【インタビュー】<ファセッタズム>デザイナー 落合宏理|僕らのトウキョウを、隅っこまで、世界に伝える(1/2)
日本人で初めて「第3回 LVMH Young Fashion Designers Prize(LVMHプライズ)」のファイナリストに選出され、今年の夏には、パリコレクションデビュー。日本を飛び出し、世界の舞台で着実に知名度を伸ばしつつあるファセッタズムは、トウキョウならではのカルチャーを”切り貼り”したり、”重ねる”ことで、トウキョウストリートを世界のモードに向けて発信し続けている。
<ファセッタズム>のデザイナー落合宏理
国内外問わず、今最も注目を集めているデザイナーのひとりである落合宏理は、これまでやってきたことへ、ある種の手応えを感じている。
「デザイナーとして、LVMHプライズのファイナリストになれたことは、モードの本流の中で日本人として戦えて、コンテスト以外の面でも学ぶことが多かったです。モードのプロフェッショナル集団の方々と一緒に仕事をする時間は特別なものでした」
世界から向けられる眼差しが明らかに変わった、と実感を込めて話す落合。LVMHプライズは直接的なクリエーションの面以外でも、実りの多いコンテストだったようだ。
「LVのスタッフの方々のデザイナーに対する応対、サポート体制の一つ一つがスペシャルだったし、心地よいもので、とても良い経験になりました。審査員である世界のトップデザイナーを目の当たりにして、立ち振る舞いだったり細かな所作だったり、なぜこの人達が審査員という地位まで上り詰めているかっていうのがわかるような、そんな人としての魅力が各々にあると実感しましたね」
ファセッタズムというブランドが、モードの本流において唯一無二のものと見なされてる理由のひとつが、”トウキョウの今”をダイレクトに伝えているということだろう。「東京を代表するブランドだなんて思ってない」と本人はそのアイデンティティを安易に武器にすることない。でもやっぱり、僕らの多くがそう感じているように”トウキョウカルチャー”は世界に自慢したくなるくらい”スーパー”だ。
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