【インタビュー】「日常をカラフルに」現代アーティスト杉田陽平氏が、初めてのファッション×アートコラボを語る
3月3日(水)から16日(火)まで、伊勢丹新宿店メンズ館1階 ドレスシャツ・ネクタイプロモーションスペースで開催するファッション×アート「日常にアートを感じよう」のポップアップを前に、杉田氏の作品への想いや初のファッションコラボについて話を伺った。
ファッションとアートのバランスがとれたTシャツが出来上がった
「ファッションブランドとの本格的なコラボは今回が初めてです。自分は普段から『日常をカラフルに』『日常をアートにする』をテーマにしているので、人の営みの中で欠かせないファッションに関われるのはとても光栄です。しかし、ファッションとアートの関わりは昔からあるもので、作品寄りになってもダメだし、ファッション寄りになるとアートが薄れてしまうし、調和をとるのが難しい。アーティストは往々にして作品化したくなりますが、今回は<リヴォラ>という素晴らしいパートナーと出会えて、とてもバランスのとれたTシャツを作ることができました。」
季節と“らしさ”を感じられる作品
「Tシャツ5型とスペシャル版Tシャツ1型を発売します。新作も制作していて、今回のポップアップ会場で初展示となります。新作をモチーフとしたTシャツも1型作っていて、こちらは店頭のみの販売になるので、当日まで楽しみにして頂きたいです!」
「お話を頂き、“春”というシーズンを意識しつつ、僕自身は作品の幅が広く、自分らしい作品をセレクトするところからスタートしました。色使いはもちろん、Tシャツに落とし込んだ時の作品のバランスや<リヴォラ>の白いTシャツの生地とのバランスなど錯誤して、それぞれの作品を選びました。上質な白を体感し、それを際立たせるもの、普遍的な難しさがありつつどう表現できるか、ですね。」
好きな言葉×作品×ファッション
「『HUMOR』は自分が好きな言葉です。様々な価値観や意見が交差する社会の中に、遊び心があれば、多くのことは柔らかくなるし、ユーモアがあれば少し気が楽になったり、空気が和らいだり、会話のクッションになる気がします。そんな想いが身につける洋服になるというのもアートだと思います。」
「字体は背景の作品が映えるシンプルなものをセレクトし、『絵の具のドレス』の上に文字をあてて一番綺麗に見える部分で決めました。まさに共同作品ですね。」
「絵の具の可能性を最大限まで遊んでいるアーティスト」ならではのアートTシャツ
「代表作の一つである「ブルーのドレス」に使った作品は、『絵の具のドレス』シリーズの作品で、アクリル絵の具を紙製パレットの上に出すと、絵の具がペラっときれいに剥がれますが、その“絵の具の皮”の作品です。「Butterfly」は、色鉛筆でバタフライを細密に描いたものです。」
あなただけの1着も・・・
「コラージュ作品は、若いときから自分のトレードマークになっている手法を用いたもので、今回、このコラージュに刺繍と手描きを加えたスペシャル版を10枚限定で制作します。世界に1着しかないTシャツとの出会いも・・・。こちらはまだこれから最終制作に取り掛かるので、仕上がりが楽しみです。こちらのスペシャル版は、店頭限定になるので、ぜひ見にいらしてください。」
「作品もですが、ベースとなる<リヴォラ>のTシャツは、白のボディがとても美しく、生地が作品を際立たせてくれます。また、袖のサインは刺繍で、自分が好きなグレーなのも気に入っています。アートは飾るだけでなく、着ることができたり、生活の中に取り入れやすいものというメッセージを受け取っていただけると嬉しいですね。」
メディアを通して伝えたい想い、そして学び続ける姿勢の先に・・・
最後に、これまでメディアに出てきた理由と今後のついて伺った。
「自分はこういう人で、こういう思いで、作品を作っている」ことを知ってほしいとメディアに出ています。そうやってさらけ出さないと何も変わっていかないし、画家や作家を目指している優秀な人が、グラフィックデザイナーや広告代理店などコマーシャルな方に行くのも悲しい。そういう人たちに、「画家でも充分生きていけるし、幸せになれるし、特別な体験がたくさんできるし、こんな素晴らしい職業はない」ということを伝えたいんです。」
「もちろん、僕がピカソのようになれるとは思いませんが、未来のピカソを育てられる土壌の一つになれるんじゃないかとは思う。だから、メディアに出て、「社会の中にアーティストがいること」を知ってほしいし、考えるきっかけになったらいいなと思っています。」
「この3月には伊勢丹新宿店でのファッション×アートのポップアップの実施や、虎ノ門にアートプロデュースをしたレストランができたり、またテレビのコメンテーターやアートなおもちゃを発売するだけでなく、アートフェア東京での個展も行います。とても楽しみなことがあって、それも、一般的なコンテンツをアート化していく、街をアート化していくことで、新しい生活の仕方を模索していきたい。まだまだ勉強中です。」
ファッションもまだまだ勉強中と語る杉田氏。作品とともに、新しくチャレンジしたファッションとのコラボレーション、ぜひこの世界観を体感してほしい。
関連商品
女性でも着用できるサイズ感なので、デザイン違いで購入もオススメです。
Tシャツ1枚で存在感のあるアイテムです。カラフルな彩りに合わせて、シャツやカーディガンなどと色を組み合わせて、コーディネートを楽しんで欲しい。
Profile
杉田陽平(すぎたようへい)
画家・現代美術家
1983年 三重県生まれ、東京都在住
2008年 武蔵野美術大学造形学部油絵科卒業
革新的な絵画を次々に考案し、様々な絵画コンクールで受賞を重ね本格的にプロの画家活動に専念。今や個展を開けば即完売という、作品が入手困難な芸術家のひとり。画材の持つ可能性を最大限に活用した表現で、抽象画や具象画など幅広く型にとらわれない作品を作り出している。
Instagram:@sugitayoheiart
You Tube「すぎちゃんのカラフル日記」はこちらから
開催場所:伊勢丹新宿店 メンズ館1階 ドレスシャツ・ネクタイ
開催日時:2021年3月6日(土)2時~5時まで
開催場所:伊勢丹新宿店 メンズ館1階 ドレスシャツ・ネクタイ
*都合により来店が中止、または変更、時間帯により不在の場合がございます。
関連記事▶日常にアートを感じよう!画家・杉田陽平氏×<リヴォラ>によるポップアップを開催
►営業時間変更のお知らせ
Text:Makoto Kajii
*価格はすべて、税込です。
*本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。
お問い合わせ
伊勢丹新宿店 メンズ館1階ドレスシャツ・ネクタイ
電話03-3352-1111 大代表
メールでのお問い合わせはこちら