【インタビュー】<プレミアータ ホワイト>が象徴する、元メジャーリーガー・岩隈 久志の第二の人生
- 05.11 Wed -05.24 Tue
- 伊勢丹新宿店 メンズ館地下1階 紳士靴
イタリア東部に位置するマルケ州は靴の聖地と呼ばれる地。<プレミアータ>はこのマルケ州モンテグラナーロに1885年に創業したファクトリーだ。当初は流麗なイタリアらしいドレスシューズのファクトリーであったが、6代目グラッツィアーノ・マッツァの代にスニーカーライン<プレミアータ ホワイト>の生産をスタート。近年はプリントソールやウォッシュ加工を施したアッパーなど個性的なルックスと、極上の履き心地を誇ることから、スニーカーのコレクションは革靴を凌ぐ勢いで世界中を魅了している。
デザイン性だけでなく、その履き心地もまた多くの人々に愛されるポイント。著名人にも愛用者は多いことが知られている。そこで今回は実際に愛用する、元メジャーリーガーの岩隈久志さんにご登場いただいた。お話を伺うのは甲子園出場経験もある伊勢丹新宿店 メンズ館、紳士靴バイヤーの宮下創太。岩隈さんがプレミアータと出会ったきっかけやその魅力、新たに踏み出した第二の人生についても語っていただいた。
- 開催期間:5月11日(水)~5月24日(火)
- 開催場所:伊勢丹新宿店 メンズ館地下1階 紳士靴
引退してから出会った<プレミアータ ホワイト>の履きやすさ
宮下 僕も野球少年だったので、岩隈さんは憧れの存在でした。岩隈 ありがとうございます。宮下さんは甲子園出場経験もおありだとか。
宮下 2008年の春と夏、2009年の春と神奈川県代表として出場しました。とてもよく覚えているのですが、2009年の春の大会の試合中ベンチにいたとき、グランド整備中にも関わらず観客席がワッと沸いたんです。岩隈さんが出場されていたWBCで、イチローさんが決勝タイムリーを打たれた瞬間だったんです。みんなスマホで観てたようです。
岩隈 そうでしたか(笑)。
宮下 中学時代はピッチャーだったので、岩隈さんの2段モーションも真似していました(笑)。野球の話もしたいのですが、今日は<プレミアータ ホワイト>のお話しを伺いたく、お越しいただきました。
岩隈 そうでしたね。
宮下 初めてプレミアータ ホワイトを知られたのは、いつ頃でしょうか?
岩隈 時期まで正確には覚えていないのですが、ファッション誌を読むのが好きだったので、随分前のことだったと思います。実際に手に入れたのは1年ほど前ですが。
宮下 それまでは、どのような靴を履かれていたのですか?
岩隈 契約もあったので某スポーツメーカーのシューズを、野球でもプライベートでも履いていました。あとは、いわゆるラグジュアリーブランド系の靴ですね。
宮下 ラグジュアリー系の靴だと、かなりデザインも個性的では?
岩隈 ファッションはイタリアの遊び感があるデザインが好きなんです。でも、靴はできるだけ大人しめの靴を選んで履いていました。そんなとき<プレミアータ ホワイト>の、個性的なデザインが派手すぎず、地味すぎず、ちょうどよかったんです。
宮下 岩隈さんがご愛用のモデルは「LUCY」ですね。
岩隈 グレーのナイロンとスエードのコンビで、ソールの横に入ったプリント柄が、遊び心を感じさせます。こういうデザインのスニーカーって、他にないのでひと目で気に入りました。
宮下 実際に履かれてみて、いかがでしたか?
