目の付けどころが尾崎さん! ヴィンテージデニムの狙い目、教えます!|「大人の社会科見学」【 GUIDE by ISETAN MITSUKOSHI】
「尾崎雄飛さん、ヴィンテージスニーカーの魅力ってなんですか?」に続いて、「GUIDE by ISETAN MITSUKOSHI」のクルーたちが、古着の達人で<サンカッケー>デザイナーの尾崎雄飛さんにレクチャーを受けるのは、古着の王道、「ヴィンテージデニム」の新しい楽しみ方!
ヴィンテージデニムが欲しいけど、「何を買ったらいいかわからない」「どこに着目していいのかを知りたい」そんなあなたに、わかりやすいうんちくが満載です。
ヴィンテージデニムの魅力とファッションとしての愉しさがギュッと詰まった内容ををお楽しみください!
「大人の社会科見学」とは?
今回の「大人の社会科見学」クルーはこの3名(画像左から)
TASHIRO/たしろ=下町育ちのサウナ好きの みんなのセンパイ
MATSUOKA/まつおか=三越伊勢丹随一のファッショニスタ(臨時招集)
TSUCHIYA/つちや=様々なジャンルの王道から愉しむGUIDE編集長
【今回のゲスト】尾崎雄飛さん=<サンカッケー>デザイナー
つちや「普段穿きできるヴィンテージジーンズを教えてください!」
ヴィンテージジーンズを勉強したいというつちやのために尾崎さんが用意したのは、<リーバイス>501の“赤耳”の最後の世代のサイズ違い。
尾崎さんは、「赤耳=レッドライン」とも呼ばれる、ジーンズの内側のステッチをつちやに見せます。
「リーバイスを代表するXX(ダブルエックス)は赤耳ですが、この赤耳があるジーンズは、狭い幅のデニム生地しか織れなかった時代のもので、デニムの生地の端に、ほつれ止めの赤い線(耳)が付いていた名残です。
これは70年代終わりから80年代の前半ぐらいまでのもので、それ以降になると、狭い幅の力織機から広い幅の高速機に代わり、今に至ります」と尾崎さん。
ヴィンテージジーンズでよく耳にする“縦落ち”も、尾崎さんによれば、狭い幅の力織機だから洗いによって縦落ちの味がでてくるそうです。
また、<リーバイス>のジーンズであれば右バックポケットにあるのが「レッドタブ」ですが、XX(ダブルエックス)の後、1960年代後半から70年代にかけて生産されたモデルが「LEVI’S(ビッグE)」で、1971年以降は「LeVI’S®(スモールe)」に変わります。
尾崎さんが今回、つちやにオススメしたのは、<リーバイス>501のスモールeの赤耳で、さらに「色が薄いデニム」。
ヴィンテージデニムの世界では色が濃いデニムの方が価値があるとされますが、「色が薄い方が価格が安いし、水色は洒落て見えて、リラックスして穿けますよ」とレクチャー。
尾崎さんは、「この色落ちした薄いデニムに、ちゃんと磨いた茶色のレザーシューズを合わせるとオシャレですよ」と、つちやにアドバイスします。
まつおか「デニムに余り縁が無いので、何を着たらいいですか?」
伊勢丹新宿店のファッショニスタ、まつおかに尾崎さんが選んだのは、独特なカタチをしたGジャン<リーバイス>70506。
「このカタチは今は“5th(フィフス)”と呼ばれているもので、“4th(フォース)”の70505までは“赤耳”と同世代の狭い幅のデニム生地でしたが、この70506は、広幅のデニム生地で、ちょっとダサい色が多い(笑)んですが、濃い色を探すとまだましなものがあります」と尾崎さん。
この80年代前半のGジャン<リーバイス>70506は、4thの70505にハンドウォーマーポケットをつけたモデルで、尾崎さん曰く、「70506は、バランスが可愛いデザインで、遊び心のある個体が多く残っていますが、おすすめは、“サイズ大きめ・色濃いめ”。
この70506は、サイズ50と大きめですが、横幅のサイズに対して、着丈はそれほど長くないので、「サイズ表記は自分には大きいと思っても、古着屋で見つけたら即試着!」がポイント。まつおかが着用したルックスは、後半のランウェイでご確認を!
【豆知識】リーバイスGジャンの系譜
たしろ「デニム御三家のGジャンに次ぐ、注目ブランドはありますか?」
Gジャン着てきた“クセ強”たしろを見て、尾崎さんがチョイスしたのは、<FOREMOST/フォアモースト>というアメリカのストアブランドのGジャン。
「この<フォアモースト>は、アメリカの大手小売業J.C Penneyのオリジナルストアブランドものですが、リーバイス社の通称1stモデルのデニムジャケットを彷彿とさせるデザインで、ヴィンテージファンにちょっと“バレて”(知られて)きています」と尾崎さん。
「<リーバイス><リー><ラングラー>のデニム御三家じゃないのに、見つかってきているんですね」とたしろが言うと、「1940~50年代に<リーバイス>のGジャンが売れていたので、それに近いものを少し安く作る動きがあり、後ろ腰にシンチバックが付いているのはたぶん40年代のものですね」と尾崎さん。
特に注目してほしいのは、この<フォアモースト>のGジャンはライトオンスのデニムで、たしろ曰く「軽くて、着やすい」。
「カタチはファーストモデルですが、いろいろ工夫の跡が見られて、面白いカタチが多いのもストアブランドものの特徴ですね」と、ちょっと“バレて”きているGジャンを紹介してくれました。
恒例のランウェイ「Are You Ready?」、誰がなにを選んだ?
つちやが穿く<リーバイス>501
まつおかが着るGジャン<リーバイス>70506
たしろが着る<フォアモースト>40年代Gジャン
次回は、古着屋での楽しみ「フリースタイル編」お楽しみに!
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Text:Makoto Kajii
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