オーダーシャツのすゝめ ~アメトラ世代注目の<大坪シャツ>監修 大坪 洋介氏が語るオーダーシャツ入門~ |日本橋三越本店
2021年秋冬シーズンより日本橋三越本店 本館2階パーソナルオーダーサロンにてスタートした<大坪シャツ>は、ファッションレジェンドとして業界内では名を馳せる大坪洋介氏が監修。ロサンゼルスに29年暮らし、今まで<ローガン>や<リーバイス>のディレクターとして活躍し、ファッション全般に精通していいるが、中でもアメリカ、特にシャツへの造詣が深い。
今回、<大坪シャツ>の企画を担当した日本橋三越本店 本館2階パーソナルオーダーサロンのアシスタントバイヤー宮地が、キュレーターを務めた大坪 洋平氏にオーダーシャツの魅力とオーダーのポイントを伺った。
また、“初めてのオーダーシャツ”としても人気の高いプログラム<大坪シャツ>もご紹介する。
現在は、常に新しいライフスタイルを紹介する役割を担うための、懸け橋になりたいとの思いから活動している。
オーダーシャツのすすめ
宮地:まずはじめに、大坪さんはいつ頃「パーソナルオーダー」の魅力に気付かれたのですか?
大坪:私が生まれた昭和時代は今と違って、ファストファッションはなく、既製服が潤沢にない時代で既製服とオーダー服が半々でした。母の手編みしてくれるものに「気持ち」を感じていたり、「既製服で理想のものがないなら、いつかこんな服が欲しい」と今の若い人たちより、オーダーやテーラーに馴染みがあったのかもしれません。
18歳の頃、厚木米軍基地前のオーダーシャツ店で、友人に誘われてオーダーシャツを作るきっかけがありました。私は21歳でアメリカ・ロサンゼルスに移り住み、そこから何度も仕事でニューヨークを訪れました。高級街アッパーイーストサイドではやはり、オーダーできるシャツ、スーツ、靴などのお店が並んでいて、私も最初はものすごい数の生地、カフス、襟などを目の当たりにして躊躇しましたが、だんだん自分の好みを知るようになり、お店の人とのコミュニケーションを通して「自分を表現する」ことができるようになっていきました。まして、アメリカの既製服が身体に合うわけもなく、オーダーして自分の身体に合うものを求めたというのも一つの理由です。
だけど、日本に帰ってからも体型は人それぞれなので、自分のプロポーションにあう「オーダーのもの」というのが最上級のものという認識に繋がっていきました。
宮地:つまり当時、時代としてオーダー服が珍しくなかったこと、また大坪さんの渡米経験を含め、オーダーする機会が多かったということですね。
大坪氏が思う、オーダーシャツの楽しみ方
大坪:テーラーやオーダーというのは「敷居が高い」というイメージがあると思うのですが、実は意外と身近で簡単なんです。
自分が今持っているシャツの中で、1番好きでしっくりくるサイズ感のものが絶対あると思います。そのシャツを基本に選んでいけばいいんです。そのシャツ1枚持ってきてもらえれば、あとはお店のスタッフと会話していく中で好みのものに微調整していくだけなんです。
0から積み上げるのではなく、あるものをベースにできるから、専門的な知識がなくても誰でも失敗なく楽しめますよね。自分がデザイナーみたいになって、好みを選んで作っていくという「オーダー」を楽しまないのはもったいない!
大坪:先ほども説明した通り、オーダーする時は私が持っている好きなシャツを持参し参考にしていきます。
私が参考にしたシャツは2枚。
1枚はとにかく着心地、見え方のフォルムが気に入って購入したボタンダウンシャツ。
さらにそのシャツの上から重ねて羽織れるようなシャツもオーダーしようと思いつき、2枚目はオーバーサイズのものでクラシックなフルカットのシャツを参考にしました。
このように、「自分はどういうシチュエーションでこのシャツを何に合わせるのだろう。」「どう着こなせば、もっと楽しめるだろう」と自分で考えるとより楽しめるはずです。もちろん時代の流行りやその時の自分の気分があると思うのですが、この参考にしたシャツの2枚目は、30年前、ゆったりとしたバランスのシャツを好んで着ていた時代に購入したものなのです(笑)
お気に入りのシャツを参考に、よりブラッシュアップされた自分だけのシャツを作るのも「オーダーシャツ」の楽しみ方のひとつ
また、「この形で、自分のサイズに合うものがあればいいのに」と思うのですが…
大坪:そうそう!「男のシャツって高級な下着なんだよ。消耗するし永遠には着られない。」と言われたことがあって、たとえヴィンテージだろうと自分の好みのタイプが見つかれば、1着購入して、それに近づけて自分だけのシャツを作って再現してしまえばいいし、それが「オーダーシャツ」の楽しさだと思うんです。
宮地:デザインについてはどうですか?
