【特集】男性もデリケートゾーンのケアが必要?2人の専門家が答えます!「オムケアとは?」



美容やココロとカラダについて関心の高い方なら、「フェムケア」という言葉を聞いたことがあるはず。Femcare(フェムケア)とは、Feminine(女性の)とケア(Care)をかけあわせた造語で、女性の身体や健康のケアをする製品とサービスを指します。いわゆるデリケートゾーンのケアや女性特有のお悩みをサポートするのが「フェムケア・フェムテック」ですが、男性の身体や健康に関する「HOMME CARE/オムケア」があるのはご存知でしょうか?

本記事では、男性でも悩みの多いデリケートゾーンのケアについてクローズアップ。お二人の専門家から、それぞれの視点でお話を伺いました。

お話を伺った人



辻村 晃(つじむら あきら)先生

順天堂大学医学部附属浦安病院泌尿器科 教授
日本泌尿器科学会 泌尿器科専門医/日本生殖医学会 生殖医療専門医

兵庫医科大学卒業。国立病院機構大阪医療センター勤務後、ニューヨーク大学に留学し細胞生物学臨床研究員を務める。大阪大学医学部泌尿器科准教授などを経て、順天堂大学医学部附属浦安病院泌尿器科教授。特に生殖医学、性機能障害の治療に注力し、不妊に悩む数多くの夫婦を助けてきた。




高倉 健(たかくら けん)さん
株式会社たかくら新産業代表

1964年京都府生まれ。大学卒業後、百貨店に入社。企画担当などを経て独立。世界各国から高感度な化粧品や雑貨を輸入販売した後、オリジナルブランド「メイド オブ オーガニクス」を立ち上げる。


なかなか人に聞けない男性のデリケートゾーンの悩み。実際はどうなの?


――男性のデリケートゾーンは、どの部分を指しますか?


辻村先生:男性器のある陰部をデリケートゾーンと言います。股間、局部とも呼ばれ、デリケートゾーンの痛みや腫れ、かゆみなどトラブルを感じたときは、泌尿器科を受診してください。最近は、男性もデリケートゾーンに対しての悩みについて関心が高まっているのを感じています。


――実際にデリケートゾーンのにおい、ムレ、かゆみなどの悩みを持っている男性は多いのでしょうか?


辻村先生:女性は年齢や生理などによるホルモンバランスの変化に伴って、様々な身体の変化や悩みが起こり、デリケートゾーンのにおい、ムレ、かゆみ、おりものなどで悩んでいる人が多いですが、男性は、毎日入浴して、きちんと洗って清潔にしていればにおいの元になる菌の発生や増殖を防ぐことができます。ただ、不潔な下着を着用していたり、ストレスや生活習慣の乱れなどによりかゆみを感じたり、暑くなる夏の時期には、ムレによるにおいやかゆみの悩みで、泌尿器科に来られる方が増えますね。

また、「オムケア」という観点からで言うと、男性も結婚前に「自分が子供を作る力があるのか」を調べる“ブライダルチェック”を目的に来院される男性も増えています。男性のブライダルチェックでは、泌尿器科で精子数、精子の運動率、奇形率などを調べる精子検査や、性感染症や風しん抗体などを調べる血液検査を行います。


高倉さん:当社のデリケートゾーンケアブランド<Pubicare organic/ピュビケアオーガニック>は、VIO脱毛サロンでのお取り扱いがとても多いのですが、最近、男性のお客さまや男性専用サロンが増えてきた、とよく耳にします。脱毛サロンを利用すれば、デリケートゾーンに向き合う機会は増加しますし、「オムケア」への関心は今後もますます拡大するのではと思います。
*VIO(Vゾーン=恥骨上部の三角形ゾーン、Iゾーン=陰部の両側、Oゾーン=肛門周辺)のこと。


高倉さん:特に、若い男性を中心に、QOL(クオリティ オブ ライフ)向上への意識が高く、努力している人が本当に増えてきたなと感じています。暮らし方やファッション、ヘアケア、スキンケアなどと同じように、「オムケア」にも向き合っているのではないでしょうか。

デリケートゾーンのケア、具体的にどんなことをしたらいいの?

――これから夏に向かってデリケートゾーンの不快感を予防するにはどうしたらいいですか? また、生活習慣の見直しもデリケートゾーンを快適に保つことに繋がりますか?

辻村先生:男性のデリケートゾーンのデイリーケアは、「デリケートゾーンを清潔に保つ」「陰茎の下にある陰嚢は体温36度よりも低い33度ぐらいで維持する」「健康に良いサプリやミネラル、ビタミンを摂る」などが挙げられます。

デリケートゾーンを清潔に保てるように、感染症になりにくくなるので、専用のウオッシュアイテムを利用するのも良いでしょう。また、熱がこもる下着よりも、ムレにくい素材や締め付けの少ないパンツを選びましょう。ビキニよりトランクスなどゆったりした下着の着用をおすすめします。


高倉さん:当社は一貫して、「デリケートな部位にはナチュラルオーガニックでデイリーケア」をテーマに商品を作っています。デリケートゾーンの不快感を防ぐことができるよう、日々のケアをナチュラルオーガニック製品に置き換えられれば、それは身体にとって良いケア方法になると考えています。

辻村先生:デリケートゾーンに限らず、デイリーケアに関しては、「肥満にならない」「ジャンクフードをできるだけ食べない」「睡眠時間は7時間~7時間半確保する」「適度な運動」などの生活習慣の見直しも、「オムケア」に繋がります。当たり前の規則正しい生活の維持と体調管理に努めれば、デリケートゾーンの不快な悩みだけでなく、将来の健康維持にも繋がりますね。


お2人の専門家から男性のデリケートゾーンのケアの重要性を教えていただきましたが、「オムケア」という言葉を初めて聞いた方も多いのではないでしょうか。デリケートゾーンのケアをきっかけに、より快適なライフスタイルを送る一歩として、気軽にできる事から始めてみてはいかがでしょうか。

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Text:Makoto Kajii

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