センスがいいお洒落な大人は、すべてにこだわりがある。買い物でも失敗を繰り返し、物の見方が磨かれていくというもの。今回はそんな試行錯誤を経てたどり着いた、伊勢丹メンズ館バイヤーの愛用バッグとその中身を拝見。
三者三様、中身をのぞくとライフスタイルまで透けてくる
今回のコロナ禍において、ライフスタイルがガラッと様変わりした、という方も少ないないだろう。ビジネスだけでなく、オンオフのライフスタイルの多様化により、バッグそのものや持ち物も変化している。今回は、ドレスに強いバイヤーやモードに明るいバイヤーら、3名のバッグの中身をご紹介。バッグそのもののブランド選びから、財布や名刺入れ、衛生面を考慮したライフスタイルグッズ群、マイボルトにマイバッグまで。時代感に即した小物類にも注目してもらいたい。買い物はもちろん、ライフスタイル見直しの参考になれば幸いである。
こなれたドレス感漂う、素材使いと色使い
稲葉 智大 伊勢丹新宿店 ドレスシャツ&ネクタイ/コスメティック担当バイヤー。20010年(株)伊勢丹(現・三越伊勢丹)入社。2018年より伊勢丹新宿店メンズ館5階メンズテーラードクロージングのバイヤーに着任し、2020年4月より現職。
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@tomohiro_inaba_
〈アカーテ〉のトートバッグ
〈アカーテ〉のバッグは素材の上質さと無駄のないデザイン性が気に入っています。ドレススタイルから、ややカジュアルよりのスタイルまで合わせることができ、汎用性のある点も魅力です。機能性を削ってまでデザインに拘っている、という姿勢まで含めて好きなブランドです。PCを持ち運ぶ事が増えてからは、それがサイズ感選びの最も重要な点になってきました。形としてはトートバックが多いです。後は自分の好きなスタイリングに溶け込むかを選ぶ基準にしています。
雨が降っていたので化繊のコートを軸にスタイリングを決めました。〈ラファーボラ〉のタイロッケンコートは大好きな1着。シルエットも秀逸な上に素材のドレープ感や軽さも魅力。ポケットも大きく、モノがたくさん入るのもポイントです。PCを持ち運ばないときは手ぶらで移動するので、ポケットが大きいアウターは非常に助かります。
ドレスバイヤーならではの、色気を演出する小物に注目!
1. リップバームは、美容YouTuber宮永えいとさんのブランド〈レタッチ〉を愛用中。
2. 〈
カマルドリ〉のハンドクリーム。消毒や手洗いを頻繁に行う、今の時代の必需品。ハンドクリーム 3,520円
商品を見る 3. 〈
アクアディパルマ〉「コロニアエッセンツァ」は、夜っぽい香り。気分転換にもお勧め。「コロニアエッセンツァ(50mL)」16,500円
商品を見る 4. 〈
フレデリックマル〉「オー ドゥマグノリア」。爽やかなシトラス系の香りがgood。日中はこれを。「オー ドゥ マグノリア(100mL)」34,100円
商品を見る 5. 〈
グレンロイヤル〉のマネークリップ。小さいのに、なんでも入るし、形がカッコいい!マネークリップ 34,100円
商品を見る 6. 〈
ジョン チャップマン〉のミニバックは、ポーチ感覚で購入したつもりが、これだけで単体でも使ってます。キャンバス ポーチ 13,200円
商品を見る 7. いつでも店頭で接客できるようにメジャーは携帯。一番の必需品はこれですね。
8. 〈ペルソール〉のサングラスは、洒落感も出せる必需品! 夜でも掛けます(笑)
モードな辛口バッグで、大人っぽく見せる
松岡 歩 クロージング&アクセサリーグループⅡ デジタル担当。2016年(株)三越伊勢丹入社。伊勢丹新宿店メンズ館2階メンズクリエーターズでの販売・アシスタントバイヤーを経て、2019年より現職。実は奥が深くて、堀り甲斐がある“普通”なアイテムやスタイルが好き。
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@ayumumatsuoka 〈ボッテガ・ヴェネタ〉のショルダーバッグ
ペットボトルを買うのをやめて、マイボトルを持ち運ぶようになったこともあり、手ぶらでは出かけられないケースが出てきたので購入。身体に沿いながら、様々なスタイリングに馴染むところが気に入っています。クラシックなイントレチャートをマキシマイズしたデザインも今の気分にぴったり。ナイロン100%なので、バッグ自体が軽いことも◎。バッグ選びの基準はスタイリングに馴染むかどうかを重要視しています。カラーもトーン抑えめの単色のものを選ぶようにしています。
