【連載】バイヤー宮下が仲間を案内!初めてのシガーバー体験|イセタンメンズ散歩
メンズ館 1階メンズアクセサリーのバイヤーを務めるバイヤー・宮下が最近ハマっているというのがシガーバー。シガー(葉巻)というとハードルが高そうに感じますが、意外と簡単に楽しめるものだという。そこで、同世代の気の置けない仲間を集め、普段とは一味違う大人の空間・時間を共有すべく、宮下がガイドするシガーバーの楽しみ方をご紹介いたします。
気の置けない仲間と集い、シガーバーでの大人な時間のおもてなし
仕事・プライベートでの活動を通して知り合うようになったという同世代の3人。普段は三軒茶屋などの賑やかな居酒屋で集まることが多いというが、今回の集合場所は、ちょっと大人なシガーバー。渋谷のセルリアンタワー東急ホテル2階に位置するシガーバー「R261 CIGAR & ROCK」は、音楽とお酒と葉巻を堪能できる、隠れ家的なミュージックシガーバーです。
宮下創太(以下、宮下):どうぞどうぞ!
イリグチケンタ(以下、イリグチ):え、ここお店のエントランス!? 壁にさりげなく扉があって一見見過ごしちゃいそうだったよ。
飯田 梓(以下、飯田):大人な雰囲気で隠れ家みたいだね。お邪魔します……。
宮下:こういう場所に3人で来るのって初めてだよね。いつもは居酒屋が多いけれど、30代になってたまには大人な場所でどうかなって思って。喫煙具の担当になったこともあって最近葉巻がマイブームなんだよ。
イリグチ:革製品オタクだと思っていたのにこんな一面があるとは……。
飯田:中も少し暗くてムードあるね。普段こういうお店ってこないから新鮮。それに葉巻って吸ったことないけれど大丈夫かな?
宮下:葉巻ってハードル高いと思われがちだけれど、意外と簡単に楽しめるんだよ。まずはお酒頼んで乾杯しようか。
お目当てのシガーの前、最初の一杯に迷ったら?
イリグチ:葉巻吸う時って最初の一杯ってなに頼めばいいとかあるの?
宮下:このあと葉巻を吸うことを考えると、すっきりと爽やかな香りのものがいいんじゃないかな。せっかくバーに来たからカクテルで、バーテンダーさんにおすすめを作ってもらおうか。
バーテンダーさんのアドバイスを聞きながら三人各々がカクテルを注文。宮下はカルバドスを割ったハイボールを、飯田さんは、カンパリをベースにルイボスティーをフレーバーに加えたカクテルを、イリグチさんはシェリー酒のモヒートをオーダー。
宮下:じゃあまずはカクテルで乾杯!
イリグチ:なんか畏まっちゃうね。
飯田:美味しいっ! 香りがフワッと広がって、なんというか……鼻が美味しい? 鼻に抜けるような華やかな感じ。
イリグチ:すごい表現(笑) でも確かにこのモヒートもとても爽やかな香りだよ。梓さんのカクテルは、色が鮮やかで見た目も華やかだね
宮下:いつもはビールで乾杯することが多いけれど、これからシガーを楽しむなら、その香りに負けない華やかなカクテルは相性がいいんだよ。じゃあ今日のメインイベントのシガーを選んでこようかな。
初心者二人へのおすすめのシガーを宮下がチョイス!
宮下:二人とも葉巻は初めてだったよね? そしたら<ダビドフ>の葉巻がいいんじゃないかな。熟成期間が長いからあまり辛みがなくて、初めての人や女性でも吸いやすくて人気なんだ。
イリグチ:普段タバコすら吸わないから、全く未知の世界だよ。
宮下:ケンタは元々ワインが好きだから、「グランクリュ」のシリーズから選んだよ。
イリグチ:グランクリュ?
宮下:元々<ダビドフ>って、ワインとの相性に注目して葉巻を作った最初のブランドで、その中でも「グランクリュ」はワインが好きな人にもおすすめできるシリーズなんだ。
梓さんにはブランドを代表する「シグネチャー NO.2」にしようか。これは創業者のジノ・ダビドフ氏が毎日吸っていた葉巻で、朝起きて吸っても良いって言われているぐらいマイルドだから、女性にもおすすめだよ。
イリグチ:すごい詳しいな!
宮下:勉強したからね(笑) 僕は『ニカラグア』シリーズの「ロブスト」にしようかな。ちなみに、このラベルのようなシガーリングが二人のは白色で、このシリーズは黒なんだけど、これは少し重ためで吸い慣れている人向けの葉巻なんだ。
飯田:これはなに? 葉巻入っているけれど?
