2020 WATCH COLLECTOR’S WEEK|注目ブランドはこれだ!Vol.2〈ジャガー・ルクルト〉
今年の「ウォッチコレクターズ ウイーク」のテーマは、わたしにとっての“いい時計”。ここでは、そんなテーマに合わせて注目ブランドにフォーカス。2回目は〈JAEGER-LECOULTRE/ジャガー・ルクルト〉をご紹介する。
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〈ジャガー・ルクルト〉といえば、1833年の創業以来、キャリバーからケースに至るそれぞれのコレクションのデザイン、製作、組み立てまで、すべての工程を熟練の職人たちが一貫して行うマニュファクチュールとしての印象が強いだろう。
反転式ケースが特徴の「レベルソ」や、シンプルな丸いフォルムの薄型時計「マスター」など、端正なイメージの時計が思い浮かぶが、今年はクラシックな佇まいをそのままに、近年ブームとなっている“ラグジュアリースポーツウォッチ”に、〈ジャガー・ルクルト〉なりの解釈を加えた新作にも注目したい。
「ジャガー・ルクルト ポラリス・マリナー・メモボックス」は、〈ジャガー・ルクルト〉初のダイビングウォッチにオマージュを捧げた新作。ダイビングウォッチといえば、分厚くてゴツいイメージなのだが、これは違う。まさに“ラグジュアリースポーツウォッチ”と呼ぶにふさわしい、ビジネスシーンにも合うクラシカルな表情と、アクティブなシーンに耐えうる機能を両立しているのだ。
ダイビングウォッチであるため、防水機能は30気圧防水を誇る。スーパーコンプレッサータイプのダイビングウォッチの典型である2つのリュウズ構造であり、上側のリュウズがインナーベゼルを動作させるのに使われ、意図しない動きを防ぐためにねじ込み式となっている。完全に押し込まれていない場合には、オレンジのセキュリティバンドによってダイバーに注意喚起をしてくれるので、安全性も高い。下側のリュウズは、時刻と日付をセットするのに使われる。
また、アラーム機能を搭載しているのも特徴で、2008年に発表された「キャリバー956」が全面的に一新され搭載されており、これまでのクローズドケースバックと異なり、サファイアクリスタルガラス製のトランスバレントケースバックによって、アラームを打つハンマーの動きを見ることができる。このことから、打鐘機構とムーブメントを完全にデザインし直すことが求められ、このモデルではムーブメントの周囲にゴングが取り付けられる工夫が施されている。オープンワークのタングステン製ローターが備わり、スポーティさを演出するとともに、打鐘の動きやムーブメントのプレートに施された繊細な仕上げのコート・ド・ジュネーブ装飾も見ることができる。
「メモボックス」の魅力として人気の“スクールベル”アラーム音は変わっていないので、従来からのファンも満足の出来だ。
「ジャガー・ルクルト ポラリス・マリナー・デイト」は、「メモボックス」と同じく、防水性能は30気圧防水を備えており、経過時間表示(秒針)と逆回転帽子インナーベゼルに、瞬時のジャンピングデイト表示も併せ持つ。リュウズ構造は「メモボックス」と同様のものだ。
搭載されている最新キャリバーはパワーリザーブが約70時間あるため、平日は毎日着用するが、土日はたまにしか着用しない、という場合にも気にせず使用することができる。サンレイ仕上げが施されたダイヤルは、光を美しく反射し知的な雰囲気を醸し出す。
上品さとスポーティさを見事に融合させた〈ジャガー・ルクルト〉だが、とことんクラシックなデザインを堪能したいという方もいるだろう。そんな方には、やはりブランドのアイコンピース「レベルソ」の定番モデルがおすすめだ。
「レベルソ」の誕生ストーリーはご存知だろうか。1930年の初め、インドに駐在していたイギリス人将校から、ポロの試合中の衝撃に耐え得る腕時計の開発を依頼されたことが「レベルソ」の誕生のきっかけだ。スティックの打撃からダイヤルを守るため、ケースを反転させればダイヤルを格納すると同時に裏面が現れる仕様が用いられた。
誕生以来、男女を問わず美しさにこだわりを持つ人々に愛されてきた「レベルソ」。ジュエリーモデルのように女性らしさを前面に出すこともあれば、際立った複雑さと外観から男性らしさを醸し出すことから、非常に中性的デザインで、老若男女問わず時を刻むパートナーとして迎えることができるモデルなのだ。
実用的な機能(時、分、秒表示)だけでない「レベルソ・クラシック・ラージ・デュオ・スモールセコンド」の大きな特徴は、表ダイヤルの魅力的なスモールセコンドと、「デュオ」の名の通り、表裏両方のダイヤルで表示する2つのタイムゾーンだ。
有名な黄金比率を踏襲したこのタイムピースは、コレクションの基軸であり象徴ともいえるアールデコスタイルの優美さを体現。フォルムと機能が互いに補完し合う、新しい形の均整の美を表現している。「レベルソ」のケースは、エレガントな長方形のフォルムや端正なゴドロン装飾など、アールデコの特徴からインスパイアされており、昔から変わらない伝統的なデザインを維持している。
創立以来、〈ジャガー・ルクルト〉では1,200以上のキャリバーが生み出され、今日の時計業界における名声を築き上げてきた。シンプルでクラシカルな外形からは想像がつかないような技術がそこには詰まっている。主張しすぎず、込められた技術や思いを密やかに楽しむことができる時計を“いい時計”と考えるのなら、ぜひ〈ジャガー・ルクルト〉を手に取ってもらいたい。
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