2024.04.25 update

【インタビュー】尾崎 雄飛さん|数を重ねて、さらに魅力を増す「Meets your J.M. WESTON 2024」

05.01 Wed -05.21 Tue
伊勢丹新宿店 メンズ館1階 ザ・ステージ


春の人気イベント<J.M. WESTON/ジェイエムウエストン>のポップアップストア。今年は5月1日(水)から21日(火)の期間、伊勢丹新宿店 メンズ館1階 ザ・ステージでスペシャルなコンテンツをご用意して開催します。

FACEさんに続いて2人目は、ヴィンテージからビスポークまで、幅広いシューズコレクションをお持ちのデザイナー尾崎 雄飛さん。その中でも特別な存在という<ジェイエムウエストン>の、印象に残った靴をピックアップ。さらに今回のイベントで注目の靴についても、お話を伺いました。昨年同企画に続き、読み応えある内容です!

►5月1日(水)からのイベント情報
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尾崎 雄飛(おざき ゆうひ)

セレクトショップでバイヤーとして勤務後、高品質カットソーブランド<フィルメランジェ>を立ち上げる。その後独立し、自身のブランド<SUN/kakke(サンカッケー)>を設立。ウェルメイドでウィットが効いた服づくりで定評があります。近年は自身のYoutubeチャンネル『尾崎雄飛の洋服天国』で、装うことの楽しさを伝えています。
Instagram:@yuhiozaki0411

 

  1. 意外に遅かった「#641 ゴルフ」との出合い 
  2. 斬新なデザイン、特別な素材、多彩な魅力
  3. コニャックに続いて、ネイビーコードバンも?

 

意外に遅かった「#641 ゴルフ」との出合い 

「今回、いい機会なので数えてみたんですが、たぶん32〜33足ぐらいはあるでしょうか」

<ジェイエムウエストン>の愛用者として知られる尾崎雄飛さんに、お持ちの<ジェイエムウエストン>の数を聞いたところ、冒頭の答えが返ってきました。尾崎さんはビスポーク(オーダメイド)の靴なども数多くお持ちですが、その幅広い革靴コレクションの中でも、<ジェイエムウエストン>がもっとも多くを占めているそう。


「その理由のひとつは、色なのかなと思います。レギュラー展開している色そして革の種類が多いし、それらはどれもいい色なんです。またパーソナライズド・エディションで、さらに幅広い革や色の中から選ぶこともできます。足元の面白さみたいなことを、演出しやすい靴だなと、感じています」


そんな尾崎さんが最初に手にいれた<ジェイエムウエストン>は、バーガンディカラーの「#180 シグニチャーローファー」。ブラックやタンブラウンが定番といわれる中で、尾崎さんの個性が窺える選択です。さらに2足目に選んだのは、昨今の人気モデルである「#690 ヨット」。20年以上前、日本では未展開で、パリのショップで入手したとのこと。「こういういいモデルがあるの知らないでしょう、という、多少あまのじゃく的なところもありました」と尾崎さんは振り返ります。その一方で、こんな意外な一面も。

*画像右から2番目が尾崎さんが最初に手にいれたというバーガンディカラーの「#180 シグニチャーローファー」

「実は、僕は『#641 ゴルフ』を入手するのが結構遅くて、オールテランソールのゴルフらしいゴルフを購入したのは、去年か一昨年なんです。あまり似合わないのではと思っていて、その点は未だにしっくりきていないところがあります。でも、実際に履いてみると、これが実にいい靴で」

一般的に高評価なものを賞賛するのはなんだか悔しい気もしますね、と尾崎さん。オールテランソールは他のモデルで経験していましたが、「#641 ゴルフ」のそれは、より抵抗感なく歩けるそうです。現在ではゴルフのブーツバージョンである「#321 ゴルフハイトップダービー」も入手して、アメカジっぽい装いと合わせていると、尾崎さんは話します。

*画像左「#321 ゴルフハイトップダービー」


斬新なデザイン、特別な素材、多彩な魅力

そこで、尾崎さんの<ジェイエムウエストン>コレクションの中から、特に印象に残っているものを、いくつか挙げていただきました。


「まずこの、一見魚みたいなモデルは、『#180 シグニチャーローファー』のアッパーを裏返してつくられたモデルです。これは<ジェイエムウエストン>の現アーティスティック&イメージディレクターであるオリヴィエ・サイヤール氏が就任し、2019年に青山店がリニューアルしたのにあわせて開催された展示で販売されていた、スペシャルオーダーモデルのひとつです。このインサイドアウト(裏返し)で靴をつくるというアイデアにグッときました。つまり表がライニングの革で、靴の内側はボックスカーフになっています。」

