【特集】ヘンシン!伊勢丹メンズ7人の“ライダー”。大人も着られる「仮面ライダー」アパレルは<フミト ガンリュウ>や<アンリアレイジ>コラボも。
2021年は仮面ライダー誕生50周年。男の子なら誰もが通ってきた正義のヒーローのアニバーサリーイヤーは、限定フィギュアのリリースをはじめ様々な企画が予定されている。なかでも話題となっているのが、平成仮面ライダー以降の作品をフィーチャーしたファッションブランド<HENSHIN by KAMEN RIDER/ヘンシン バイ カメンライダー>の誕生だ。
「変身!」のキャッチフレーズで知られる仮面ライダーを、従来のキャラクターアパレルとは異なるコレクションで展開する<HENSHIN by KAMEN RIDER>が今春誕生する。子ども向けのキャラクタープリントではなく、その姿やモチーフはグラフィカルにモディファイされ、そのエッセンスをデザインに落とし込んだコレクションだ。仮面ライダーを通ってきた大人たちだけでなく、仮面ライダーをよく知らない女性や、覚えていないという若いひとたちにも、ストリートファッションとしてアプローチしている。
言うまでもなく「ヘンシン!」の合言葉で知られる仮面ライダーは、主人公の外観が変化する特撮ヒーローストーリー。変身することで、正義を信じ勇気を抱いて内面からも変われることをテーマに発信されてきたことが、作品テーマが持つ大きな魅力となっている。そんな「内面の変化」という新しい価値観にフィーチャーした、ストリートカジュアルアイテムを展開しているのだ。
バンダイでは、これまでも40年近くアパレル事業を展開しているが、「服育」や「なりきり要素」に重点を置いたアイテムが中心だった。<HENSHIN by KAMEN RIDER>では、これまでのスタイルを大きく変え、ファッションブランドとしてローンチされる。記念すべき第一弾は「仮面ライダークウガ」「仮面ライダーファイズ 」「 仮面ライダーW 」の3タイトル。Tシャツ、パーカー、ジャケット 、キャップ 、ソックス、ベルト、そして各仮面ライダーをデザインしたスニーカーといったラインナップは、今後平成仮面ライダー20人で順次展開が予定されている。
コレクションのお披露目は、2月10日(水)10時から、特設WEBサイトにて。販売開始に合わせて、2月10日(水)から16日(火)まで伊勢丹新宿店 メンズ館1階 プロモーションではポップアップが開催される。ファーストコレクションを実際に手にし、試着もできる唯一の機会だ。
そこでポップアップ目前の今回、お洒落好きな三越伊勢丹のスタッフに<HENSHIN by KAMEN RIDER>を試着してもらう機会を得た。まだどこにも紹介されていない最新情報&アイテムとともに、スタイルの異なる7人の“ライダー”たちが繰り広げるコーディネートバトルをご覧いただこう。
仮面ライダーのデザインテーマを落とし込んだストリートアイテム
アパレル商品は「MARKING」「ELEMENTS」「PHOTO」「BASIC」という4つのテーマでコレクションを展開。同じ仮面ライダーでもラインによって、全く違う切り口でデザインされている。「MARKING」
ブランドシンボル「Hロゴ」をオマージュし、各仮面ライダーの特徴に落とし込んだライン。普段からオーバーサイズのスポーツ系メンズウェアを着るという生粋のストリート系スタイリストの渡邊。
「歳の近い兄がいるので、小さい頃に仮面ライダーを見たことがある記憶があるのですが、正直自身の思い出はあまりないんです。でもコレクションはデザインもシルエットも、ストリートのノリをすごくよくわかって作られているなと感じます。このパーカのグラフィックからは、一瞬、仮面ライダーってわからないですよね。モダンアートみたいで、お洒落だなと感じます。」
太めのデニムもデザイナーズ系にして横乗り系のスポーツカジュアルにまとめたら、大人の女性のストリートコーデの完成だ。
「ELEMENTS」
仮面ライダーを構成する要素である分解と結合、変身と解除、そして決意への過程をアニメーションとともに表現。大人っぽい雰囲気の名頭薗は、あえてキャラTをセレクト。仮面ライダーWをグラフィカルに使ったプリントTは、スキニーパンツ&ブーツでコーデ。