岩隈 それまで履いていたスポーツブランドのスニーカーとは、全然違う履き心地に感じました。アッパーの柔らかさとか、ソールのクッション性とか、すごく歩きやすくて。
宮下 プレミアータは100年を超える歴史あるブランドです。イタリアのマルケ州にあって、良質な革が手に入る環境と、昔ながらの職人さんの手作業を多用する作り、そして人間の歩行特性を理解したモノづくりがされています。
岩隈 野球のアップシューズとしても履けそうなぐらい履き心地がいいです。履くことで、足が軽く前に出るような感じがあるんですよね。
宮下 それ、よくお客さまから伺います。履いてると、自然と足が前に出るって。
岩隈 現役時代は家と球場の往復が主でしたけど、引退してからは、いろいろな場所に足を運ぶことが増えました。仕事でもプライベートでも、<プレミアータ ホワイト>はとても重宝しています。
日常の多彩なシーンにコーディネートできる<プレミアータ ホワイト>の着回し力
引退後、2012年から6年間在籍したシアトル・マリナーズの特任コーチとして、また野球解説者としても活躍されている岩隈さん。昨年、新たなプロジェクトを立ち上げたこともあり、さまざまなシーンへと出かけることが増えたという。ファッションもこれまでのようにユニフォームやトレーニングウェアから、ドレスもカジュアルも織り混ぜたスタイルに変わった。今日は、そんな岩隈さんのために、伊勢丹新宿店 ストアアテンダントの関川が、トータルコーディネートを提案させていただいた。<プレミアータ ホワイト>は幅広いスタイルに似合うことを体験していただこう。ショッピングに出かける気軽なスタイルに<プレミアータ ホワイト>の高級ライン「STEVEN」。トップスは<シュタイン>のオープンカラーシャツに、ブラックデニムは<ダルコーレ>のグルカパンツ風デザイン。レーヨンポリエステルのシャツは上品な光沢感が浮き上がる。「STEVEN」のサイドロゴもガラス加工レザーの光沢感があり、バランスよく呼応してカジュアルスタイルをラグジュアリーに格上げしてくれる。
アスリートらしくジムへ通うのも日々のルーティーン。カジュアルな<ブラームス>のミリタリーブルゾンはシルク混というのが、岩隈さんのスーパースターらしさを誘う。Tシャツ、ショーツも<ブラームスルーツストック>。ワントーンで着ることで、ミリタリー感を抑えて、何気ない日常着を上質な気分にしてくれる。どのアイテムも素材開発からこだわり、着こむほど洗うほど身体に馴染むもの。ここに<プレミアータ ホワイト>の定番「MICK」の安定感がスタイリングを格上げしている。
洒落たレストランでのランチタイムは、ジャケットスタイルに<プレミアータ ホワイト>を合せるのも今風で良い。<コルネリアーニ>で揃えたジャケット&パンツのコーディネートには、<ルイジ ボレッリ>のリネンシャツ。同系色のコーディネートもジャカードニットのジャケット、リネンシャツ、コットンチノと素材を変えることで表情を豊かにすることができる。ポケットチーフ代わりに胸ポケットへ添えたアイウェアもアクセントになっている。肝心のスニーカーは「ERIC」。黒のスニーカーはとかく地味にまとまりがちだが、<プレミアータ ホワイト>の遊び心が加わると足元に表情が出て、ジャケットスタイルがこなれた印象に仕上がる。
ライフスタイルが変われば服装とシューズも変わる
宮下 コーディネート提案はいかがでしたか?岩隈 これまでファッション誌は好きでよく眺めていたのですが、自分がモデルのようなことをするとは思っていませんでした(笑)。自分ではあまり服で冒険することがなかったので、普段着から仕事着まで、新しい発見ができました。
宮下 191cmの長身にバランスの良い体型ですので、ジャケットスタイルもよくお似合いです。
岩隈 スーツやジャケットには革靴だと思っていたのですが、最近はそうでも無いですね。<プレミアータ ホワイト>を合わせれば、プライベートなジャケットスタイルが新鮮に着こなせることがわかったので参考にしたいと思います。
宮下 現役を引退されて、お仕事が大きく変わりました。服装にも変化があったのでは?
岩隈 選手時代はユニフォームとトレーニングウェアがメインですし、会見や解説の仕事ではスーツを着ます。プライベートのカジュアルは、思い返してみるといつも同じようなスタイルになりがちなので、シーンに合わせて服装を変えることは大事ですね。選手時代もそうでしたが、気分を切り替えることは、とても大切なことです。そこにファッションが役立つように思います。
宮下 服が気分を変えてくれることは、たしかにあると思います。タイドアップしたスーツ姿で臨む席もあれば、ラフにシャツを羽織るスタイルで臨むべき場所もある。それぞれの場所で、ご一緒する相手やシチュエーションに合わせた服装を心がける事は、大人のマナーでもありますし、大切なことだと思います。
岩隈 以前から不思議に思っているのですが、野球の監督だけですよね、ベンチでユニフォーム姿なのって。サッカーもバスケも、みんな監督はスーツですよね。
宮下 そういえば、たしかにスーツですね。あれ、なんででしょう?
岩隈 不思議ですよね(笑)。私も今年から野球チームを運営する事になりました。練習場に足を運ぶ際には、ジャージーのときもありますが、ジャケットで行くこともあります。そういうときジャケット&スニーカーのスタイルは、動きやすいしチームの代表としての礼節や品格もありますしね。これからは、こういう格好で行こうかな。
新たな人生は野球への恩返しと新世代の野球人の育成
宮下 岩隈さんが設立された青山東京ボーイズとは、どのような野球チームなのでしょうか?岩隈 これまでの硬式野球の常識を、様々な面から打ち破る、新しい中学硬式野球チームです。ここ数年、野球人口が低下しているといわれる時代に、私自身何ができるかを考える中で、自分が育った野球界への恩返しの意味もこめて創設しました。
宮下 新しいとはどういった点で?
