【特集】今年は早めに用意!ストール・マフラー・手袋でお洒落に寒さ対策しよう
記録的な暖冬だった昨シーズンと打って変わって、今年の冬は寒さが厳しく、しかも例年より早めに訪れるとの予報が出ています。そこで今シーズンのストールやマフラー、グローブ(手袋)などの防寒アイテムの使い方を、メンズ館スタッフたちの着用スナップを用いて、伊勢丹新宿店メンズ館カテゴリースペシャリストの関川晃彦がご紹介します。
ストールやマフラーなどの巻物は、防寒用としての機能だけでなく、襟元のアクセントとして、あるいは差し色として使うなど、ファッションを楽しむのに好適なアイテムです。色や柄、素材などの選び方でも印象は変わりますが、巻き方によっても様々な印象を創り出すことができます。
「同系色でシックに合わせたり、あえて反対色を挿したり、男性が気軽に色柄を取り入れやすいネクタイのように使えるのが巻物の特徴です。最近はスーツスタイルもノータイが普通になりつつありますが、これからの季節はクルーネックやタートルネックのセーターを合わせることも多くなると思います。そんなときには、ネクタイ感覚で巻物を使ってみてはいかがでしょう。巻物は真冬限定と思う必要はありません。男女問わず使えますし、本格的にコートを着る前に使ってみるだけでも、かなり寒さがやわらぎます。」(関川)
関川がコーディネートした巻物の使い方は、巻き方も含めて解説しつつ、「男女問わず」という言葉を実践すべく、同じ巻物を女性にも巻いてもらいました。では、秋から使える3タイプの巻物スタイリングを御覧ください。
Ⅰ.〈stefanobigi〉クラシックなストールはあえてカジュアルスタイルに
1938年、ミラノに創業した〈stefanobigi/ステファノビジ〉。職人気質なハンドメイドシルクタイにこだわるブランドとして、三代目当主ステファノ ビジは、国内外で高く評価される高品質なネクタイ&ネックウェアをリリースし続けています。光沢のあるウールのストールには、カットオフした糸端がエッジを囲む大柄のペイズリーを織り込みました。
ちょっとユル目のニットはカセンティーノ(毛玉加工)風の加工がされたインパクトが強いトップス。このようなアイテムと合わせるときに、過度なレイヤードはやりすぎ感が出やすいので避けたほうがいいでしょう。ストールをシンプルに巻いて、襟元でコーディネートにアクセントを置くぐらいがよさそうです。
「素材に個性があるニットを選ぶときは、黒いパンツとシンプルに合わせると◎。袖口が黒に切り替えられているので、バランスも取れていることがおわかりいただけるでしょう。巻物はボルドーの補色となるグリーン系を使うと、互いに存在感を引き立ててくれます。ごくシンプルに二つ折りにした輪に両端を通しました。クラシックなブランドでも、あえてデザイン系のカジュアルスタイルに使うことで、大人のラグジュアリーなイメージが増します。」(関川)
「クラシックな大人っぽいストールですが、大胆な柄使いを見せたいので、両端を後ろに回すことでスカーフ風に使ってみましょう。先程はタテに4つ折りして細身にしたのですが小柄な女性の場合は、軽く2つに折りたたむぐらいにして後ろに垂らします。このときストールがオフタートルのように見えると、より女性らしさが増すと思います。」(関川)
Ⅱ.〈andrea's〉同系色コーデにはマフラーを一点アクセントカラー使い
一世紀以上前のシャトル織機を使うことで空気を含んだやわらかなマフラーを織り上げるイタリアの名門スカーフブランド〈andrea's/アンドレアーズ〉。今季の伊勢丹メンズでは、大人っぽいニュアンスカラーのラインナップを取り揃えています。こちらのキャメルカラーのストールはカシミヤ100%。ほかにピーコックグリーンや、ダークボルドーなども用意しています。
