「スコティッシュ・イタリアン」の台頭で、英国トレンドがいよいよ本格化する!(1/2)
メンズスタイルのキーワードとして、よく聞かれる「ブリティッシュ」とは英国調の仕立て、素材、色柄などに総じて用いる形容詞だ。イタリアンクラシコと並ぶメンズスタイルの2大潮流だが、ここ数年台頭してきている「ブリティッシュ」が、今季も重要なトレンドキーワードとなっている。
では、ここ数年続いた「ブリティッシュ」トレンドと今季は何が違うのか。明らかな違いとしていえることは、素材や色使い。英国においてもカントリーサイドの装いからインスパイアされているということだ。今シーズンのイセタンメンズは、英国紳士がかつて嗜んだハンティングやフィッシングのスタイルに着目。クラシックなテーラードへと解釈した「スコティッシュ・イタリアン」を明確に打ち出していく。
一般的にこの「ブリティッシュ」トレンドは、都会的なイングランド様式と伝統的なスコットランド様式とに大別することができる。サヴィルロウを代表とする都会の富裕層のスタイルに対して、スコットランドの伝統的なスタイルはカントリージェントルマンの気色が強く、どこか懐かしく味のあるアイテムやスタイリングが特徴となる。
独特の発色を湛えるツイードなど厚手の織り地に、民俗柄を基調にした伝統的な格子柄使いこそスコットランド様式のエレメント。ひと目でわかるレトロカントリーな色柄の素材を使いながら、シルエットはスマートにモダナイズされているのが今日らしい。「鎧」と形容される英国仕立てではなく、現代的で軽やかなイタリア式のフィッティングを採用することで、モダンジェントルマンが取り入れやすい「ブリティッシュ」なスタイルにアレンジメントが施されているのだ。
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