<シュタイン>が手掛けるメンズ館に向けた特別なカプセルコレクションをデザイナー浅川氏が解説|THE MOMENTS【伊勢丹新宿店】(1/2)
- 02.05 Wed -02.11 Tue
- 伊勢丹新宿店 メンズ館1階 ザ・ステージ
伊勢丹新宿店が全館を挙げて、ファッションとの出会いを創造し、実りある未来へと繋げていく取り組みである「THE MOMENTS」。メンズ館における2025年春夏の最新プロジェクトが、伊勢丹新宿店 メンズ館1階 ザ・ステージにて開催される。この記事では2月5日(水)~2月11日(火・祝)の期間に展開する、日本から世界へと羽ばたく登竜門的な存在である「FASHION PRIZE OF TOKYO 2025」を受賞し、ますます存在感を高めているブランド<ssstein/シュタイン>をフィーチャーする。
- 開催期間:2月5日(水)~2月11日(火・祝)
- 開催場所:伊勢丹新宿店 メンズ館1階 ザ・ステージ
*1月29日(水)~2月11日(火・祝)の期間、メンズ館1階 ザ・ステージにて三越伊勢丹アプリをご呈示のうえ、税込33,000円以上お買いあげの先着10名さまに<リンクオリジナルメーカーズ>シャンプー・ペアパック・ヘアオイルのサンプルセット(各10g)を差しあげます。
リラックスしながらもモダンさを感じさせるをシルエット、落ち着きのあるカラーリングで、どこか静寂を感じさせるようなアイテムで支持を集めている<シュタイン>。メンズ館では2021年春夏シーズンから取り扱いを始め、関係性を深めてきた存在だ。今回は、<シュタイン>デザイナーの浅川 喜一朗 氏とバイヤーの椋田 暁に、2025年春夏の最新コレクションやイベントに向けて製作された特別なカプセルコレクションが並ぶ本イベントの詳細について語っていただいた。
- profile
丁寧に、着実に、紡いできたメンズ館と<シュタイン>の信頼関係
メンズクリエイターズ バイヤー椋田 暁(以下、椋田):今年度メンズ館6階 メンズクリエイターズのバイヤーに着任して、浅川さんを初めてお見掛けしたのは6月のパリ出張の帰りの空港です。その後、国内の展示会にて初めてちゃんとご挨拶をさせていただきました。6階でもファンの多いブランドなので、非常に大切なパートナーという認識を持っていましたが、お話をしていくなかで、浅川さんの誠実で大らかなお人柄に触れ、一緒に何か取り組みを行いたいと思い、今回「THE MOMENTS」でご一緒させていただこうと思いました。
<シュタイン>デザイナー 浅川 喜一朗 氏(以下、浅川):椋田さんは、私たちブランドの意向や、大切にしている部分など、とても真摯に耳を傾けてくださる方で、初めて会ったときから、この人になら任せられるなって思ったんです。ファッションに関する専門的な知識だけではなく、幅広い視野や見識をお持ちで、またスタッフ含め色々な方の意見にも耳を傾けてくださり、その点でも柔軟なお方だなと思っています。
椋田:「THE MOMENTS」は、シーズンの始まりを告げるようなイベントで、そのシーズンのムードをお客さまにお伝えする場です。2025年春夏の展示会で7月にお話したときに、浅川さんと一緒に何か大きな挑戦をしてみたい、した方がいいなと感じました。その後、<シュタイン>との「THE MOMENTS」の企画が決定した後に「FASHION PRIZE OF TOKYO 2025」の受賞発表があり、自分を信じてよかったと思いました。もちろん、今回の受賞がなかったとしても私の想いは全く変わりませんが、受賞によってプロモーションがより、<シュタイン>の皆さんや、お客さまにとって特別なものになると思いました。
浅川:「FASHION PRIZE OF TOKYO 2025」の受賞はとても嬉しかったですね。やっぱり、ブランドを多くの方に知ってもらうというのもデザイナーとしては大事にしている部分です。副賞としてパリでランウェイショーをやらせていただけるのですが、それがなくても1月にパリでショー形式でコレクションを発表しようと思っていたくらいですから。なので、国内外のお客さまに見ていただける1階のザ・ステージというメンズ館で一番いい場所にアイテムが置いてもらえることは特別なことだなと思っています。
