飲みたいように、食べたいように」というのを大切にしています。
髙橋:料理だけ切り取るとすごくハイレベルに見えますが、お話を聞くと意外と簡単そうですね。
キャンプのワイン選びは「素敵な時間を思いながら」
坂本:おいしいワインに料理、ごちそうさまでした。ところで、伊勢丹屈指のキャンパーである岡田さんにお聞きしたいんですが、キャンプってベストシーズンというのがあるんですか?
岡田:僕は年中行きたいタイプですけど、秋は過ごしやすいですよね。夜はまあまあ寒いので、焚き火をしたり、温かいご飯を作ったりするのが楽しいです。真冬とは違って子どもも無理なく過ごせる季節なのでファミリーにもおすすめです。
坂本:ちなみにきょうのキャンプギアは、岡田さんにすべて用意していただきました。カッコいいアイテムばかりですね。準備はけっこう大変ですか?
岡田:大変なときもありますけど、楽しいですよ。最初、ギアが好きでキャンプを始めたくらいなので(笑)。「これを持っていってみんなで楽しもう」とか考えたりするとワクワクしますね。
坂本:きょう皆さんの話を聞いて、「誰かに喜んでもらいたい」とか「こうしたら楽しいかな」とあれこれと考えながら準備する時間はとても素敵だなとあらためて感じました。今回のイベントでも、キャンプで楽しい時間を思い浮かべながらワインを選んでもらえたらうれしいですね。
鈴木:ボージョレをキャンプの機会にするなんていうのもいいですね。「解禁だからキャンプ行こうよ」みたいな(笑)。
坂本:いいですね。僕も「ボージョレ・キャンプ」したいと思います!
■本記事にてご紹介のイベント情報や鈴木シェフ考案のキャンプ料理のレシピなどの詳細はこちら!
『ISETAN FOOD INDEX』
►「ボージョレ ヌーヴォー×キャンプを愉しむ」を読む
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- 開催場所:伊勢丹新宿店 本館地下1階 グランドカーヴ
- *ボージョレ ヌーヴォー解禁日前の11月16日(水)は、キャンプに持って行っていただきたいワインを紹介しております。
【フレッシュマーケット 鈴木シェフ監修ボージョレ ヌーヴォーペアリングBAR】
- 開催期間:2022年11月17日(木)~11月19日(土)
- 開催時間:午後2時~午後8時(ラストオーダー午後7時)
- 会場:伊勢丹新宿店本館地下1階 グランドカーヴ 洋酒BAR
□価格:1,771円
*11月17日(木)、18日(金)限定10食 11月19日(土)限定15食
*出店店舗、商品は予告なく変更する場合がございます。予めご了承ください。
*数量に限りがある商品もございますので、品切れの際はご容赦ください。
Text:Shin Ichinose
Photo:Natsuko Okada
*撮影時のみマスクを外して、撮影を実施しています。
*20歳未満の方の飲酒は法律で禁止されています。
*価格はすべて、税込です。
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