ホワイトスターがアイコンの筆記具、<モンブラン>が愛される理由とは。イセタンメンズが徹底解説!
世界の筆記具の頂点、スターエンブレムを我が手に――世界中のエグゼクティブと共に歴史を刻んできた<MONTBLANC/モンブラン>の筆記具は、なぜ大人を魅了し続けているのか。その理由をイセタンメンズが紐解きながら、注目のラインナップをご紹介します。
<モンブラン>の筆記具で書くことは、大人の嗜(たしな)み
<モンブラン>の万年筆を手に取る。ネジ式のキャップを外すと、ペン先が姿を表す。インクを入れる所作に、心が落ち着いてくる。そして、万年筆に合った紙に文字を綴っていく。手紙なら、相手を思う気持ちが文字になり、インクのにじみが温かさになる。その一連の動作は、まるで書道のごとく、日常の中のセレモニーのようで、次第に万年筆の味わいに惹きこまれ手放せなくなるでしょう。
伊勢丹新宿店 メンズ館1階<モンブラン>ショップには、万年筆を手に取りインクを試すことのできる特別なツールもあり、自分の手の大きさや書きグセにフィットする万年筆を見つけることができます。
<モンブラン>が愛される理由とは。イセタンメンズが徹底解説!
- 過去から現在まで、歴史で紐解く<モンブラン>が愛される理由
- 世界のエグゼクティブを魅了する「マイスターシュテュック」の万年筆を徹底解説!
- 世界中のエグゼクティブと共に歴史を刻んできたマイスターシュテュック「149」とは
- 自分用に、贈り物に、知っておきたい、イセタンメンズが注目する人気コレクション
- <モンブラン>筆記具の選び方は?「万年筆/ローラーボール/ボールペン解説」
- 【動画で解説】<モンブラン>万年筆のお手入れ
- <モンブラン>が創り出す注目のレザーコレクション
- 伊勢丹メンズ館でお問い合わせの多いQ&A
過去から現在まで、歴史で紐解く<モンブラン>が愛される理由
それではここからは、<モンブラン>筆記具のステータスとしてなぜ愛され続けているのか、ブランドの誕生から辿り解説していきます。
<モンブラン>の創業は、1906年にドイツ・ハンブルグの文房具店の主人、銀行家、エンジニアの3人のビジネスマンによって万年筆の製造をスタートしたことから始まります。
時代の変化と共に進化を遂げたことが成功のカギ――
当時、ヨーロッパでは、自動車や船、汽車、飛行機などの交通機関が発達し、筆記具を「どこにでも持ち運んで使いたい」というニーズが高まっていました。その時代の中、インク漏れのしない「セーフティーペン」を開発し販売をはじめると、瞬く間に筆記具業界の頂点に躍り出ました。これが<モンブラン>のルーツです。
ブランドエンブレムが象徴する品質への追求
<モンブラン>の筆記具は、創業時より高度な技術とこだわり抜かれた品質管理によって生み出されています。
1910年に誕生した白い星型のブランドエンブレムは、欧州最高峰のモンブラン峰の頂上の万年雪をモチーフに、“最高の品質を約束する象徴”として、今も変わらず輝き続けています。
ハンブルグの工房の中心に位置するアルチザンアトリエでは、特別な訓練を受けた職人が、伝統的なクラフツマンシップと現代の製造技術を組み合わせて、<モンブラン>万年筆の魂であるペン先をはじめ、筆記具のすべてを制作。各アイテムを作るには、豊富な知識と熟練した腕が必要であり、ペン先の制作においては35の工程、その後さらに組立と検査に70の工程を経て完成させるのです。
さらに、究極の筆記具を追求するため、熟練のペン先研磨工によって、書き心地だけではなく、ペン先が紙の上を滑る音から、その滑らかさを聞き分ける厳密な品質テストが行われています。この特別な検査には<モンブラン>の最高級の筆記具を提供するというプライドとこだわりを感じさせます。
世界のエグゼクティブを魅了する「マイスターシュテュック」の万年筆を徹底解説!
