伊勢丹メンズ館に現代アート作品が登場。CADANとのコラボプロジェクト第二弾「Seasonal Cohabit」がスタート
日本を代表する47の現代アートギャラリーが加盟するCADAN(一般社団法人日本現代美術商協会)と伊勢丹新宿店メンズ館のアートコラボレーションプロジェクトの第二弾「Seasonal Cohabit」シリーズが3月31日(水)よりスタート。昨年度に行った第一弾「take over」シリーズと同じく、同館の4フロアに設置された立方体の展示空間SI(ストアアイデンティティ)に、CADANメンバーギャラリーで取り扱う現代アートが登場する。
「Seasonal Cohabit」は、持続可能な多様性を尊重する社会を想う造語
伊勢丹新宿店メンズ館では、2019年3月のリモデル以降、積極的にアートの取り組みを行ってきているが、昨年度に行った第一弾「take over」シリーズでは、インスタグラムをはじめとしたSNSのプロモーション用語に由来する「take over」をテーマに、互いにテイクオーバーすることで伊勢丹メンズ館という場を用いて、CADANメンバーギャラリーで取り扱う現代アートをお客さまに新しい価値として提案。1年間で全16名ものアーティストの作品を伊勢丹メンズ館のフロアで展示を行った。
3月31日(水)からスタートする第二弾は、違う者同士が、平和に一緒に過ごす、暮らすといった意味を込め、持続可能な多様性を尊重する社会を想う造語「Seasonal Cohabit」がシリーズテーマ。テーマに沿って、CADANがキュレーションした作品を展示空間SI(ストアアイデンティティ)に展示する。
CADANがキュレーションする4組の現代アートが出現
山本桂輔(所属ギャラリー:小山登美夫ギャラリー)
かつて別の用途で使われていた道具を擬人化することで開いた新境地
山本桂輔は彫刻と絵画の2つの表現方法を横断しながら制作を行ってきたが、2012年、山本は拾った古道具等に部材を加えたり、彫刻を施した作品を発表する。かつて別の用途で使われていた道具をなにかに見立てる、擬人化することは、日本人にとって馴染み深く、ある種のフォークな感覚は作者の新たな展開を感じさせる。
温田山(温田庭子+山下拓也)(所属ギャラリー:TALION GALLERY)
ユニットが生み出すキャラクターが映し出すものとは
グループ展「一番良い考えが浮かぶとき」(2020)で、8年後に同じ参加作家、同じ場所で行われるという「予予(かねがね)」展を告知するという設定にもとづいて、トレーナー、ポスターなどの形態に制作された。その実態のふたしかな展覧会の告知のために毎日着用することを約束すると、無料で受け取れるという条件付きのマルチプルワーク。
末永史尚(所属ギャラリー:Maki Fine Arts)
日用品の要素を単純化した立体作品は、卓越したテクニックが光る
「折り紙モール」は 学校などで作られていた折り紙の輪飾りがモチーフ。簡素な素材、単純な行為から巨大な装飾を作ることができる構造は、多くの人に最初の「飾る意識」を芽生えさせていたのかもしれない。
石塚隆則(所属ギャラリー:nca|nichido contemporary art)
動物の姿に変容した隣人たちが暮らすパラレルワールド?
石塚隆則の創造する作品には、生々しく、生命力溢れるさまざまな表情の愛らしくもあり、奇妙な小動物(生き物)たちが次々と登場するが、それは自身の興味である日本の神話や民族学、戯画や錦絵等に大きな影響を受けている。擬人化された動物たちは石塚に代わって自身の取り巻く世界や思いを伝える。本作品は、博物館にあるミニチュアジオラマを起点に、自身を取り巻く環境、現状を考察した「光射す公園」のシリーズのなかのひとつ。
- 伊勢丹新宿店メンズ館1階・2階・4階・6階
主催:伊勢丹新宿店メンズ館
協力:一般社団法人 日本現代美術商協会
Text:ISETAN MEN‘S net
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