【特集】ジュエリー上手はお洒落上手。年代別、大人の着こなしに似合う選び方とは?
スタイリングのアクセントとして、また個性を表現するアクセサリーとして、ジュエリーを身につけるのは大人の嗜みであり、賢いお洒落のテクニックだ。トレンドの春夏スタイルに合わせた、年代別に大人の男性をリッチに格上げしてくれるメンズネックレスを紹介しよう。
ジュエリーは年代に合わせて賢く上手に活用するギア
冬から春、そして春から夏にかけてファッションがシンプルになっていく季節。大人のファッションは、ファインジュエリーを取り入れることでスタイリングを格上げできる。ただしジュエリーはコーディネートの仕方次第で、スタイルをも左右してしまう圧倒的な存在感を放つこともあるだけに、スタイルのトレンドとともにデザイントレンドも加味した合わせ方を心がけたい。
例えば、若い20代にとってジュエリーの存在感は諸刃の剣だ。若くしてラグジュアリー過ぎるアイテムは、ジュエリーが目立ちすぎて自身の個性を失ってしまう。30代ともなれば自分に似合う服とジュエリーが分かってくる頃。上手に使えば、自分自身をアピールするツールとして活用できる。40代にとってのジュエリーはステイタス性も重要。そこでラグジュアリーなゴールドを、目立たせすぎずに活用するコーディネートテクも押さえておきたい。
今回は、伊勢丹メンズ館のカテゴリーセールス担当スタイリストの関川晃彦が、年代別のファッションとジュエリーのコーディネートを提案。いまの時代に相応しい、ジュエリー選びとコーディネートのポイントをご紹介しよう。
Ⅰ. 若さあふれる20代はアイコンモチーフで盛り上げる
まだ若さに頼りがちな20代は、アイコンモチーフのシルバージュエリーでファッションと意識を盛りあげる。バイカー系のアクセサリーもかつてはゴツめのデザインをじゃらりと重ね付けするのが流行したが、いまはシンプルなモチーフをひとつだけ、お守り代わりに付けるがいいだろう。
「ダメージをデザインとしたラフなスタイルも似合う20代には、わかりやすいデザインを重ねづけするよりも、少し上品な自分だけに通じるモチーフをさりげなく使うぐらいがよいのでは。十字架やスカルもいいと思いますが、大きすぎるとスタイルごとイメージを持っていかれてしまうので、小振りのものをおすすめします。」(関川)
FANTASTIC MAN/ファンタスティックマン
個性を際立たせる造形美
身に着ける人の年代もスタイルも選ばずその人の個性を引き出すジュエリーを実現する<ファンタスティックマン>。ブランドの代表的モチーフであるトライアングルをベースとして、内側に刻まれた彫り柄にいぶしの陰影と相まった立体的なデザインが身に着けた人の個性を際立たせる。
LONE ONES/ロンワンズ
美しい音色を奏でる唯一無二の世界観
独特の世界観で芸術品と呼ばれる<ロンワンズ>のシルバージュエリー。デザイナーのレナード・カムホートは、クロムハーツ設立メンバーでもある。ブランドを象徴する一品「メイティングクライトコレクション」のクレーンベルは、「自由・愛・幸運」の意味を込めたバードモチーフが彫り抜かれたベル型のペンダントヘッド。身に着けると実際に美しい音色を奏で、ロンワンズのアイテムが芸術品と呼ばれる由縁となっている。
ALEXANDER McQUEEN/アレキサンダー・マックイーン
光と影の二面性
サヴィル・ロウで伝統的なテーラリング技術を学び、モードの世界へ華々しくデビューしたアレキサンダー・マックイーンのように、「繊細と強さ」、「クラシックとモダン」など、すべてのコレクションに二面性を表現する<アレキサンダー・マックイーン>。そのコンセプト通りのデザインで表現されたネックレスは、まるで「光と影」をモチーフに取り入れたかのようなデザイン性を有している。
Ⅱ. 自分のスタイルに似合うジュエリーを選べる30代
そろそろ自分に似合う服がわかってきた30代。モードっぽい服も無理なく着こなせるライフスタイルなら、服のテイストに合わせたデザインジュエリーも似合うだろう。ブランド選びも重要なステイタスだが、誰もが知っている流行のメジャーブランドだけでなく、ファインジュエリーとしての伝統や歴史あるブランドも知っておきたい。
