三原康裕が語る新ブランド<BLACK LABEL CRESTBRIDGE/ブラックレーベル・クレストブリッジ>の魅力(1/3)
遊び心あるモノづくりで国内外問わず注目を集める三原氏の真骨頂でもある既存の枠に捉われない発想や深く踏み込んだデザインワークから生まれた注目の新作アイテムを自らの言葉で紹介してくれた。
――はじめに<ブラックレーベル・クレストブリッジ(以下クレストブリッジ)>のコンセプトを教えてください
とにかくブリティッシュ。僕が憧れるイギリスでのシーンをイメージして、「継承と革新」をキーワードにスタイルを表現しました。「継承」は三陽商会のトレンチコートに代表されるモノづくりへの姿勢やイギリスへの想い。「革新」は現在のイギリスの文化を反映しながら新たに作り上げていくといった感じです。
ちなみに今日着ている服はもちろん<クレストブリッジ>。ショート丈のマウンテンブルゾンやお尻の部分に刺繍の入ったデニムは僕の大好きなディテールの一つです。
――今シーズンのテーマは「ロマンティック・モッズ」
僕自身が10代だったころ、パンクであったりモッズであったりブリティッシュスタイルと言ってもファッションだけではなく、音楽やカルチャー、アートなどの様々な分野から影響を受けてきました。クラシカルなイギリスの雰囲気の中にモダンなスタイルを入れていくのが正しくモッズ(※モッズの語源はモダンに由来)の本質であって、ロマンティックという言葉を入れたのもどこか哀愁を感じていたりクラシックに思うことがあります。ロマンティックというクラシックな言葉の後にモッズというモダンなエッセンスを入れることで、マッチはしてるけど相反することを合わせたような雰囲気に、モッズスタイルをハイブリッドな感覚で、今の時代にマッチさせています。
――今回のポップアップストアは今年3月に行われたデビューコレクションをテーマにしていますが、どんな想いで臨まれたましたか?
前身の<ブラックレーベル>の知名度や新ブランドへの期待感など、色んなことが飛び交っていたので、それを一掃する意味でショーはしたいなと思っていました。<ミハラヤスヒロ>は海外でもアバンギャルドで型にはまらないクリエーションとして評価を頂いていますが、僕自身、これからどう<クレストブリッジ>をつくっていくか、どう三陽商会と一緒に仕事していくのか注目を浴びていた部分もあったので、先のショーでは今までの<ブラックレーベル>のイメージをどのように継承し、どう変えていくかを伝える、ある意味でエネルギーをかけたコレクションとなりました。
全体的な世界観や今のブラックレーベルの勢いであったり、その熱をお客さまにお伝えする良い機会だったと思いますし、それは僕も三陽商会のスタッフも同じように感じてて、ショーをやったことによって僕らの団結心はさらに強くなったなと…。
今回、モッズやミュージックカルチャーも含めて、ブリティッシュという言葉一つとっても、色んな意味でクロスカルチャーな要素が多いと改めて感じています。その中で僕にとって憧れるでもあるイギリスという国に対して、日本人が考えるブリティッシュスタイルに対する答えを表現できたかなと思っています。
NEXT≫三原氏の「メイド イン ジャパン」へのこだわりとは
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