森岡弘さんと歩く(2)「春のメンズ館5階」|ジャケット選びの3ステップ教えます

「ファッションディレクターでスタイリストの森岡弘さんに、春物が揃った館内をフラッと歩いてもらったら……」という新企画、“メンズ館さんぽ”でまず立ち寄ったのがメンズ館5階=ビジネスクロージングのジャケットコーナー。男の装いのセンスアップから始まった話は、やがてジャケット選びのコツへ。今回はいよいよジャケット講座「上級編」です。


男はみんな愛されるキャラクターになればいい

――森岡さんはイセタンメンズが年に4回発行している冊子『The Gentlemen Makers(ジェントルマンメーカーズ)』のスタイリングを担当するなど、さまざまな“カッコイイ男”と仕事されていますが、今の時代のカッコイイ人とは。

この数年、男も女も「いかにしてモテるか?」みたいなファッション特集が多くて、モテるために装うという風潮がありますよね。確かにモテる=他人目線は、ビジネスでは大事。仕事を成功させる着こなしは「仕事相手にどう見えるか」が大切です。

――確かに、ビジネスでは「人からの評価」が大事です。

でも、プライベートは自己アピールしましょう。今、カッコイイ人は、モデルのような容姿端麗な人よりも、個性や独特の佇まいを持っている人ですね。男の人はどうしてもカッコイイ方向を目指しますが、愛されるキャラクターになればいい。

――まいうー(石塚英彦)さんとか愛されていますよね。琴奨菊さんもきれいな奥さんをもらったし。

そうですよね。太っていても、背が小さくても、今の女性は個性やキャラを求めています。個性があって楽しくて、センス良く見える人の方がランクは上。だからみんなに可能性がある。モテ目線ばかり気にせず、オンとオフを切り替えることが大事。服はその切り替えが簡単に楽しめるもので、一番テンションを上げやすいものです。「服を楽しんでいる人」になりましょう。

<エルネスト>ジャケット 118,800円

ジャケット講座「上級編」は、旅行に着ていきたい一着

――では、<ザ・ジジ>、<タリアトーレ>と選んできたジャケットの次は。

この<ERNESTO/エルネスト>のジャケットは素敵ですね。アフリカン・ネイティブ的なイエローとグレーのカラーリングが独特で、自然の色合いを感じさせる織り柄がヴィンテージっぽくて素晴らしい。白のシャツや白のポロシャツと合わせると、個性豊かなオリジナルの生地感がより一層楽しめます。これも欲しいなぁ。

――こういう美しく構築的なシルエットは大人の男だからこそ楽しめますね。

そうですね、肩や胸に適度に肉がついてきた体躯にきれいにフィットすると、男の上品な色気も出てきます。

――モテ目線を意識しなくても自然にモテます(笑)


大人の男が着るべき服があるメンズ館5階

――5階で3着のジャケットを試着していただきましたが、春はどんな印象ですか。

5階はよく見に来ますが、ブランド数・着数、種類は多いけれど、服の色がわかりやすい明るさがあって、とても選びやすい印象があります。そのシーズンのトレンドがほとんど見られますね。今日選んだジャケットも、ベーシックなネイビーのアレンジから、春夏に着たいブライトカラー、そしてポロシャツなどと合わせてちょっとした小旅行に行きたくなる<エルネスト>のシーズンテーマのジャケットなど、トレンドの要素を含めたタイプが揃っています。ぜひ、どんどん試着して新しいお気に入りを探してみてください。

メンズ館5階でジャケットを試着して、次に地下1階=紳士靴へ。「靴選びも楽しいですね」と森岡さんがセレクトする靴は……(つづく)

Photo:SUZUKI Shimpei

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