5月15日(水)から
トレンドという大河の流れのなかで、変わらぬ光を
放ち続けるものがある。妥協なき素材選び、熟練の技術、
普遍的な意匠。名品の輝きの源泉は一体どこにあるのか—。
キートン
ナポリの服飾文化を
身に纏 う愉悦
キートンのスーツは理屈では語れない。初めて袖を通したとき、まるでカーディガンのようなしなやかで軽い着心地に衝撃を受けた」。以前、クラシコイタリアブームを牽引した著名な服飾評論家を取材した際に、こんな言葉を聞いた。その人物はキートンで立て続けに7着ものスーツを仕立てたという。
現代クラシコイタリアを代表するブランド、キートンは、1969年にナポリで服地卸を営んでいた、チロ・パオーネ氏によって設立された。かの地に伝わるビスポークの伝統技術を駆使し、裁断から縫製、アイロンワークまでほとんどの工程を職人の手作業で行うことで知られている。
今回紹介するジャケットはそんなキートンの技術の結晶といえる一着だ。肩パッドを抜いたアンコン仕立てに加え、肩にあえてシワを寄せながら袖付けを行う技法、マニカカミーチャによって、卓越した動きやすさと軽い着心地を実現する。生地は柔らかで上質なウールに、麻やシルクなどが混紡されたエクスクルーシブ生地。高級感あふれる光沢とドレープ感、通気性が特徴だ。
まさにカーディガンを羽織るような感覚。その着心地はナポリの服飾文化を身に纏う喜びを教えてくれる。
現代クラシコイタリアを代表するブランド、キートンは、1969年にナポリで服地卸を営んでいた、チロ・パオーネ氏によって設立された。かの地に伝わるビスポークの伝統技術を駆使し、裁断から縫製、アイロンワークまでほとんどの工程を職人の手作業で行うことで知られている。
今回紹介するジャケットはそんなキートンの技術の結晶といえる一着だ。肩パッドを抜いたアンコン仕立てに加え、肩にあえてシワを寄せながら袖付けを行う技法、マニカカミーチャによって、卓越した動きやすさと軽い着心地を実現する。生地は柔らかで上質なウールに、麻やシルクなどが混紡されたエクスクルーシブ生地。高級感あふれる光沢とドレープ感、通気性が特徴だ。
まさにカーディガンを羽織るような感覚。その着心地はナポリの服飾文化を身に纏う喜びを教えてくれる。