英国ノーサンプトンシャーのなかでも随一の技術力を誇る工房が製作を手がける＜dunhill/ダンヒル＞の靴は、伝統のクラフツマンシップとメゾンブランドの革新的デザインが共存する、大変稀有な存在です。往年の本格靴好きも、この面構えには舌を巻くはず。刮目してご覧いただだきたい。

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『THE RAKE JAPAN』＆『LAST』松尾編集長に聞いた

松尾 健太郎
THE RAKE JAPAN編集長
LAST編集長

1965年生まれ。’92年からMEN’S EX編集部に参加し、落合正勝氏とともにクラシコイタリアブームを牽引。同誌編集長を経てTHE RAKE JAPAN編集長に。今年からはLASTの編集長も兼任。

＜ダンヒル＞の靴の魅力とは？

「本日履いているのは数年前に作ったチェルシーブーツ、いわゆるサイドゴアブーツですね。この靴を愛用して感じるのは細部の作りの素晴らしさ。アッパーは一枚仕立ての贅沢な仕様。デザインとしてはトウが少しラウンドしてクラシックかつモダンな印象。ヒールカップはキュッと絞られているのに、芯地の使い方やラストの作り込みが巧みなので、非常にフィットしてくれます。甲はあまり攻め過ぎていないので足に吸い付く感覚で、長く履いていても疲れにくく感じます。ここまでの高い技術を持った作りは、なかなかありません。英国のどこの工房ですか？と取材時に聞くと、実は＜エドワード・グリーン＞の前ビスポーク責任者が設立した工房で製造されていると聞き、納得したのを覚えています。トラディショナルかつエレガンスを感じる＜ダンヒル＞の靴は、汎用性も魅力。今日はスーツに合わせましたが、ジーンズに合うのもいいですね」

ダービースプリットトゥ

右：縫製の美を宿すドレスUチップ

スキンステッチが目を惹くハッチグレインカーフのドレスUチップ。羽根がV字に開いているのが特徴的で、それがスラリとしたフォルムを演出している。一方、底周りは重厚感のあるダブルソール。英国らしい剛健さとモダンさを巧みに両立。

左：ビスポークのようにグラマラスな造形美

右の素材・色違い。スムースレザーを使用し、ラストはややノーズ長めのスマートなラウンドトウゆえ、外羽根靴ながらスーツにもマッチする顔つきだ。ウエストは美しく絞り込まれ、まるでビスポーク靴のようなグラマラスさも表現している。

チェルシーブーツ&オックスフォードキャップトウ

右：スマートなのに幅広足でも快適

奇をてらわないオーセンティックなデザインだが、際立つエレガンスを放っているのはクオリティの高さゆえ。ウエストを絞りつつ、ボールジョイント(親指と小指の付け根を結ぶ横幅)部分には適度なゆとりを持たせているため履き心地も快適だ。

左：素材の良さが活きたシンプルデザイン

ボックスカーフを使用したチェルシーブーツ。一枚仕立てゆえ、きめ細かな革の高級感が如実に表れている。バランスのよいスリムラウンドトウは、スーツからジーンズまで合いそうだ。

タッセルローファー

ブローグ由来の穴飾りで遊び心を発揮

オンオフ問わず重宝するタッセルローファー。モカステッチの代わりにブローグ由来のU字型の穴飾りを配し、さりげないヒネリを表現。履き口が小さく、底側が比較的大きいタマネギ型のヒールカップも特徴で、日本人の足にもフィットしやすい。

ISETAN レザー博 2024の期間中は、アップチャージなしでオーダー可能！

好みのアッパーやソールでカスタマイズできるオーダーメイドも可能な＜ダンヒル＞の靴。普段はアップチャージが必要だが、レザー博期間中はメタルイニシャル及びメタルトウチップの加工、エキゾチックレザーを除き、通常オーダーにかかるアップチャージが無料。要注目だ。

ISETAN レザー博 2024を開催

過去6回開催し、好評の「靴博」を、昨年から「レザー博」としてスケールアップ。今回もレザー愛好家のご要望にお応えして、靴に限らず、鞄や⾰⼩物もラインナップして開催します。“上質”にこだわった商品や、オーダーやトレンド、コストパフォーマンス、ビンテージをキーワードにしたアイテム、またメンテナンスなどのサービスに⾄るまで、幅広くセレクトした多彩なレザーアイテムをご紹介いたします。

 Text：ISETAN MEN'S net

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