優しい雰囲気を前面に出しながら、セットアップ・コーディネート
コーディネート当日、メンズ館にフィッティングに来た本司さんを待っていたのは、「茶系が気になる」というカラーのリクエストと、「シュッと見せたい」という希望に添ったセットアップと、グレイッシュなストライプが入ったシャンブレーシャツ、そしてカジュアル感も楽しめるダブルモンクの靴。
嶋崎は、「本司さんの優しそうなイメージを変えることなく、縦に全身がスマートに見える“柔らかダンディスタイル”をテーマに組み合わせました」と説明。脱スーツ・デーを“個性を出せる日”と解釈し、その人柄を出す方向でコーディネート。今秋から冬にかけてイチ推しの“ブラウン”のセットアップ(ジャケット+パンツ)で全身をまとめることで、Vゾーンに視線が行くようにし、ダブルモンクの靴は、ボリューム感があってオフィスカジュアルにぴったり。
「セットアップはこれから秋口まで着ていただけるコットン素材で、上下別々にも使えるのでバリエーションが楽しめます。また、着こなしのアクセントとなる小物は、本司さんがお好きなトラッドテイストのダブルリングベルトをチョイス。オフィス内でジャケットを脱ぐとベルトの色がアクセントとなって、スポーティな雰囲気も。靴はデニムなどに合うデザインなので、オフの日にも履いていただけます」と田村。
試着前はどこか硬い表情だった本司さんも、素材の説明や、着こなしの意図を説明されると、表情も自然になり、写真を撮る頃にはとても楽しそうに着こなしていたのが印象的だった。
自分で選ぶと冒険できないので、プロに選んでもらうのは楽しい
予備で用意していた<ジョンスメドレー>のニットポロシャツにも興味を示して、「帰りにメンズ館1階で見ていきます」とうれしそうに話す本司さんは、「これまでトータルコーディネートというものを考えたことがないのですが、今回リクエストして、客観的に見て選んでもらうとこうなるのかと、とても刺激を受けました。セットアップはキレイめジーンズなども合わせやすそうで、ジーンズデーにも使えそうです。第一印象で『これを着てみたい』とピタッときたので、やはりプロはすごいですね」と感激の様子。
伊藤忠商事代表取締役社長・岡藤正広さんが日経電子版「NIKKEI STYLE」のインタビューで語った、「世の中のすべてがファッション。それをどんどん勉強することによって、豊かな生活はもちろん、ビジネスとか、様々なところでも進化していくことができる、という気がします」というフレーズを思い出させた。
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連載②”サイズバランス”をキーワードにトレンド性とスッキリ感を演出【田中裕也さんの場合】
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