モノには必ず伝統が息づいています
――吉川さんは製造業の経営者ですが、モノづくりはお好きですか。
吉川 クルマも自転車も、絵も好きで、手作りは大好きです。うちの工場には20~30代の若手から上は70代の年配者まで約100人が働いていますが、ベテランから若手へ継ぐ技能伝承が上手くできていないという思いがあり、工場ではあえて数字目標をつくらず上下左右、社内だけではなく、社外、お客さま、業者の方など、コミュニケーションをよくとることを目標に掲げています。
――モノ作りも、服作りも似ていますね。
吉川 ルビナッチさんや茂木さんの仕事を見ていても、モノづくりと一緒ですね。モノには必ず伝統があるので、このスーツを着続けていくうちに<ルビナッチ>の良さが出てくると思います。ルビナッチさんも誰かに教わり何年もかけて現在の地位を確立し、それを継承していくのだろうと思います。