【インタビュー】<JULIUS/ユリウス>からデビューした新ブランド<NILøS/ニルズ>のポップアップが初開催
- 04.06 Wed -04.12 Tue
- 伊勢丹新宿店 メンズ館2階 インターナショナル クリエーターズ
メンズ館2階=インターナショナルクリエーターズで人気の高いブランド<JULIUS/ユリウス>を展開するサードストーンから新ブランド<NILøS/ニルズ>が昨秋冬コレクションでデビューしました。4月6日(水)からのポップアップ開催に先駆けて、5日(火)21時から、DOMMUNE だけのスペシャルプログラムとして、サウンドアーティストENAが手がける「Søil / ENA」リリース記念のスペシャルライブストリーミングを3時間配信。ファッションと音楽の新しいクロスオーバーを発信します。
<NILøS/ニルズ>2016年春夏コレクションから
<ユリウス>がテクノなら、<ニルズ>はダークヒップホップ
新ブランド<ニルズ>の2シーズン目となる今季は、アイスランドの伝承「Troll(トロル)」をテーマにコレクションを展開。ディレクターの高橋佑次さんと、デザイナーの堀川達郎さんにブランドの誕生の背景などをお伺いしました。
写真右<NILøS/ニルズ>デザイナーの堀川達郎さん
堀川達郎 <ユリウス>は時代の先端をいくテーマを追求し、モードに特化したコレクションを発表するブランドですが、<ニルズ>はリラックスしたストリートファッションがテーマです。<ユリウス>をテクノだとすると、<ニルズ>はダブステップやドローンのような緩く這うようにクラッチするダークヒップホップ。ディレクターの高橋と話し合いながらデザインを担当しています。
高橋佑次 僕がディレクションする新ブランドが昨秋冬コレクションでローンチすることが決まった2014年末からブランドコンセプトやタグデザインなどを練りながら、構想を進めていきました。ブランド名<ニルズ>の「ニル=無」という意味で、それにゼロスラッシュにSで「NILøS」が意味するのは、無の集合体。人は服を着たり、音楽を聴いたりしますが、実はその世界の表面しかくみ取っていないのではないか、表層だけを理解しているような違和感が僕の中にあって、「自分が背負っているカルチャーってなんだろう?」というところからの発想で、一度自分が無に戻る、オリジナリティに戻る、自分を探求するためのゼロが集約されたモノが、NILøS [Non Ism Line øf Self]です。
堀川 高橋から<ニルズ>というブランド名を聞いたときには、トライバル感や、チームのような響きもあって、かっこいいなと思いました。<ユリウス>のアンサーとしてのゼロがあってきれいだなとも思いました。
写真左<NILøS/ニルズ>ディレクターの高橋佑次さん
サウンドが違うように、ベースになるマインドは違う
高橋 ファーストコレクションでは、ストリートスタイルのシンボリックなアイテムであるTシャツに特化しました。その結果、スモールコレクションになりましたが、とてもコンセプチュアルで<ニルズ>のストリート性が明確になったと思います。
堀川 <ユリウス>ではロゴが大きく入ったTシャツは難しいので、<ニルズ>でデザインしていて楽しいですね。
高橋 2シーズン目になる今春夏コレクションは、“アーシー=土地の、地上の”をキーワードに、土地柄が豊かな場所をテーマづけていくと、アイスランドにたどり着きました。アイスランドの荒涼とした大地や厳しく広大な自然が生み出すランドスケープ、土地の守り神=シンボルとしての存在、そしてその豊富な土壌を表現したサウンドなどに着目。土地、地上=ストリート’’道”の原形という解釈の元、アイスランドの自然の一部となり、災害から町を守り続けた「トロル伝説」からリンクした、「Trøll=トロル」をテーマに展開しました。
堀川 <ユリウス>の今季のコレクションテーマは「sefiroth;=セフィロス」で、あらゆる物質が法則性を持って存在するという古代カバラの哲学、セフィロスの法則から展開したエッセンスとして陰と陽、文化的な意味での白と黒から発想しています。今振り返ってみると、それをストリートに解釈したのが「トロル」でしたね。
