匠の技が息づく浅草職人探訪【後編】NO.5〜NO.8|ISETAN靴博2022
日本での皮加工や靴づくりの原点とされる東京・浅草。近年、新鋭の靴メーカーが数多く生まれており、「革靴の街」として、あらためて注目を集めている。その一翼を担うのが類い稀な技を持つ職人たちをご紹介する特集記事の後編!
匠の技が息づく浅草職人探訪【後編】NO.5-NO.8
NO.5 Arch Kerry(アーチケリー)
出店:9月21日(水)~10月4日(火)
ヴィンテージの米国靴好きが思わず唸り、愛を注ぐ。
学生時代から働いてきた靴店を辞めて独立、そこから16年に渡って靴の販売を手がけてきた清水川 栄さんが遂にたどり着いた理想の世界。それが<アーチケリー>だ。
「靴の販売に携わり、様々な製品に触れていく傍らで、私はヴィンテージシューズの美しさに強く惹かれていきました。ヴィンテージシューズの美しさとはすなわち、革のキメの細かさだったり、ステッチの丁寧さだったり、それらが合わさった時の存在感だったりです。例えば、50年代にアメリカでつくられたタンカラーのキャップトゥ。最高ですよね。そういう世界観と、より親密な生活を送りたいのであれば、もう自分でブランドを立ち上げるしかないと思ったのです」
そして、2020年夏に始動したのが、浅草に工房を構えるシューメーカー舘篤史さんが製作を担うオーダーブランド、<アーチケリー>だ。その好評を受けて、翌21年の12月から既製靴のラインが始動。
「これまでオーダーのみで展開していたウイングチップの人気作品が初めて既製靴となって登場することになり、今回の靴博で先行発売します。素材にはホーウィン社のコードバンを用意しています」
旧きよきアメリカ靴の世界観を大切にしています。
・有名アメトラブランドをリスペクトした新作のコードバンウイングチップを先行発売
・既製靴をコードバンでパーソナルオーダー
NO.6 DOUBLE FOOT WEAR(ダブルフットウェア)
出店:9月28日(水)~10月4日(火)
シンプルながら深みがあり、柔らかく履けるスウェード靴
理論物理学者のアインシュタインは言った。「Everything should be made as simple as possible, but not simpler.(ものごとはできる限りシンプルに。しかし、シンプルすぎてもいけない)」。この深すぎる言葉から刺激をもらい、ダブルフットウェアの中原隆将さんは、常に自問してきたという。
「めちゃくちゃ複雑に考えて考え抜いた結果、最後に『なんだ、こんな簡単なことだったのか!』というところに落ち着く。それが、創作の極意ではないかと考えています」。彼が生み出す靴は、確かにシンプルだ。ブランド発足時からつくり続けているのは7型。アッパーはスウェードのみで展開。そこにクレープソールを配したルックスがお約束となってきた。
「今回の靴博では2型に特化してカスタムオーダーを受け付けます。アッパーの色を選べるのに加えて、通常では展開していないソールをご用意します」。かつてはセミオーダーでワークブーツを手がけてきた凄腕が、いまはシンプルながら趣きがあってリラックスして履けるスウェード靴を手づくりしている。今回の靴博のオーダーにも入魂を誓う。
浅草の地に根づいてこれからもコツコツと靴をつくり続けます。
・定番2型<サイドゴアブーツ>、サービスシューズ>のカスタムオーダー会
NO.7 BROTHER BRIDGE(ブラザーブリッジ)
出店:9月21日(水)~27日(火)
一生愛せる革靴の秘訣はその絶妙なミックス感にあり。
2012年にOEM工場として創業、オリジナルブランドであるブラザーブリッジがスタートしたのはその2年後のことだった。当初はラギッドなブーツをメインに展開していたが、2016年に鈴木英明氏がディレクターに就任。
「大人の日常靴」をテーマにカジュアルな革靴ブランドへと方向転換してからというもの、瞬く間にその名が知れ渡っていった。その人気の秘訣は「トラッド」「ミリタリー&ワーク」「スポーツ」という3つのカテゴリを混ぜ合わせる、鈴木さんの絶妙なバランス感にある。「自分が作る靴を、お客さんに長く愛用してもらうには、ひとつのスタイルに傾倒するのではなく、柔軟なミックス感をもってご自身でいろいろと履き方や合わせ方を変えながら楽しんでもらうしかないと思っています。そんな考え方が、ブラザーブリッジを通してすこしでも皆さんに伝われば嬉しいです」
靴博では、ブランドを代表するモデル[ヘンリー]の限定色販売と、新作[ ハンター]のお披露目を予定。その他、人気の定番モデルが一同に会するなど、ブラザーブリッジの世界観を味わうには絶好の機会となっている。
少数精鋭の自社工場で、チーム一丸となって靴づくりをしています!
