2018.09.05 update

【インタビュー】谷本 龍哉|毎日を慌ただしく駆け抜けている紳士は、余暇も大切にする。

若かりしころ憧れたアート、ワイン、クルマ、カメラ…。そして、シガー。谷本龍哉氏に、その嗜みの極意を聞いた。


和歌山県議会議員を経て、2000年に衆議院議員に初当選。2008年8月発足の福田内閣で、内閣府副大臣に。政界引退後は、企業再生コンサルタント、経営者として活動。現職のほか、政治経済評論家としても活躍中。



氏名|谷本龍哉(たにもと たつや)

生年月日|1966年 10月 26日生( 51歳)
職業|航空会社代表取締役会長
 

シガー歴


1998|作家村上 龍氏の案内で初めてキューバへ赴く。そこで出合ったシガーに感銘を受ける。
2008|シガーの嗜みやマナーを正しく普及、貢献するシガーエキスパートの資格を取得する。
2009|一般社団法人キューバ・シガー教育協会会長に就任。シガーの伝統と文化の普及に努める。



"シガーが灰になるころ不思議と明日への力が湧いてくるんです"


多忙な紳士ほどオンとオフの切り替えがうまい。ここにご登場いただく谷本龍哉氏は、その代表といえるだろう。谷本氏の経歴は華麗だ。東京大学法学部卒業後、衆議院議員となり、内閣府副大臣などを歴任し、現在はエアアジア・ジャパンの代表取締役会長を務める。愛知県に拠点を持つ同社へ毎日出社する必要はないというが、それでも住居のある東京から週に何度か往復する。大手航空会社に属さないLCCの今後にやりがいを感じる一方、考え行動するその膨大な量と質に疲弊してしまうのではないだろうか。

「疲れると思うことはありません。ただ、一日をリセットする時間は必要。それが僕の場合、シガーなのです」

谷本氏はシガー協会の会長も務めている。

「33歳のとき、初めてキューバに行きました。仲良くしていただいているキューバ通の作家の紹介で。そこでシガーも初めて嗜みました。当時の日本でシガーといえば、映画の悪役のイメージ。でも、キューバでは誰もがそれを平等に楽しんでいる。一日の労働へのご褒美に、誕生日などの記念日に、いろいろ理由をつけてはシガーを楽しんでいるのです。大きな仕事の前に胸のポケットにシガーを忍ばせ、成功したらそれに火をつける。そんな映画のワンシーンがそこにはあったのです。そこに感動を覚えました」


―― 喫煙への風当たりが強い時代ですが。

「だからこそマナーが求められます。私の場合は必然的にシガーバーへ足が向きます。喫煙という行為は長い歴史があり、それは文化でもあります。映画や小説でも重要な小道具です。簡単になくしてしまうのは悲しい。楽しめる場所はなくさないで欲しいですね」

――煙草はやらないが、シガーには興味があるという方へのアドバイスは?

「煙草のように灰をポンポンと落とさず、吸い終わるまでで3回くらいにとどめておく。太く長いものほど嗜むのに時間がかかりますから、それを頭に入れてシガーを選ぶといったところが言えましょうか。いずれにせよ、シガーバーや専門店に足を運んで、いろいろ試して、教えてもらうのがいいですね」

――好みの銘柄は?

「やはりキューバのもの。ただし、ワインがフランスだけのものではないように、キューバの周辺国のものも実力が上がっています。ニカラグア、ドミニカのものも嗜みますよ」


西麻布の「コイーバ アトモスフィア」で嗜むことも多いという。お気に入りのシガーは、パルタガスとトリニダッド。どちらもキューバ産の名シガーだ。自宅にはヒュミドールが3つあり、毎朝加湿するのが日課だという谷本氏。

――どれくらいの頻度で嗜むのですか?

「ほぼ毎日。日本だと長時間楽しめる太くて長いチャーチル・サイズよりも、40分ほどで吸えるコロナ・サイズが多いですかね」

――シガーを嗜む時間とは?

「ゆっくりとシガーを燻くゆらせながら、その日あったこと、これからやりたいこと、いろいろ思い返したり、考えたりできます。いいワインを味わうのに近いですかね。そして、お気に入りのパルタガスが灰になるこだいろ不思議と活力が湧いてくるのです」

人生をより豊かにする紳士の嗜み、貴方はお持ちだろうか。

撮影協力
COHIBA ATMOSPHERE TOKYO(コイーバ・アトモスフィア・トウキョウ)
■住所:東京都港区西麻布1‐14‐1 井門西麻布ビル1階
■電話番号:03-5414-0025
■営業時間:18時~4時(ラストオーダー3時)
www.cohiba-atmosphere.jp

*20歳未満の方の喫煙は法律で禁止されています。
*価格はすべて、税込です。

お問い合わせ
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