「普段、甘辛ミックスみたいなスタイルが好きなので、あえて上下を逆のテイストでまとめてみました。長めのプリーツスカートで合わせても、可愛いかったかもしれません。女性に仮面ライダーって、どういう方に似合うかなと思ったのですが、小さいお子さんがいるお母さんが、これを着ていたら、子どももとても喜ぶんじゃないかなって思います。」
子どもはリアルなキャラクタープリントで、ちょっとひねった親子ペアルックなら、たちまち幼稚園でもヒーローになれそうだ。
「PHOTO」
仮面ライダーのロケ地写真をコラージュした、空間と時間を超えて世界観を表現するコレクション。「BASIC」
Tシャツやパーカー、年間を通じて展開するストリートアイテムのコレクション。普段から黒を着る杉田は、ロゴTとキャップ、コーチジャケットも黒一色でコーディネート。
「3シーズンで使用できるコーチジャケットは、何着あっても良いくらいです。Tシャツは肩の落ち感が今っぽくて、着丈の長さもちょうどいいですね。」
カットソー、ジャケットを合わせて着た時のバランス感を気にいったという。
「カジュアルなアイテムは、ゆったり着るのが気分なのでXLを選びました。袖を通して最初に感じたのは、生地やプリントのクオリティの高さですね。厚手のカットソーなので一枚でさまになるし、スケートボードなんかの遊びにもピッタリですね!」
小物に選んだキャップは、浅めのクラウンでかぶりやすく、どんなスタイルにも合わせることができそうだ。
子どもの頃、クウガのパジャマを愛用していたという椋田は、仮面ライダーに人一倍思い入れがある。
「思い出に浸るわけではないですが、正義のヒーローへの憧れを着られるのは嬉しいです。ただキャラクタープリントは、さすがに気恥ずかしい年齢です。今回のロゴデザインは、フォントもモダンでカッコいいですよね。フロントは無地ですが、左裾やフードにはタブロゴが付いている。こういうさりげないところを目にすると嬉しいです。周りに知られず、仮面ライダーを着ているという、自己満足みたいな気分がなんだか楽しいですし。」
「HENSHIN by KAMEN RIDER」のロゴは、一瞬「仮面ライダー」に直結せずとも気分を揚げるのに十分なのだ。
第一線のデザイナーズブランドともコラボレート
記念すべきコラボレート企画の第一弾は、<FUMITO GANRYU/フミト ガンリュウ>、<ANREALAGE/アンリアレイジ>とのWコラボが実現。最先端のデザイナーを起用し、彼らがもつ仮面ライダー像をかたちにした試みは、子どもから大人、アニメ・特撮ファンからパリコレデザイナーまで誰の心にも仮面ライダーがいることを示唆している。<FUMITIO GANRYU/フミト ガンリュウ>コラボ
<フミト ガンリュウ>は「変身」というキーワードをベースに、「クウガ」と「555(ファイズ)」、HENSHINロゴを、ビット画のようなローゲージニット調のグラフィックで再構築している。これは素材として採用されている天竺を拡大したものだ。コンテンポラリーな感覚は、特撮キャラクターのポップなデザインとは別格の存在感を放っている。「すべてのグラフィックがギザギザした模様になっているのですが、ローゲージニットの様なニュアンスに置き換える事でラブリーに曖昧化し、リアルに着られるものを目指しました」とはデザイナー本人の弁。大人の遊び心を、存分に満足させてくれるだろう。シンプルに1枚だけロゴTを着た倉田は今回最年少。自身の仮面ライダー像はアギトと、ほかのひとたちとは一味違う。
「Tシャツはオーバーサイズなのに加えて、<フミト ガンリュウ>らしくサイドがパネルカットになっているのでボディがしっかり立体的に膨らみます。このフィッテイングなら、1枚でも作り込まれたTシャツだということがわかりますね。今っぽいワイドパンツとの相性もよさそうで、簡単なんだけどちゃんとストリートカジュアルしてる感じがします。」