「大人のジュエリーがわかる年頃になってきたら、ハイジュエリーやデザイナーズ系など、自分のスタイルに合わせて使い分けることが重要です。あくまでファッションと合わせて、ジュエリーだけ悪目立ちしないコーディネートを心がけましょう。」(関川)
TOMWOOD/トムウッド
洗練の北欧デザイン
自然豊かな北欧ノルウェーのオスロで誕生した<トムウッド>は、シンプルでモダン、かつエレガントなデザインが特徴的なジュエリーブランド。クリエイティブ デザイナーのモナ・ヤンセンの女性らしいクリエイションが生きている。スタイリングを邪魔しないミニマルで繊細なチェーンのネックレスは男女兼用で使えるもの。ここにヘッドを付けてみたり、ネックレスを重ね付けするなど、自由なアレンジを可能にしている。
HOORSENBUHS/ホーセンブース
トライ・リンクがシグニチャー
<ホーセンブース>は、世界中のミュージシャンやアーティストをファンにもつファインジュエリーブランド。シグネチャーはトライ・リンクのモチーフで、素材も様々にネックレスやブレスレット、ピアスなどに使われている。こちらのトライ・リンクネックレスは、留め具にパヴェダイヤがあしらわれた贅沢なものだ。
EINS by Grosse/アインス バイ グロッセ
幸運を祈る伝統の意匠
ドイツのジュエリーブランド<Grosse/グロッセ>の創立111周年を記念してデビューした<アインス バイ グロッセ>。セレブリティの間で人気となり、グラミー賞の公式ギフトラウンジに採用されたことでも世界中から注目されている。その代表的なモデルが「フリンジ」と呼ばれるネックレスだ。これは100年以上前のドイツで、戦争に赴く男性に女性が自身の髪で結って贈ったとされるチェーンが元になっている。
Ⅲ. 40代はステイタスとしてのゴールドジュエリーを
ファッションもライフスタイルも落ち着いて、さらにステイタスも備わってきた40代は、そろそろゴールドを身に着けて良い頃。こだわりある選び方が、身につける人の個性を表してくれる。若い頃、シルバー系ばかりでイエローゴールドに抵抗感がある人も、始めは男女問わず付けられる繊細で上品なデザインを選ぶのがいい。
「ヒップホップ系のゴールドジュエリーは人を選ぶので難しいのですが、さりげないゴールド使いは大人の風格が漂うだけに、この年代ぐらいになったらぜひトライしてほしいですね。また2020年春夏のトレンドでもあるナチュラルカラーの服に合わせて、コーディネートに馴染ませれば上品さを引き立てることができます。」(関川)
Sympathy of Soul/シンパシー オブ ソウル
馬蹄は幸運の証
<シンパシー オブ ソウル>は時代や流行に囚われないジュエリーコレクションで人気のブランド。ファッション誌などでも取り上げられることが多く、若い人から年配の方まで、年齢問わず似合うデザインを取り揃えている。このブランドを代表するのは馬蹄のモチーフだ。ヨーロッパで上向きの馬蹄は自分に幸運を呼び入れるお守り。18Kゴールドにダイヤモンドをあしらうことで胸元からリッチな輝きを放ってくれる。
Tikashi/チカシ
手仕事の温もりを身につける
ジュエリー職人でありデザイナーでもある薬師神爾氏の「かけがえのないものを作りたい」という思いをかたちにすべく、自身の名を冠したジュエリーブランドが<チカシ>。エナメルプレートのペンダントヘッドは、このブランドのアイコンロゴに使われるクラウンが閉じ込められたもの。日本の伝統的な技法を使い繊細な技法で生み出されるジュエリーは手作業でひとつひとつ仕上げているため、デザイナーの思いと手仕事の温もりが感じられる。
Spinelli Kilcollin/スピネリ キルコリン
My星座をお守りとして
イヴ・スピネリとドウヤー・キルコリンが設立した<スピネリ キルコリン>はロサンゼルス発のファインジュエリーブランド。イヴの父親はイタリア人の鍛冶職人で、父から受け継いだ素材と彫金技術へのこだわりを融合したジュエリーが、いまSNSなどで世界中から注目されている。なかでも個性的なのは球体トップの「ゾディアックコレクション」。0.1ctのダイヤモンドで12星座を配し、素材や大きさ、貴石の色も様々なモデルが存在するコレクションだ。