*画像左から2番目が「#180 シグニチャーローファー」のアッパーを裏返してつくられたモデル

「よく見ると、トウの両側は革表面が少し削れているのですが、これは実際の『#180 シグニチャーローファー』の内側に施されている加工らしいです。こんな細部まで抜かりなくつくられているのに、モードというか、アーティスティックなことを追求していて好きですね。ブランドとしてそういう姿勢が常にあるところがいい。」

次に尾崎さんが手にしたのは、ネイビーのオーストリッチを使ったサイドゴアブーツ。


「自分のテーマカラーがインディゴブルーなので、その色のオーストリッチが選べるということで、パーソナライズド・エディションでつくりました。雨の日も履けるように、オールテランソールにしています」

そしてサイドゴアブーツに関しては、尾崎さんは苦い経験をしています。「#180 シグニチャーローファー」など、通常<ジェイエムウエストン>の靴は6ハーフのDというサイズを選んでいたことから、サイドゴアブーツも同じサイズを買ったところ、履くのがつらかったそうです。

「1日履いたら、気持ち悪くなるぐらいに痛くなって。異なるスタイル、異なる木型を使ったモデルは、別モデルと同じサイズを単純に選ぶことは間違いだと認識しました」


コニャックに続いて、ネイビーコードバンも?

さらに尾崎さんが挙げたのが、コニャックカラーのコードバンを使った「#180シグニチャーローファー」。


「以前取材でもお見せしましたが、2022年に伊勢丹新宿店メンズ館のイベントでオーダーしたものです。最初の履き心地はカーフよりも、コードバンのほうが柔らかいというか、足の動きにあわせてより曲がってくれるように感じます。そして次第に履き皺のところが白っぽくなってきて、これはいい味が出そうだなと。このコードバンの『#180 シグニチャーローファー』はなんというか、アメリカっぽい野暮ったさが魅力です。カーフの『#180 シグニチャーローファー』だと、履き重ねてもフランスの靴らしい品の良さが残るんです」

*画像左の尾崎さんが履いているのはカーフの「#180シグニチャーローファー」、右隣が22年のイベントでオーダーしたコニャックカラーのコードバン「#180シグニチャーローファー」。


取材日はこの靴に、50年代のリーバイス501、アメリカ製の古着のシャツに、フランスのルテス(Lutays)のスリーブレスジャケットという装いの尾崎さん。ヴィンテージデニムには、このコードバンの「#180 シグニチャーローファー」が好相性だとも。


さらに5月1日から伊勢丹新宿店メンズ館で開催されるポップアップでは、新たにネイビーコードバンの「#180 シグニチャーローファー」と「#641 ゴルフ」が展開予定。これはネイビーを自身のテーマカラーとする尾崎さんも大いに気になっている様子。

*今回のイベントでオーダー可能なコードバン「#180シグニチャーローファー」と「#641 ゴルフ」(ブラック・ネイビー・バーガンディ」



「ブラックの靴とブラウンの靴で使い方や履き方が分かれるとしたら、ネイビーの靴は双方をカバーできると、個人的には考えています。実は『#180シグニチャーローファー』においては、ネイビーのカーフが以前から人気だったので、あえて遠ざけていたんです。でもこのコードバンのネイビーはちょっと見たことのない色あいなので、履き込むことでどう変化するのか楽しみですね。紺色の靴はたくさん持っているので、もう充分なはずなのですが」
  
 

【NEXT】インタビュー
岩田 紗羅さん|紳士の靴としての重厚感が、魅力的に映る
Meets your J.M. WESTON 2024
*4月26日(金)公開予定。お楽しみに!

 

►5月1日(水)からのイベント情報
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イベント情報
<ジェイエムウエストン>ポップアップ

 

Text:Yukihiro Sugawara
Photograph:Natsuko Okada(Studio Mug)  

*価格はすべて、税込です。
*本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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伊勢丹新宿店 メンズ館地下1階 紳士靴
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