「キャラクターがポップなグラフィックにアレンジされていてインパクトありますが、意外とキャラっぽくなくてモダンアートみたいじゃないですか? 知ってる人とか同世代の人たちが見たら気づいてもらえるところは、感性が仲間内で通じ会えるストリートファッションの感覚に近い気がします。身幅が広くてシルエットも袖が長いので、女の子が着るとチュニックみたいで可愛いと思います。」
<ANREALAGE/アンリアレイジ>コラボ
<ANREALAGE/アンリアレイジ>はブランドロゴと仮面ライダーWとの親和性として、Wの作中で地球の記憶をA〜Zでプログラムしたキーガジェット「ガイアメモリ」の概念をもつ、環状にした“A to Z”をシンボルロゴのデザインとして採用した。その最上部に置かれたアルファベット「H」は「HEAT」、「J」は「JOKER」というふうにリンクしている。デザイナーの森永自身、仮面ライダーには思入れも強くインタビューではこう語っている。「一見、なんの変哲もないTシャツが、画面の中でフィルターが掛かり、まったく違う世界へと誘ってくれる。このTシャツ自体がスイッチを入れるものであり、その人自身を変身させるライダーベルトのような存在であったりという意味合いこそが、今回のコラボレーションの本質だと思います。」
シンプルなアイテムをベースにしながら、個性の強いアイテムを組み合わせるスタイリングを好む松岡は、SNSフォロワー1万超の社内きってのインフルエンサー。
「セットアップに合わせるプリントTは、ブランドロゴなどのストレートな表現のデザインよりも、メッセージ性のあるグラフィックものが好きです。森永さんがおっしゃるように、仮面ライダーWを象徴する概念をグラフィックに落としたこの一着は、内面的な意味でも着用者の気持ちを上げてくれるのではないかと思います。」
入社以来メンズ館でカジュアルフロアを中心に担当する小倉は、オンオフ共にパンツスタイルで過ごすことが多くメンズライクな服を好む。
「このグラフィックは、どこかのアーティストもの?と思われるぐらい存在感があります。ただシンプルなアイテムを掛け合わせただけのコーディネートだと、どうしても男の子っぽくなってしまいがち。なので私は、メイクやアクセサリーで女性らしさを出し、バランスをとるように心掛けています。このスタイルなら、オーバーサイズの紺ジャケを羽織れば、カジュアルになり過ぎずに仕事でも着られるのでオンオフ問わず重宝するアイテムだと思います。」
ライダーキックの公式設定をスニーカーで再現
必殺技「ライダーキック」は、公式設定上でも足裏のデザインが存在する。<HENSHIN by KAMEN RIDER>では、アウトソールにその特徴的な足跡を踏襲したスニーカーをリリースしている。「Type KUUGA」
鎧とインナースーツの特徴をネオプレーン地による履き口とガラスレザーで表現。「遺跡」「冒険家」といったストーリー設定にも注目し、バリスティックナイロンやヌバックを駆使しながら、トレンドのトレッキング風スニーカーに仕上げている。「Type FAIZ」
スニーカー全体を張り巡らすパイピングとシュータンに縫い付けられたテープは仮面ライダーファイズのデザインモチーフである赤いリフレクターを搭載することで、暗闇から浮かび上がるギミックを表現。ミッドカットにハイテクソールを組み合わせ、ガジェット感を強く打ち出している。「Type W」
仮面ライダーWの「2人で1人」を表現するため、左右のスニーカーを合わせると柄になるギミックで、遊び心を演出。体の曲線や風を纏うイメージをラッピングするイメージは、ベルクロテープを配し、メタリックなカラーで表現されている。三越伊勢丹オンラインストアで
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- 開催期間:2月10日(水)~2月16日(火)
- 開催場所:伊勢丹新宿店 メンズ館1階 プロモーション
*諸般の事情によりイベント内容が変更、または中止となる場合がございます。予めご了承ください。
Photograph: (C)石森プロ・東映、MITSUKOSHI ISETAN