宮下:マイシガーケースだよ。
飯田:さすが喫煙具のバイヤー。カーボンのケースなんてツウな感じするね。
ファーストステップは、吸い口を作るシガーカット
宮下:まずは吸い口のカッティングだね。シガーは吸い口が塞がっているので、最初にシガー専用のカッターでカットするんだよ。
イリグチ:カッターだけでも重厚でかっこいいな。どうやって切るの?
宮下:一般的なのはフラットカットって言って、葉巻の先の丸みが残るぐらいの位置に刃を当てて、思い切り切り落とす。
イリグチ・飯田:おぉ〜!
宮下:ちなみに、カットから着火までサービスしてくれるお店が多いから、初心者の人は遠慮せずにプロにお任せするのがいいよ。
炙るように着火して準備完了!
宮下:吸い口を作ったら、反対の先端部分をゆっくり炙るように火をつけよう。
イリグチ:お店の方はマッチでやってくれたけれど、ターボライターやバーナーでもいいんだね。
宮下:マッチだと低温で着火するから最初の吸い口がまろやかになるんだ。一方バーナーは火がつきやすいから初心者にも使いやすい。着火の時のコツは、手を火傷しないように葉巻とバーナーを45度にすること。そして周りを焦がさないように、着火部分の底に火がつくように炙っていく。
ふかしながらシガーを味わい、口に広がる香りを堪能
宮下:火がついたら、口に少しだけためて、口からゆっくり吐いてみて。
飯田:肺に入れちゃいそう。
宮下:タバコと違ってふかす吸い方になるからね。
飯田:あれ、私の火が消えてる?
宮下:紙タバコと違って、燃焼促進してくれる紙が巻かれていないからね、ずっと置いておくと火が消えちゃうんだ。そういう時はまた着火して吸い始めると火がつくよ。
イリグチ:すごい……。初めて吸ったけれど紙タバコの煙とは全然香りが違う。
飯田:本当だ! 紙タバコの煙さとは違って、まろやかでとてもいい香り。
イチグチ:これ、カクテルとの相性も抜群だね。
宮下:葉巻はどうしても少し苦味が口に残るから、それを中和するために甘みと香りのあるカクテルが合うそうだよ
飯田:葉巻って太いからどうやって持てばいいか迷うね。
宮下:女性は下から葉巻を持つとエレガントに見えるよ。
飯田:こうかな……?
イリグチ:仕草ひとつでグッと大人の女性らしさが出るね。
シガーが演出する、ゆっくりとした大人の時間を共有
宮下:意外と難しくなかったでしょ?
飯田:確かに思ったよりハードルは高くなかったね。葉巻って吸うときの所作も含めて素敵。
イリグチ:タバコを吸わない自分でも吸いやすかったよ。そういえば、葉巻って一本吸うのにどれぐらい時間かかるのかな?
宮下:葉巻の太さや長さにもよるけれど、だいたい一時間弱ぐらい。逆に一本吸うのに最低でもそれぐらいの時間がかかるから、一緒に吸う人とゆっくりとした時間を共有できるんだ。
イリグチ:なんかロマンチックだなぁ……。
飯田:いつもの居酒屋だと慌ただしくて落ち着いて話せなかったりするしね。
イリグチ:いつもの居酒屋だったらもう5杯目だよ。
飯田:私たちもこんなふうに飲めるんだね。
宮下:30代になって、お互い仕事の幅も広がって忙しくなってくると、こういうゆっくりした大人な時間を一緒に楽しむのもいいかなって。
イリグチ:こうやって音楽を聞きながらお酒と葉巻を嗜むって、大人な時間だね。
飯田:あ!今かかっているの、ニールヤング! 子どもの時よく聞いていた曲だ!
イリグチ:渋いな‼︎
飯田:父の影響で子どもの頃からオールディーズのロックを聴いてたから。この年代のロックミュージックは懐かしく感じて好きなんだ。
宮下:シガーバーというとかかっている音楽はジャズが多いけれど、ここのバーはオールディーズのロックをかけてくれるんだ。シガーとロックミュージックって珍しい組み合わせで、音楽好きのお客さんも多いらしいよ。
飯田:いつもの賑やかな居酒屋もいいけれど、また3人で集まってこうやって音楽を聴きながら大人な時間を過ごしたいね。
►【連載】マイ・ブレザー、マイ・ルールを探す名店めぐり—後編「J.PRESS & SON’S AOYAMA」|イセタンメンズ散歩
Text:Shinji Hashimoto
Photograph:Natsuko Okada(Studio Mug)
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