【特集】“紺ブレ“の国別の個性と 着こなし方を知っている?|THE GENTLEMEN CLOTHING AUTUMN & WINTER 2022
『THE GENTLEMEN CLOTHING AUTUMN & WINTER 2022』』P8
男の着こなしの大定番であるネイビーブレザーは、一見同じに見えて、実は国ごとの個性が色濃く表れるアイテムといえるでしょう。その特徴を知って装いに活かせば、一段格上の洒脱なスタイルを築くことができるでしょう。
『GENTLEMEN CLOTHING AUTUMN & WINTER 2022』では日・米・伊の全6種類のブレザーをご紹介しましたが、本記事では特に大きく特徴が異なる、アメリカとイタリアのブレザーに焦点を当て、その違いを解説。さらに、メンズ館のスタッフが双方の違いを活かしたスタイリングを提案いたします。
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王道ネイビーブレザーも米・伊でここまで変わる
同じネイビーブレザーでも、正反対ともいえる作りやスタイルとなるのが、アメリカンブレザーとイタリアンブレザー。まずは、双方のブレザーを紹介しそれぞれに備わる国別の特徴を解説します。トラッドの王道たるフランクな佇まいの米国ブレザー
Brooks Brothers
アメリカスタイルを代表するブランドと言えるブルックス ブラザーズ。ボックスシルエットの「マディソン」フィットは、ナチュラルショルダーでウエストの絞りが少なく、直線的なシルエットが特徴的。既製服でもより多くの人の体形に合うように作られたこちらのボックスシルエットは、アメリカらしい合理的なモノづくりから誕生したデザインで、着用した際にも肩ひじ張らないどこかフランクな雰囲気を感じさせます。
アメリカントラディショナルのブレザーの特徴としてあげられるのが、はっきりとしたミシンステッチ。エッジからおよそ7ミリの位置に走るステッチが、スポーティな趣を感じさせます。
J.PRESS
こちらはブルックス ブラザーズとアメリカントラディショナルの双璧をなす<ジェイ プレス>の一着。3つボタン段返り、袖の2つボタン、そして薄いパッドが入ったナチュラルショルダーと、トラッドスタイルの王道であるディテールが備わっています。
ポケットがパッチ&フラップの仕様になっているのもスポーティな雰囲気を後押しします。前身ごろには身頃をシェイプさせるためのダーツがとられておらず、ゆったりとしたシルエットとなっていることがわかります。
柔らかな仕立てが優雅なイタリアンブレザー
TAGLIATORE
<タリアトーレ>のブレザーはイタリアらしいエレガントな佇まいが魅力的。芯地や肩のパッドなどをほとんど用いず、柔らかな仕立てにすることで、生地のドレープ感がある優雅なブレザーに仕上がります。
アメリカントラディショナルのブレザーと異なり、手縫い風の甘いステッチが施されているのがイタリアンスタイルのブレザーの特徴。
CARUSO
職人の高度な手作業を多用した〈カルーゾ〉のブレザーは、ナポリのブランドらしい軽やかさや洒脱さを感じさせてくれます。裏地や副資素材を省いたアンコン仕立てや、肩周りのふわりと丸みを帯びた仕立ても特徴的。
前身ごろにダーツをとり、ウエストをシェイプさせることで、着る人の身体に沿った立体的なシルエットを実現。
メンズ館のウェルドレッサーが 国別ブレザーの着こなし術を実演!
ではこのようなアメリカとイタリア、それぞれの国別の特徴を活かした着こなしとはいったいどのようなものになるのでしょうか?伊勢丹メンズ館のウェルドレッサーの二人が、それぞれ2コーデずつスタイリングのポイントを解説します。
熊谷 望×アメリカンブレザー
「時代に左右されないトラッドの魅力を押し出したコーデ」
「ブルックス ブラザースのブレザーを着用したこちらのコーデは、まさに王道のトラッドスタイルといえるでしょう。オリジナルポロカラーシャツにレップタイ、アイビー感のあるテニスセーターと、トラッドらしいアイテムを取り入れつつ、2プリーツのゆったりとしたパンツを合わせて、少しだけサイジングを今らしくアレンジしています。シルエットやディテールで遊びを利かせすぎないアメトラのブレザーだからこそ、時を経ても廃れない王道の着こなしが可能なのではないかと思います。」
「カジュアルに着るならプレッピースタイルでよりフランクに」
「こちらは、先ほどのコーデに比べてよりカジュアルなテイストでスタリング。パッチ&フラップ仕様のブレザーが持つフランクな雰囲気を活かして、ストリート感のあるプレッピーな着こなしでまとめました。足元はスニーカーとも好相性で、20代、30代でも実践しやすいコーディネートではないでしょうか?」
下山 弦也×イタリアンブレザー
「ドレープのあるブレザーを活かし、タイドアップも柔らかく」
「仕立てが軽やかなイタリアのブレザーは、タイドアップする際も柔らかくエレガントにまとめるのがポイントです。例えば今回合わせたネクタイも、裏地がないセッテピエゲのもの。ブレザーを羽織ったときのドレープ感とマッチするように、ネクタイも軽やかなものを合わせることで、イタリアのブレザーが持つ色気を損なわないようにスタイリングしています」
「グレーのスラックスでカジュアルスタイルも大人らしく」
「大人らしい色気を備えるイタリアのブレザーは、カジュアルダウンする際にも上品さを保つのがポイント。ドレッシーな雰囲気を持つ〈GTA〉のグレースラックスで品良くまとめています。日本人にとって、ブレザーはメタルボタンがあることで、一般的なネイビージャケットのようなビジネス感が薄れて、カジュアルにも着やすくなる感覚があるのかもしれません。このようなドレッシーでもカジュアルでも着られる汎用性の高さこそ、ブレザーの最大の魅力ではないでしょうか」
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Edit:ISETANMEN'S net
Photo:KEN MURAKAMI、KAZUO SHIMAMOTO
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