【対談】気鋭のテーラーの話題作! <フミヤヒラノ ザ トラウザーズ> その凄さに触れる|THE GENTLEMEN CLOTHING SPRING & SUMMER 2023
今シーズン、多くのバイヤーから注目を集めている話題のパンツブランド<フミヤヒラノ ザ トラウザーズ>をご存じでしょうか?この春より伊勢丹新宿店 メンズ館5階 メンズテーラードクロージングでも取り扱うこの話題作の魅力を、イセタンメンズきっての洒落者マネージャーと、人気ショップのバイヤーの対談から探ります。
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英国名門で活躍した
気鋭のテーラー監修のパンツが話題に!
サヴィル・ロウの名門<ヘンリー・プール>でカッターを務めた後、ロンドンで独立した平野史也氏。2021年に日本へ拠点を移した後も世界中から顧客が訪れる実力派テーラー平野氏が、今季既製パンツブランドを始動したのが<フミヤヒラノ ザ トラウザーズ>です。
本場仕込みの英国スタイルを核としつつ、日本人体型にも配慮する氏の作風が遺憾なく発揮された同ブランドは、多くのバイヤーにとって今シーズンの注目の的となっています。
話題作の魅力をメンズ館マネージャーと
人気ショップバイヤーが探る
今回、<フミヤヒラノ ザ トラウザーズ>の魅力を探るために、デザイナーズブランドからドレスウェアまで幅広い着こなしを得意とする、イセタンメンズきっての洒落者である松岡(写真左)と、様々な雑誌媒体から引く手あまたのトゥモローランドの若手バイヤーである川辺氏(写真右)が対談。歳も近くかねてより親交があるという二人が、実際に<フミヤヒラノ ザ トラウザーズ>を手に取り、ディテールの特長やその着こなし方について語る。
松岡 歩(以下、松岡):川辺さんはインスタグラムでの着こなしをよく参考にさせていただいています。今までDMでのやり取りや近い仲間で集まっての食事などはありましたが、こうやって改まって対談をするのは初めてですね。
川辺圭一郎(以下、川辺):そうですね。松岡さんはクラシックの服もモードの服も幅広く好きだし、お互い着こなしのスタイルも近いからか話が合いそうですよね。
松岡:そういっていただけると嬉しいです。 トゥモローランドでは早くから<フミヤ ヒラノ>のスーツやジャケットを扱っていましたよね。<フミヤ ヒラノ>はどんなスタイルの服づくりをしているのでしょうか?
川辺:平野さんが<ヘンリー・プール>でカッターを務めていただけあって、ベースは英国クラシックです。でもどこか日本人の感性に合うような雰囲気があるんじゃないでしょうか。そういうところがジャケットでも人気の理由だったんですが、今回立ち上げた<フミヤヒラノ ザ トラウザーズ>もそういう英国と日本の感性が共存している雰囲気があると思います。
松岡:僕は平野さんの作る服は<フミヤヒラノ ザ トラウザーズ>で初めて知ったのですが、確かにディテールは一目でわかるようなクラシックな仕様ですよね。伊勢丹新宿メンズ館では比較的ベーシックなこちらの「REGENT」を展開するのですが、それでもハイウエストや2インプリーツの仕様は、クラシックな雰囲気たっぷりです。
伊勢丹新宿店 メンズ館で展開する「REGENT」。深めに取ったプリーツやベルトループをつけずに、サイドアジャスターを付けた腰周りの顔つきがクラシック。
川辺:この「REGENT」のモデルはスタンダードで履きやすそうですよね。クラシックな服装をしない人でも取り入れやすいんじゃないかな。
こちらの「REGENT」は程よく太いシルエットもクラシック。ウール生地だが強撚糸で肌離れもよくさらりとして、これからの季節にも最適。
松岡:実際履いてみたのですが、非常に美しいシルエットでした。着用しただけで、平野さんのこだわりやモノづくりへの想いを強く感じ取れました。トゥモローランドではどのモデルを展開しているんですか?
川辺:トゥモローランドではより英国らしいディテールが強いモデルもセレクトしているんですよ。この「SAVILE ROW」というモデルのグレースラックスは、バックシルエットが特徴的。「REGENT」と比べるとグッと上がったハイバックになっていて、さらにクラシックな仕様になっています。
松岡:英国らしいクラシックなムードたっぷりのパンツですね! 確かに「REGENT」とは後ろの顔つきが全然違います。
トゥモローランド 渋谷本店で展開する「SAVILE ROW」。ボタンフライのフロントと、グッとせりあがったバックシルエットがよりクラシックなムードを醸し出します。
サイドシームを取らずに、一枚の生地を筒状に縫い合わせている、ドレッシーな仕様も大きな特徴。本仕様でも保たれる美しいシルエットに、作り手の技術の高さが表れています。
川辺:それにサイドポケットが玉縁仕様になっているのも珍しい。このように玉縁仕様になっているとGジャンのようなカジュアルブルゾンとも相性がコーディネートしやすくて、ドレスジャケットに合わせるだけじゃなく、幅広い着こなしが出来ると思います。
松岡:今日、川辺さんが履いているのもそうですね。
川辺:これは以前、ジャケットを平野さんのビスポークサロンでオーダーした後に、パンツも欲しくなって作ってもらったんですよ。その時も、カジュアルの着こなしにも合わせたかったから玉縁ポケットにしてもらいました。
松岡:クラシックなパンツだから着こなしの幅が狭いかと思ったら実際はかなり幅広いスタイリングに使用できそうですよね。個人的にはレイジーマンジャケットやサファリジャケットのような着丈が長いカジュアルジャケットに合わせたいです。
川辺:そうですね、パンツの股上が深いから、着丈が長い上着はドレスジャケットでもカジュアルジャケットでも相性が良いと思います。それに実は股上が深いパンツは、ニットなどのインナーをタックインをするとモダンな印象になるから、今っぽく着るもの難しくありませんし。
松岡:パンツってジャケットに比べるとあまり気を使わない方が多いですが、むしろ着こなしのスタイルや個性ってパンツが決めるところがあるのではないかと思います。そういう意味では、この<フミヤヒラノ ザ トラウザーズ>は一見するとクラシックなディテールが強くて履きにくそうですが、むしろそのディテールがアクセントになって、着こなしに「品」や「感性」をもたらしてくれるのではないでしょうか。
川辺:ドレッシーな服だけじゃなくて、実はカジュアルにも合わせられますしね。汎用性もかなり高いし、クラシックなのに履くとファッショナブルにもなる。それが今とても注目を集める理由なんだと思います。
個性的に見えても、実は高い汎用性を備える<フミヤヒラノ ザ トラウザーズ>をぜひ試してみてはいかがでしょうか? 本記事では2人の若手ウェルドレッサーの対談を通して、<フミヤヒラノ ザ トラウザーズ>の魅力を掘り下げました。
本企画の【スタイリング編】「<フミヤヒラノ ザ トラウザーズ>、その幅広いスタイリングを実践!」では、松岡が実際に今回紹介した「REGENT」を履いて着こなし方を実演。ぜひそちらの記事もご覧ください。
イセタンメンズ松岡が着こなす「スタイリング編」特集記事はこちら!
▶【特集】<フミヤヒラノ ザ トラウザーズ>、その幅広いスタイリングを実践!
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Interview Photograph:Kwn Murakami
Pants Photograph:Takeshi Wakabayashi
Styling:Tsukasa Miyazaki(CODE)
*本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。
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