ドイツ語で「マスターピース=最高傑作」を意味する<モンブラン>のコレクション「マイスターシュテュック」は、1924年に60ヵ国以上で発売されてから100年の時を経てもなお、ブランドの中で最も有名なコレクションに位置付けられています。最高のクラフツマンシップを体現したこのコレクションは、究極の筆記具、筆記文化のシンボルとしてラグジュアリーのアイコンとして、今も存在しています。
マイスターシュテュックは、ペン軸が最も太い「149」、次に太い「ル・グラン」、細身の「クラシック」の3シリーズを展開。ペン先が14Kの「ル・グラン」は、18Kの「149」よりやや柔らかめの心地良い書き味と、適度な重さがあり、力まずに自然な力加減で書けることで人気。同じく14Kの「クラシック」はペン軸が細身なので女性の手にもしっくりフィットし、さり気ない存在感をアピールできます。
世界中のエグゼクティブと共に歴史を刻んできた「149」とは
<モンブラン>独自の「プレシャスレジン(樹脂)」のボディに18Kのペン先を持ち、“万年筆の王様”とまで称される「149」は、マイスターシュテュックが誕生した28年後の1952年に登場しました。著名人や作家が愛用したことで評判が広がり、条約の調印式や王室の結婚式など歴史的にメモリアルなシーンで使われています。
その魅力は、ペン軸の太さと長さの絶妙なバランスと、書き出しから決してカスレることなく、ハッキリした太さで、自由にスラスラと文字を綴れること。原稿用紙何千枚、何万枚と書く作家たちが特に愛用したというエピソードでもその確かな実力が伝わってきます。
「149」のなめらかな書き心地とダイナミックな書き味は、紙の質感が直に手に伝わってくるようで、手書きの楽しさに溢れています。私たちもひとたび「149」を手にすれば、その魅力に惹きこまれることでしょう。
自分用に、贈り物に、知っておきたい、イセタンメンズが注目する人気コレクション
ここからは、伊勢丹メンズ館でもラインナップしている2つの人気のコレクションをご紹介。普遍的なロングセラーや、功績を称えてオマージュされたリミテッドエディションなど、豊富なラインナップの中からピックアップいたします。1.スターウォーカー
クラシックなマイスターシュテュックと対照的なモダンな筆記具が、2003年に誕生したコレクション、スターウォーカー。トレードマークのホワイトスターがキャップの先端の半透明ドームに浮かぶように見えるのも人気で、月から見た月の地平線に浮かび上がる地球を表現。まるで、手に取れる“宇宙”のよう。
スターウォーカーは、カートリッジ式の万年筆、ボールペン、ローラーボール、ファインライナーの4種類をラインナップ。毎年1回新作がリリースされるので、是非チェックしていただきたい。
2.作家シリーズ
1992年以来、年1回発表している<モンブラン>の作家シリーズ。世界の文学界に名を残す偉大な作家たちの創造力や文化的影響力に敬意をささげる限定品です。2022年は民間伝承のおとぎ話の数々を文字として残してその価値を高め、ドイツ語辞典の編纂でも知られるグリム兄弟がテーマ。森を彷徨うための古い杖を彷彿とさせる全体的なシェイプ、グリム兄弟の横顔のシルエットでごつごつした根のような形をしたクリップが特徴で、万年筆のペン先には燃え盛る炎が、尻軸はおとぎ話にしばしば登場する紡錘を象っている。
さらに、<モンブラン>は作家シリーズの他に、パトロンシリーズ、グレートキャラクターズ、ハイアーティストリーコレクションなどのリミテッドエディションを多数展開。リミテッドエディションは、決まった生産数しか製造せず、製造が終わったら図面や型などをすべて廃棄し、二度と作らないという徹底ぶりで、それぞれのコレクションの価値は年々沸騰中。その希少性からコレクター垂涎のアイテムとなっています。
<モンブラン>筆記具の選び方は?「万年筆/ローラーボール/ボールペン解説」
1.万年筆の選び方
インクの濃淡が奥行と余韻を与える「万年筆」は、大人の嗜みとして一度は持ちたいアイテム。
万年筆によって手書きの良さを味わい、ライフスタイルの伴侶としてワンランク上質な暮らしを堪能してはいかがでしょうか。