椋田:「THE MOMENTS」に関して個人的に最も大切にしたいことは、伊勢丹にとってもブランドにとっても、「一歩先のありたい姿」を実現する場にしたいということです。今回に関しても、今後私たちと<シュタイン>が足並みを揃えてさまざまな取り組みをしていく上で、まずはメンズ館1階のザ・ステージという最大規模の場を使って、ファンの方はもちろん、<シュタイン>を知らない方にも世界観をお伝えできればと思っています。
浅川:今回の「THE MOMENTS」には「FASHION PRIZE OF TOKYO 2025」を受賞した2025年春夏のアイテムと、メンズ館とコラボレーションさせていただいたカプセルコレクションが並びます。基本的にはブランドの表現したいものはシーズンごとで大きく変わることはないのですが、2025年春夏シーズンは今何を美しいと感じているか、どういう形を表現したいのかというところを改めて突き詰めました。
「NUANCE IN BETWEEN」をシーズンテーマに、今季はより自然体でありながらもエレガンスを感じさせるものと言いますか、例えばコートであれば玄関先でパッと羽織っても何かムードがあって、その人を際立たせてくれるようなプロダクト作りを目指しています。パッと見は普通の服なんですけど、素材に加工が施してあったり微妙にツイストさせたシルエットのものがあったりと、最後に少しだけムードが残るようなものをビジュアルでの表現も含めて追求したコレクションとなっています。
浅川氏と椋田が描くイベントに向けて特別に製作されたカプセルコレクション
浅川:まず、今回お話をいただいて嬉しかったのは、椋田さんの「<シュタイン>を海外のお客さまに認知してもらうお手伝いをさせてほしい」という言葉でした。これまでに、パリでは展示会を4回行っていて、そういった取り組みを知ってくださっているのも嬉しかったですし、ここまでブランドのことを思っていただけるなら、私たちもそれに応えたいという思いが強くなっていきました。伊勢丹の方々がブランドを大事にしてくださる姿勢、長い歴史がありながらも新しいものを発信していくという精神に、とてもリスペクトを感じていて今回のカプセルコレクションもそれに順ずるようなものにしたいなと思って製作を進めました。
椋田:展示会で浅川さんとお話をしたときに、今後よりグローバルにブランドを広げていきたいという考えをお伺いしました。その想いを踏まえて伊勢丹にできること、そして私たちが<シュタイン>と一緒にやりたいことは何だろうと考えた結果、今回のカプセルコレクションを名だたるブランドがプロモーションを行っているザ・ステージでローンチすることが私と浅川さんで導き出した手段でした。
浅川:今回は改めてブランドのキーカラーである”黒”にフォーカスしたコレクションとなっています。毎シーズン黒のアイテムはリリースしているのですが、今回のプロジェクトだからこそ成り立つようなアイテムを目指しました。イタリアの「COLLEZIONI BIELLESI(コレッツィオーニ ビエレッシ)」社のリネン素材や、新しく作ったレーヨンシルクの素材など、ブランドスタート時より展開し続けているブラックの表現をまた新しいカタチでアプローチをかけ、テキスタイルから用意しました。
椋田:<シュタイン>が持つブランドの核となる部分は守りつつも、世界的に認知を高めていくということを踏まえて、インラインでは表現しきれない部分、浅川さんが挑戦してみたかったことをこのカプセルコレクションでお伝えできればなと。最初の打ち合わせで、A4の紙に書かれたデザイン画を見せてもらいながらお話しした時に、私が思い描いていたものとほとんど一致したような感覚があって、これをザ・ステージで多くのお客さまに見てもらうということで、また新たな層にも届けられたらと思っています。