〈MEROLA/メローラ〉は1870年、イタリア・ナポリに創業したグローブとネクタイの老舗。グローブに使われるレザーは、最上級の革だけを使用し熟練した職人技術により、つけ始めからすぐに手に馴染んで自分だけのものになります。革の種類も豊富だが、今回はナッパレザーをセレクト。カラーバリエーションも豊富なことで知られていますが、今回は少しニュアンスあるグレーをピックアップ。裏なしのタイプと裏カシミヤのタイプがあり、裏なしの薄手のグローブは秋から春先まで長くお使いいただけます。
アーティスティックなアトリエジャケットは、ウールヘリンボーンにネップのような織柄を施した、ヴィンテージ風の素材使いがポイントです。ちょっと大人っぽい雰囲気に合う、茶系のグラデーションのなかに、キャメルカラーのストールが浮き上がるのもワンポイント。さりげなく胸ポケットに挿したレザーのグローブも、大人っぽさを感じさせる小物使いとなっています。
「上質を表現する大人のカジュアルスタイルは、‘80sのフレンチカジュアルをイメージしたもの。ヴィンテージ風の素材使いや、パンツのシルエットがちょっと太めなところも、古着ベースのワーク風コーディネートに仕上がっています。グローブをポケットチーフのように指す小物使いも、ラギッドな素材の服と合わせれば抜け感のある大人の余裕を演出してくれます。」(関川)
「ここでは首回りに一周巻き、片端を少し長くして前に垂らします。長い方を首元の輪に途中まで通して輪を作り、その輪の中にもう片端を通します。輪をふんわり崩して襟元にできた2本の輪に、片端だけ軽く通してみましょう。襟元にボリュームをもたせた巻き方は、ちょっとモードな雰囲気で大人っぽい印象に見せてくれます。こういうボリューム感ある巻き方は、服がシンプルでミニマルなほど引き立ちます。」(関川)
Ⅲ.〈MELT〉クラシック柄のマフラーはあえて垂らして崩し巻き
パリの高級メゾンから独立したデザイナーが手がけるブランド〈MELT/メルト〉。糸からこだわり。染色や織り方まで、パリらしいエレガンスが見受けられるコレクションです。今回はざっくりとニットのように織られた格子柄のマフラーをピックアップ。やや短めなので、一重巻きにして長めに垂らすのがおすすめです。
アシンメトリーなデザインのシャツにニットのカーディガンを羽織って、スクール風のクラシックカジュアル。ここであえてアンバランスを楽しむ着方が、ロンドンの若者を思わせるスタイリングらしいところ。アイテムはどれも、ベーシックなものですが、デザインやシルエットバランスが現代的にモダナイズされています。
「気分は育ちの良い上流階級のパンクス少年。シャツは左右の身頃の素材が違いますし、カーディガンも長めの着丈で、羽織るように着るのが今風のリラックス感を漂わせます。ここに合わせるマフラーは、あえてひと結びしてから前後に垂らすようにしました。伝統的なタータンチェック柄のマフラーを、こんなふうに長めに垂らすのは、ちょっとお行儀悪いのですが、クラシックな柄こそ、あえて反抗的に使ってみるのも面白いと思います。」
「タータンチェックなど、英国の伝統的なチェック柄は女性でも使いやすいもの。きゅっとコンパクトに巻けば、スクール風に可愛らしく仕上ります。大人の女性ほど、こういう巻き方で遊んでみるのはいかがでしょう。」
「編み地の厚いマフラーは、ブランケットとしてひざ掛けに使うこともできます。冬の公園デートやカフェのテラス席などで、男性がさりげなく掛けてあげると好感度も上がるのではないでしょうか。」
Ⅳ.【60秒動画】8パターンのマフラーの巻き方
メンズ館担当スタッフが『魅せる』巻き方から『アクセント』となる巻き方まで、8パターンの巻き方をご紹介しているムービーです。ぜひご参考にしていただき、この秋冬も巻物をお楽しみください。Photograph:Natsuko Okada
Text:Yasuyuki Ikeda
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