青柳光則さんと歩く(3)「秋のメンズ館」|秋のトレンドはシャツ&タイの“クラシック×モダン”な組み合わせ
『この秋揃えたいシャツは、クラシック×モダンがベース』
――5階でジャケットとコートを選んでいただきましたが、シャツで新しい傾向はありますか?
夏のクールビズで、襟型のカッタウェイはすっかり定番、定着しました。ネクタイを外しても、タイドアップでも様になるのがカッタウェイの良さですが、秋冬はグッとクラシックな雰囲気になっていくので、ロングポイントやタブカラー、ラウンドなどの襟型が新しいの表情を作っていきます。
――メンズ館1階=ドレスシャツ・ネクタイでも9月末ぐらいからクラシックな襟型のシャツが登場する予定です。
それは楽しみですね。この売場はシャツもネクタイもバリエーションが多くて選びやすい。シャツとネクタイを一緒に選べるのは基本ですから。
では、シャツを3枚選んで、それにネクタイを合わせましょう。
「こんな風にVゾーンを装いたい」というイメージが大切
――まず選んだのが<Finamore/フィナモレ>のギンガムチェックのシャツです。
昔、ベージュのスーツにブルーのギンガムチェックシャツ、ブルーのネクタイ、スエードの靴というコーディネートをして、まさに80年代なんですが、個人的にギンガムチェックは80年代のパリ・サンジェルマンデ・プレの雰囲気で、流行ろうが流行らなかろうが(笑)好きなんです。茶のスーツにこのギンガムチェックのシャツ、<MARZULLO/マズーロ>の大柄のペイズリーのタイ、そして黄緑のカーディガンを肩から掛ける。どうですか?
左から<フィナモレ>シャツ 35,640円、<マズーロ>ネクタイ 20,520円
<ダーバン>シャツ 12,960円、<フランコ スパダ>ネクタイ 10,800円
<トーマスメイソン フォー フェアファクス>シャツ 17,280円、<フェアファクス コレクティブ>ネクタイ 9,720円
――気分は分かります。
次は、この秋冬、イチ推しの茶色のシャツです。<D’URBAN/ダーバン>にありましたね。グレーのスーツやジャケットに合わせてみてください。イメージが大きく変わります。
――<Franco Spada/フランコ スパダ>のネクタイを選んだのは?
イメージは60、70年代のR&B、黒人が好んで着ていた色合わせですね。やはり印象的なのが茶や黒のシャツで、茶のスーツでもいいし、ネイビーのVゾーンでも洒落た感じが出ます。
――ロンドンストライプも今また新鮮ですね。
シャツは<THOMAS MASON FOR FAIRFAX/トーマスメイソン フォー フェアファクス>で、ネクタイは<FAIRFAX COLLECTIVE/フェアファクス コレクティブ>のものです。
――この組み合わせにしたのは?
この秋冬のトレンドはクラシックですが、本来ロンドンストライプは定番です。遠目に無地に見えるネクタイはストライプから色を拾って合わせるとおしゃれです。<ラルディーニ>など最旬を思わせる色柄のジャケットによく似合いますよ。
『プレゼントには、シャツとネクタイをセットで贈ってください』
――ネクタイ選びは男の楽しみの一つですね。
バレンタインデーや誕生日など、男性へのプレゼントとしてネクタイは重宝されますが、女性にはぜひ「シャツとネクタイをセットで贈ってあげて」とお願いしたい!
――ネクタイ単体でもらうと、趣味が合わないこともあって……
もらったネクタイってまず使いません(笑)。でも、メンズ館に来て、スタイリストに贈る男性のイメージを伝えて相談して、「シャツ+ネクタイ」なら必ず身につけてくれますよ。さらに、「こう思って選んだ」と説明してあげると、男の人も新しい着こなしのヒントになります。あらかじめ首回りと裄丈のサイズも知っておきたいですね。
青柳光則さんと歩く「秋のメンズ館」(4)は、「着こなしの締めの靴は、“グッドイヤーで、遊びのある靴”に決まり!」 近日公開!
青柳光則
1960年東京生まれ。専門学校卒業後、スタイル社『男子専科』編集部に勤務。1983年フリーに。スタイリスト、ファッションエディターとして、ファッション誌、広告、芸能&アーティストの衣裳制作などを手がける。
男性のライフスタイル全般(オートバイ、クルマ、旅、住宅、食、ペットなど)にも強く、多媒体で活動。近年は、着こなしの“師範代”をはじめ、メンズファッションの講演などにも携わる。
9月20日(火)から開催される「TOKYO MEN'S FES 2016」では、雑誌「MEN'S EX」と連動したイベントを開催。なんと、9月22日(木・祝)には人気連載「青柳光則 お洒落道場外伝」がメンズ館に出張しますので、ぜひご参加ください。詳しくはイベントページへ。
Photo:FUJII Taku
※価格はすべて、税込みです。
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