大坪:シャツには、細かくて面白いデザインディテールがたくさん潜められてて、例えば、第二ボタンの縫い糸だけ色を変えてみたり。そういう細かい拘りが参考になります。
デザイナーの遊び心みたいな拘りが面白くて、デザインディテールをお客さまに注目していただく、あるいは提案していくことが重要だと思っています。「ミリではなくインチ単位の拘りで見え方やバランスが変わるし、そのインチの世界で理想に近づける。再現できる。」そんなことができるのもオーダーの良さで面白さです。刺繍を使いたい場合、見える場所でも見えない場所でも好きな場所に刺繍できるし、イニシャルだけでなくても、数字、マークなど遊び心ある刺繍をプラスして楽しんでみるのもありですよ!
宮地:たくさんお話しをしましたが、とにかく自分に合った好きなサイズのシャツを持っていけば、誰でも簡単にオーダーシャツは作れるということがわかりました。
生地、縫製の品質は信頼していただいていいですし、デザインのディテールも私たちでしっかりご提案していますので、オーダーに敷居の高さを感じられているお客さまにも、安心してご来店いただきたいです。仕上がった際の驚きや喜びをぜひご体験いただけるはずです。
大坪洋介氏 コラボレーションシャツ
大坪氏愛用のシャツを参考に仕上がったシャツをご紹介。
今回、大坪氏が誂えたシャツは「大坪洋介氏 コラボレーションモデル」として日本橋三越本店 本館2階パーソナルオーダーサロン・三越伊勢丹オンラインストアでもお求めいただける。
大坪洋介氏コラボレーション オックスフォードシャツ 22,000円 商品をみる
大坪氏が愛するオックスフォードのアメリカンボタンダウンシャツにジェイムスボンドが好んだターンナップカフスを採用した、(シングルカフスにも変更可能)カジュアルでエレガントなスタイル。
大坪洋介氏コラボレーション クレイジーパターンシャツ 22,000円 商品をみる
シャツの上からでも羽織れる遊び心溢れるクレイジーパターンシャツ。
大坪氏が今もこれからも愛用したいと思う、新たなカジュアルシャツの形を実現。
アメリカンシャツにオマージュを捧げる<大坪シャツ>
コラボレーションシャツの他にも、<大坪シャツ>のプログラムは大坪氏の私物シャツをベースに、徹底してアメリカンシャツを再現し、アメトラ世代が見逃せない内容だ。
襟型のラインナップはラウンド、ボタンダウン、レギュラー、ワイド。
中でもラウンドカラーは低い台襟・小さな剣先でまさに往年のラウンドを彷彿とさせ、<大坪シャツ>らしさがもっとも現れているといえよう。4つのパターンに通底するのはやわらかく、控えめな剣先。ステッチは存在感のある6㎜幅。第一ボタンを開けたときのバランスの美しさを突き詰め、低めに設定された第一ボタンにも氏のこだわりがみえる。
ほかにも、ハンガーループ、ボックスプリーツ、そしてフジヤマボタン…クラシカルなアメリカンシャツに欠かせないスペックが満載だ。
採寸から仕立てるオーダーシャツで身体にフィットするのはもちろん、襟型やカフ、ボタンの仕様なども選ぶカスタム要素も魅力だ。初めてのオーダーシャツとしても人気のプログラム、ぜひ日本橋三越本店 本館2階パーソナルオーダーサロンでご体験いただきたい。
- お渡し:約5週間後
【ご予約サービス】
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Photo&Text:NIHOMBASHI MITSUKOSHI MEN‘S
Edit:ISETAN MEN‘S net
お問い合わせ
日本橋三越本店 本館2階パーソナルオーダーサロン
電話03-3274‐8318(直通)
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