岩隈 少年野球人口は過去10年で10万人減少したといわれています。少子化だったり、野球以外のスポーツに注目が集まるようになったことも理由ですが、育成面から変えていかなくてはならない時代に入っていると思うんです。
宮下 旧態依然とした精神論からの脱却もありますか?
岩隈 野球って上手くなることも大切かもしれないですが、やっぱり人間教育の場だと思うんです。私たちが、そこで学んだことって後に大きいじゃないですか。
宮下 たしかに。僕も全部、野球から学んできました。
岩隈 野球の教育現場をこどもたちの健全な育成の場としてとらえると、チームに関わる人、運営する側も、こどもたちも、その保護者の方まで、すべての人が楽しめる場ではなくてはならないと思うんです。
宮下 昔は厳しかったですからね。ひたすら走らされました(笑)。親のクルマ当番やお茶当番も負担ですよね。
岩隈 とくに保護者の方々の負担は大変だったと思います。そういったものを軽減しながら、効率よく練習時間の確保をしたほうが絶対にいいんです。
宮下 そういう考えに至ったのは、なにかきっかけが?
岩隈 やはりメジャーリーグに行った経験は大きいですね。向こうの選手たちって、心から野球を楽しんでいるんです。日本人って練習のときは多少リラックスしていても、試合になると気合い入れるじゃないですか。「力みすぎだよ」なんて、チームメイトに言われて、ハッと気付かされることも多かったですから。
宮下 子供の頃、野球ってすごく楽しかったのに、それがだんだんキツいものになっていったのは確かにそうかもしれません。
岩隈 中学生ぐらいからキツくなりますよね。練習時間も長くなります。集中力はなくなっていくのに、練習時間だけはいつまでも長い。
宮下 長いですね(笑)。夜中までバット振ってましたから。
岩隈 まだ身体ができてない中学生がそんなに集中できるわけないんです。だんだんキレがなくなっていきます。それなら野球場では短時間で集中して効率よく練習して、基礎練習などほかのことに時間を掛けたほうがいいんです。そういったことも含めて、レベルに合わせてグループ分けしてから練習するとか、野球チームの運営のしかたから変えていこうとしています。ピッチャーは一日2時間もあれば練習なんて終わるんですから。
宮下 昔はもっとやってましたよね?
岩隈 朝8時から夕方5時、6時までやってましたね。
宮下 やめようと思ったことはなかったですか?
岩隈 ありますよ。中学生の頃、もう野球つまらないなって思って。でもいろいろ考えて、高校までは続けようと思ったんですが、高校で半年ぐらい練習しなかったときもあるんです。その後、プロから注目されるようになったので、チームのモチベーションも上がりました。そのままプロに入って、今まで続いてきたっていう感じです。
宮下 NPBからメジャーへ、そしてノーヒットノーランまで達成して帰国。昨年から新たな人生が始まりました。
岩隈 ユニフォームを脱いでからというもの、多くの方と出会ったり、いろんな経験をさせていただいています。今日みたいに、モデルさんみたいなことまでね(笑)。
宮下 TPOというんでしょうか、それぞれのシーンに応じて服を選ばれる機会も増えているのではないですか。ユニフォームとスーツとジャージーだけでなく、ジャケット姿だけどスポーティだったり、ラフでリラックスしているけどきちんと品格を備えていたり。
岩隈 先日も取材用の衣装を伊勢丹で買い物させていただきました。今日もコーディネートしていただいた関川さんにはお世話になりました。
宮下 これからももっと服も靴も増えていくと思いますが、幅広いスタイルに<プレミアータ ホワイト>が似合うことが今日、ご理解いただけたのではないかと思います。
岩隈 こんど練習場へ、ジャケットにスニーカーで行ってみようと思います。新しい野球人としての姿を、私自身が率先して見せていければと思っています。
- 開催期間:5月11日(水)~5月24日(火)
- 開催場所:伊勢丹新宿店 メンズ館地下1階 紳士靴
紳士靴Instagram:@isetanmens_shoes
*諸般の事情により予告なく変更・中止させていただく場合がございます。予めご了承ください。
尚、三越伊勢丹オンラインストアは通常通り営業しております。
Styling:Akihiko Sekigawa(Instagram:@akihikosekigawa)
Text:Yasuyuki Ikeda
Photo:Naoto Date
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