僕が目指しているのはクラシックと大人ストリートとの融合なんです
Pittiには、もう6年ぐらい通っています。ストリートファッションをやってる僕が、なんでPitti?って思われるかもしれませんが、父の影響もあって、じつはイタリアのクラシックスタイルも大好きなんです。父がめちゃくちゃ服好きだったので、行きつけのセレクトショップには親子二代でお世話になっています。いまでは僕のほうがお客さんとして通っていて、はじめてのPittiでもバイヤーさんに案内してもらったり。いろんな人を紹介してもらって、たくさん友達もできました。
Pitti会場は、スーツに革靴でガチガチのクラシックな人ばかりかなって思ってたんだけど、実際はそんなこともなくて、スーツにスニーカーっていう人もたくさんいて、それがすごくカッコ良かったのを覚えています。自分でも、こんなスタイリングがしたいと思って、真似し始めたのがジャケットとスニーカーをあわせるスタイリング。ブログでもスニーカースタイルのイタリアのオヤジさんを、LEON SNAPの隣でカメラ構えて、ブログで紹介したりしてました。当時のスナップはいまもブログにありますよ。それがいまではジャケットすら着てない人もいて、すごい勢いでイタリアオヤジのストリートカジュアル化が進んでいるように思います。
学生時代からイタリアオヤジのファッションスタイルって、カッコいいなーって思ってたんです。大学ではイタリア語も勉強してたんですよ。イタリア語でコミュニケーションできたらいいなって。スニーカーが好きで、ストリートファッションが好きで、英語でショップスタッフとコミュニケーションしたいと思ったのと同じですね。
イタリアのファッショニスタも、いつもスーツを着てるわけじゃなくて、みんなストリートファッションを経験してきているんだってことも、Pittiに行くようになってから知りました。今日、僕は<ガブリエレ パジーニ>のジャケットを着てるんですけど、パジーニさんも<シュプリーム>とか<ナイキ>とか大好きなんですって。スーツも好きだけど、ストリートファッションの話でイタリア人と盛り上がったりするのもPittiの楽しみ方のひとつなんです。
ジャケットにスニーカーを合わせるようなスタイリングは、僕もPittiを見て真似しています。自分のブランドと、クラシックなブランドをミックスしたり。イタリアオヤジのファッションセンスって、そういうところもすごくうまくて。ファッションってホント、誰もが自由に楽しんでいいんだって思えるんです。僕も大人なストリートファッションがやりたいと思っているので、Pittiに出典しているブランドから、デザイナーやディレクターが来日する伊勢丹のイベントは、イタリアのファッションが好きな人なら、すごくいい機会だと思います。
直接、本人たちとコミュニケーションして直接仕入れた情報って、絶対に価値があるし、なにより自分自身が楽しいじゃないですか!
▼ 1. 稲葉智大(三越伊勢丹バイヤー)
▼ 2. 高田朋佳(「コロニークロージング」クリエイティブディレクター)
▼ 3. 広瀬未花(モデル・タレント)
▼ 4. KING MASA
▼ 5. 石井洋(『LEON』編集長)