・ 新作ドレスブーツ[ ハンター]の先行予約開始
・ 定番モデル[ヘンリー]の靴博限定カラー、バーガンディを販売
NO.8 The Ruttshoes &Co.(ラッドシューズ)
9月21日(水)~27日(火)
革からオーダーして作りだす自分だけのコードバンシューズ。
ドレスシューズをベースにワークやミリタリー、それに現代的なエッセンスを組み込んだ浅草発本格シューズとして、人気を得ているラッドシューズ。定番的な既製モデルの他、2021年からは特別な取り組みを限定的にスタートさせ密かに話題となっている。「ザ ファイブカウント」は、買い手が7色のコードバンシートから1枚をセレクトし、自分だけの1足が作りだせるという月5名だけの特注サービス。
「ホーウィンのコードバンは同一カラーでも、色の深さや色合い、表情が異なります。それをどう裁断し使うかによって微妙に味わいの違う一足に仕上がります」
そういった過程をディレクターの川村さんと相談しつつ、自分専用の靴作りを楽しめるところにこのサービスの醍醐味がある。また、靴作りの各作業にあたる職人や使用パーツも川村さんの眼鏡に適った人・モノ・工房だけを厳選ピックアップ。ひと口に“浅草発”と言っても完全に独自のスタイルであるところが見逃せない。今回の靴博では、この「ザ ファイブカウント」が、特別に伊勢丹新宿店のブースにて体験できる。
逸品レザー仕様かつ職人仕立てゆえにその存在は価格以上!
・「ファイブカウント」でのコードバンを使ったオーダー会
・茶芯のブラックカーフによる新作の先行販売(10足限定)
■【前編】はこちら!
・匠の技が息づく浅草職人探訪【前編】NO.1~NO.4|ISETAN靴博2022
- 開催期間:9月21日(水)~10月4日(火)
- 開催場所:伊勢丹新宿店 メンズ館1階 プロモーション、メンズ館地下1階 紳士靴
- 第一弾: 9月21日(水)~27日(火)
- 出店ブランド:<The Ruttshoes &Co.>/<SANTARI>/<Arch Kerry>/<When>/<BROTHER BRIDGE>/<Arch Kerry>
- 第二弾: 9月28日(水)~10月4日(火)
- 出店ブランド:<SANTARI>/<Arch Kerry>/<DOUBLEFOOTWEAR>/<RENDO>/<’S>
- 開催場所:伊勢丹新宿店 メンズ館1階 プロモーション
・混雑状況により、入場の順番を決める抽選を行う場合がございます。
・混雑状況により、購入点数を制限させていただく場合がございます。
・一部商品は三越伊勢丹オンラインストアでも販売を予定しております。
*三越伊勢丹オンラインストアは9月21日(水)午前10時頃より順次販売開始予定です。
Text: Tsuyoshi Hasegawa, Ryo Kikuchi
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伊勢丹新宿店 メンズ館地下1階 紳士靴
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