2019.09.23 update

【特集】一生モノの高級紳士靴に出合う、人気・実力を兼ね備えた英国4大ブランドを比較（5/5）

4. JOHN LOBB/ジョンロブ

＜JOHN LOBB/ジョンロブ＞を薦める人

田代径大

ISETAN MEN'S net 編集長。入社より9年間に渡り紳士靴を担当し、販売や買付を経験。ビスポークシューズからスニーカーまで幅広く精通する。座右の銘は“靴は料理と同じように気分で履き分けるべし”。

＜ジョンロブ＞はブランド、他の3つは「靴屋」という理由

田代最後は＜ジョンロブ＞です。この中で高級靴として一番知名度があるのが＜ジョンロブ＞ですね。ノーザンプトンで最大級の規模のファクトリーを持っていて、既製靴は1983年にスタートしています。
福田＜ジョンロブ＞はエルメスグループなのも広く知られていますが、なんといっても素材へのこだわりですね。
田代プレミアム級の革を大判で使うのは有名で、アッパーの革は知るほどに＜ジョンロブ＞の魅力を伝えてくれます。

田畑「エレガントな英国靴」という印象は、アッパーの革で勝負しているからですね。
田代＜ジョンロブ＞お得意の「バッファローカーフ」はシボが細かくてエレガントに履きこなせます。「ブラックカーフ」はもちっとしています。フルグレインなので毛穴が深い為、反射光が鈍く、じっとりとした光り方が特徴です。さらに「ミュージアムカーフ」は＜ジョンロブ＞が世に知らしめた革です。
齋藤あと、＜ジョンロブ＞は少ないパーツで作るので、素材が良くないと成型できないと聞いています。
田畑沈み込みが少ないので、ずっとおろしたての履き心地が味わえて、自分はそれが気に入っています。

福田今回は英国の高級靴を取り上げましたが、立ち位置としては＜ジョンロブ＞は「ブランド」で、他の3つは「靴屋」なんですね。＜ジョンロブ＞はブランディングがしっかりしていて、毎シーズン新コレクションを発表しているのは＜ジョンロブ＞だけです。
田代それはわかりやすい区分ですね。これからも動向を注視していきたいと思います。