高橋 伊勢丹新宿店メンズ館2階でのポップアップでは、最新コレクションはもちろん、東京・銀座発の革命的メタルアイテムブランド<CLAUSTRUM/クラウストルム>とのコラボiPhoneケースや、Tシャツとセットで販売するレコードなど、グラフィック表現や素材使いで「トロル」の世界観を落とし込んだコラボレーションアイテムも販売します。
服はカルチャーを下から支える大切なもの
高橋 <ニルズ>では、ファッションをきっかけに、シーンやカルチャーを提案したいと思っています。僕自身、西麻布のクラブで、DJ DRAGONとスタイリストの熊谷隆志さんが始めたドラクマナイトなどのファッションパーティに参加したことがあって、「パーティでお客さんとブランドが一緒に遊んでいる」という刺激を受けた瞬間を体験しました。そのとき、「こんな服を着て、こんな音楽を聴くカッコイイ大人が日本にもいるんだ」と感じたことを、<ニルズ>で作り出してみたい。4月18日(月)にはCONTACTでパーティを開催する予定です。
堀川 確かに現在は、音楽やアートなどのカルチャーとリンクしているブランドは昔と比べて減っている。服はカルチャーを下から支えるものなので、<ニルズ>ではチャレンジしていきたいですね。<ニルズ>からリリースする音源はクラブのトラック用ではなく、普段の生活空間を満たす音楽です。黒いダークな服が好きな人にはぴったりなのはもちろん、自分の暮らしの中で聴いてほしいですね。
着る人が発信できるものをつくっていきたい
高橋 <ニルズ>を着て街に出ていってほしいし、音楽のように自分の生活の中にリアルに落とし込んでいってほしいと思います。今回のポップアップではまず服を見てもらって、音楽的な世界観の広がりを知ってもらえれば。<ユリウス>は音楽、服、場所など世界観を与えるブランドですが、<ニルズ>は着る人が世界をつくっていくブランド。シーンを作って行くと面白いことが起こるはずだし、着る人が発信できるものをつくっていきたい。
堀川 今のファッション界で「モード/ストリート」が分けられているものをぐちゃぐちゃにしたいという思いはあります。<ニルズ>はファッションが好きな幅広い層に行き渡らせたいですね。
<NILøS/ニルズ>2016年春夏コレクションから
<NILøS/ニルズ>ポップアップストア
□4月6日(水)~12日(火)
□メンズ館2階=インターナショナル クリエーターズ
JULIUS×NILøS Sound Launge
■4月18日(月) 開場19:00 終演 23:00
■CONTACT/東京都渋谷区道玄坂2-10-12 新大宗ビル4号館B2F
■出演:Mieko Suzuki(JULIUS SOUND DIRECTOR)、ENA(NILøS SOUND)、Vj ; DBKN、シークレットゲストなど
■ドレスコード:オールブラック(ブラックであれば、どのようなスタイルでも可)
http://www.contacttokyo.com/
Stream LIVE DOMMUNE
4月5日(火)21時より、「Søil」リリースを記念して、スペシャルライブストリーミングを開催。
ENA(サウンドアーティスト)、堀川達郎(JULIUS / NILøSデザイナー)、高橋佑次(NILøS ディレクター)、芹澤直樹(FLOOR 編集長)による、ファッション / ミュージック / カルチャー など様々なベクトルによるクロスオーバーをテーマに、「NILøS」Sound Projectの核心に迫るトークセッションを予定。
Berlin Atonal 2015において日本人として参加したENA×VJ ; DBKN・Ryo Murakami×VJ ; Tatsuya Fujimoto両セットによるSpecial LIVE & DJ。サウンド・ビジュアルで構築されたインダストリアルな世界観をお楽しみください。
www.dommune.com
お問い合わせ
メンズ館2階=インターナショナル クリエーターズ
03-3352-1111(大代表)