<モンブラン>の万年筆のペン先は細字から太字、さらにペン先を斜めにカットしたものなど、持つ人の筆記のクセや好みに合わせて8種類のペン先から選べます。個々の筆記スタイルに合わせて適切なペン先を選ぶことで、スムーズな書き味が得られるのも万年筆の醍醐味ともいえるでしょう。
ペン先は、細字はメモや議事録など、小さい字を書くのに適し、太字は手紙や署名など、味のある文字を書くのに適しているので、用途に応じて太さを選びましょう。
「“万年筆で書く”というと最初は身構えてしまいますが、自分は毎朝、その日やるべきこと(TO DO)を万年筆で書いて、帰宅したらそれを万年筆で消すようにしています」というのは、メンズ館1階モンブランのブティック マネージャーの増野裕人。毎朝、自分の好きな紙に万年筆でTO DOを書き出すと、きちんと心に留まり、それをまた万年筆で消していくことで達成感を得られているそう。
万年筆は、書きづらい、インクが詰まりやすいというイメージをお持ちの方がいますが、基本を踏まえればお手入れは簡単で、まさに一生モノとなるでしょう。
【動画で解説】<モンブラン>万年筆のお手入れ
▼インクの入れ方はこちら▼
▼洗い方はこちら▼
2.ローラーボール・ボールペンの選び方
「使うシーンや用途によってベストな筆記具を選びたい」という方には、<モンブラン>のローラーボールペン、ボールペンも人気です。
ボールペンは油性で、複写式(カーボンコピー)の書類が多い日本のビジネスの場で活躍します。キャップがなく、繰り出し式なので外出先でも使いやすく、利便性が高いのが特徴。ローラーボールは水性で、非常になめらかな書き味と発色の良さが人気。キャップ付きなので、外見は万年筆と変わらないというステイタスも味わえることでも魅力の一つです。日常で使いやすいので、日記や手帳などと相性が良く、中国では公式な場でも使用されています。
<モンブラン>が創り出す注目のレザーコレクション
ブランドの伝統と遺産を受け継ぐ意匠を取り入れたレザーコレクション「マイスターシュテュック」は、いま、生涯のパートナーとして選ばれています。筆記具において培ってきた、代々引き継がれてきたクラフツマンシップ、最先端技術、そして不朽のデザインが一体となったこのレザーコレクションは、上質なレザーを使用し、ステッチ、ジッププル、ハンドルなどのディテールに、モンブランの魂であるマイスターシュテュックの万年筆のペン先がデザインされているのが特徴です。
モンブランの筆記具は現在も変わらずドイツ・ハンブルクで、革製品はイタリア・フィレンツェで作られています。
伊勢丹メンズ館でお問い合わせの多いQ&A
お客さまから頂く主なお問い合わせにお答えします。【Q1】万年筆のインクの出が悪くなってしまいました。
ーーインクが固まっている可能性があります。ぬるま湯にペン先をしばらく浸してみてください。
【Q2】万年筆のインクは他のメーカーのものを使っても大丈夫ですか?
ーーそれぞれのブランドで自社の万年筆のペン先に合ったインクを開発しており、相性が合わないと故障の原因となるので、おすすめしません。伊勢丹新宿店 メンズ館では、定番のミステリーブラック、ロイヤルブルー、ミッドナイトブルーのほか、限定のインクのご用意がございますのでお好みのカラーをお選びいただけます。
【Q3】万年筆の保管方法を教えてください。
ーーしばらく使わないときは、水かぬるま湯の入った容器にペン先を入れて、尻軸の開閉を何度か繰り返し、インクを完全に洗い流してください。インクを入れたまま長期間放置するとインクが固まって故障の原因となることがあります。
▼動画はこちら▼
Photograph:Tatsuya Ozawa
Text:Makoto Kajii
*価格はすべて、税込です。
*本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。
*10月1日より価格改定の為、商品価格を修正しました。10月12日(水)
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