最近気になっている、縦に長いシルエットを意識してスタイリングしました。カラートーンはブラウン~ベージュのトーンをベースに、ポイントでブラックのアイテムを使って引き締めました。<ドリスヴァンノッテン>のジャケットは形が気に入っていて、カラー違いで所有しています。
見直しを重ねて辿り着いた最小限のアイテム群
1. 〈エルメス〉のユリス。スケジュール・タスク管理はすべてオンラインですが、アイデア出しのときは紙のノートで。
2. 〈ルイ・ヴィトン〉の財布。ミニウォレットを使用していたこともありましたが、一番使いやすいこのサイズに戻りました。
3. 〈
バング&オルフセン〉のイヤホン。音もさることながら、ケースのデザインもミニマムで気に入っています。イヤフォン 38,001円
商品を見る 4. 〈プラダ〉のボトルはどこへ行くにも必ず持ち歩いています。塗装の剥離が出ていますが、逆に味だと思うようにしてます。(笑)
5. 〈エルメス〉のグローブは、自転車移動の際にも使用しています。
6. 〈スタイリスト私物×エンノイ×パケ〉の中身は〈
ソンボン〉のフレグランスと〈
ボッチャン〉のリップバーム。コンパクトなサイズで持ち運びに便利。オードパルファン 2,530円
商品を見る、リップバーム 1,430円
商品を見る 7. アメリカの美術大学RISDの購買で買ったキーホルダーを中心に、シューホーンや、広げられるマイバッグを繋げています。
荷物が多い日はバックパックでスポーティに
〈ポーター〉のバックパック
汎用性の高さ、機能的なデザインを重視します。どちらかというと、両手が自由になるバッグの方が好きで。〈ポーター〉は、学生時代からタンカーをはじめ色々使ってきたので、今になっても安心感があります。これは、急に持ち物が増えた時もゆとりのある大容量がいい。雨の日でも気にせずガシガシ使える丈夫な素材もポイントですね。あとはドレスにもカジュアルに合わせられるというか、服を選ばないオーセンティックなデザインが気に入っています。
基本スタイルはトラッドがベースです。きちんと感があるスタイルだと、いつでも店頭に出られるので、コートの中はブレザーを着ています。デニム×短靴で靴下を見せるコーディネートが好きで、今日はチルデンニットと靴下を同じケーブル編みで合わせています。誰も気づかないとは思いますが(笑)、こういう自分だけの楽しみというのは今の時代大事だとつくづく思います。
衛生グッズも万全に。ポーチで小分け派
1. 〈
イソップ〉のハンドクリーム。この匂い、嫌いな人はいないはず。ハンドバーム 3,080円
商品を見る 2.〈
ウカ〉のハンドクリアミストは、アルコールが強すぎないので、手荒れしないんです。
3.〈
マービス〉の歯磨き粉。使い切る度にフレーバーを変えています。が、結局は定番「ストロングミント」に落ち着く。トゥースペースト 1,760円
商品を見る 4.〈
ペンドルトン〉のポーチ。母からのプレゼントで、大事に使ってます。上記の衛生アイテムをイン。
5.〈
ペンドルトン〉ポーチは、マスク用。替えマスクの他、6.7.を収納中。
6.7.〈
サンタマリアノヴェッラ〉のハンドジェルとマスク用のスプレーで衛生面はしっかりと。老舗だから安心感がある。ハンドジェル 2,200円
商品を見る、除菌リフレッシュナー 4,400円
商品を見る 8. 世田谷ボロ市で購入した〈スウェル〉の水筒。
9.〈ボーズ〉のイヤホン。こちらも支持率の高いブランドを。昔からスピーカー類は〈ボーズ〉一択。
10.〈
ザ シュペリオール レイバー〉のペンケース。中目黒の「トラベラーズファクトリー」で購入した限定もの。
11.〈
ポーター〉のPCケース。外回りの際はこれ1つで外出する事も多いです。ブランド生誕80周年記念の限定品。
12.〈
コーネリアン タウラス〉のパスケース。昨年11月、自らの売場で行ったポップアップで購入。人生初のクロコ素材。
13.14.〈
ザ ウォームクラフツ マニュファクチャー〉の財布と名刺入れ。革小物は、クラフト系のブランドが好き。使い込んで経年変化を楽しむタイプです。財布 25,300円
商品を見る、名刺入れ 27,500円
商品を見る Photograph:Tatsuya Ozawa(snap),MITSUKOSHI ISETAN(product)
Text:Ryuta Morishita
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