2017.10.04 update

連載③<MACKINTOSH LONDON/マッキントッシュ ロンドン>|英国生まれの本物を纏う歓び──「ラバーライズドコート」という名品(1/2)

海外では「マッキントッシュ」は名詞ではなく、“マッキントッシュ=ステンカラーの形、あるいはレインコートの代名詞”になっているのはご存知だろうか?――担当バイヤーの山浦勇樹は、「レインコートといえばラバーライズド(ゴム引き)コートが代表的ですが、19世紀に開発されたラバーボンディングのマッキントッシュクロスを特殊な接着剤で組み合わせて作る防水性のあるコートが、英国・産業革命時代(約200年前)から変わらぬ製法で現在も残っていることが奇跡。世界中の人に本物として支持されてきた証しです」と語る。

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左:「ダンケルド」179,200円
中:「クリストン」189,000円
右:「ダヌーン」179,200円


「リージェンシー」224,640円

シンプルを極めた「ダンケルド」という名のラバーライズドコート


<MACKINTOSH LONDON/マッキントッシュ ロンドン>を代表するベストセラーモデル「DUNKELD(ダンケルド)」は、ステンカラーコートの代名詞であり、なかでもゴム引きの「ダンケルド」は、ワードローブに加えておきたい名品。着る人を選ばず、どんな装いにもマッチし、流行を超越したタイムレスな魅力をアピールしている。

今も19世紀当時の製法で、職人の手により一着ずつ作られているゴム引きコートは、縫い目の裏にすべてテープを貼り、ライニング、ポケットも接着により取り付けられ、縫い目からの雨の漏れを防ぐ仕様が大きな特徴。職人が指で接着剤を伸ばしてテープを貼り、ローラーをかけて乾かすという手間をかけて生まれることから、「Genuine Handmade」のラベルが誇らしく縫い付けられている。

また、ダンケルドは、バルカラー(一枚衿)とフライフロントのデザインが特徴で、独特の肩傾斜とコンパクトな肩周りから、裾に向けての広がっていくAラインのシルエットが印象的なステンカラーコートでもある。

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