浅川:<シュタイン>では定番以外のアーカイブの型を再度展開することはほとんどないのですが、今回のプロジェクトに向けて2019年秋冬シーズンに展開し、とても人気のあったデタッチャブルのフィッシングジャケットをベースに、今作りたいバランス、テキスタイルでアップデートしたジャケットもブラックで製作しました。当時は袖がフリース、ボディがポリエステルのタッサー素材で、非常に軽やかなアイテムでした。当時もミニマルな印象だったのですが、より今のムードで袖もボディも同素材にしたり、アームホールの位置を微妙に変えたり。素材は「Olmetex(オルメテックス)」社のワッシャー加工を施したナイロンを使っているのですが、無機質でありながらテキスタイルにも目がいくようなアイテムになっています。型は同じアイテムですが、当時着てくださった方にも楽しんでいただけるアイテムに仕上がっています。
「THE MOMENTS」に懸ける2人の思い、そして今後の展望について
椋田:今回のプロモーションの最大の目的はこのプロモーションで終わることなく、これを機にさらに<シュタイン>が世界で認知され、ファンを拡大していくための一歩となることだと思っています。
浅川:メンズ館では一番見られる場所での開催ですし、国内外問わず多くの方に見てもらえる場所です。もちろん責任も感じているのですが、変に気張ることなく、あくまで私たちがこれまでやってきたことをそのまま、あの場所でもお伝えできればなと。スタッフ含めていつも通り自然体で、という話はしています。
椋田:<シュタイン>は、浅川さんのもつ美学の上に、シーズンごとの空気感やテーマが反映され、細かな調整や拘りが感じられるブランドです。また、非常に着る人のことを考えてデザインがされているとも感じており、しっかりとブランドのファンを増やしています。絶妙な足し算と引き算のバランスが着ていく中で感じられて、また着てみたいなと思わせる。そういう一貫した美学があるブランドゆえに、できれば袖を通して世界観を感じてもらいたいですね。
浅川:ビジュアルから入って、服を手に取ってもらったり。また、その逆もあると思います。あるいは、ただなんとなく前を通り過ぎて、後から気になって調べてもらって私たちを見つけてもらうこともあるかもしれない。どういった形であれできるだけ多くの方に届けられたらうれしいですね。
椋田:今回のイベントはあくまで手段で、これから先に繋げていくことが重要だと思っています。今後も連携を強め、お客さま、<シュタイン>、伊勢丹の3者にとって、より良い取り組みができればと思っています。
浅川:私にとっては、伊勢丹の方々と今こうやってさまざまな取り組みをさせていただいているという時点でとても幸せであり、恵まれているなと感じています。これからもこのような関係が続いていけばいいなと思うのと同時に、そのためには毎コレクション、一つひとつ丁寧にプロダクトを作っていくことが重要だとも感じています。
椋田:今、双方が正直にアイデアを言い合える関係性が築けています。やりたいことがまだまだたくさんあるので、これからも中長期的にお付き合いさせていただければと。お客さまと一緒に、お互いが高めあっていけるような関係性が続いていくように、こちらも頑張っていきたいです。
<シュタイン>の服に見られる品性のある落ち着き、それは浅川氏の穏やかな人柄が反映されたものと言えるだろう。そして、メンズ館と<シュタイン>の間には確かな信頼関係がある。紡いできた物語のひとつの集大成となる今回の「THE MOMENTS」は、「FASHION PRIZE OF TOKYO 2025」を受賞した2025年春夏のアイテムと、双方がアイデアを尽くしたカプセルコレクションが並ぶ貴重な機会である。ぜひ店頭で、スタッフの方とコミュニケーションを取って、アイテムに袖を通し、その世界観を最大限に楽しんでいただきいたい。
- 開催期間:2月5日(水)~2月11日(火・祝)
- 開催場所:伊勢丹新宿店 メンズ館1階 ザ・ステージ
*1月29日(水)~2月11日(火・祝)の期間、メンズ館1階 ザ・ステージにて三越伊勢丹アプリをご呈示のうえ、税込33,000円以上お買いあげの先着10名さまに<リンクオリジナルメーカーズ>シャンプー・ペアパック・ヘアオイルのサンプルセット(各10g)を差しあげます。
Text:Ryuta Morishita
photographer:Shimpei Suzuki
*価格はすべて、税込です。
お問い合わせ
伊勢丹新宿店 メンズ館6階 メンズクリエーターズ
電話03-3352-1111 大代表
メールでのお問い合わせはこちら
- PREV
- 1 / 2
- NEXT