【特集】男性用スキンケアの新定番、戸賀敬城が推奨する富士フイルム「ASTALIFT MEN(アスタリフト メン)」開発秘話
今でこそ、メンズファッション&ライフスタイル誌でも、男性コスメの特集記事が頻繁に企画されるようになった。しかし10年ほど前なら、年に1.2回、巻頭どころか、第3、第4特集あるいは巻末のサービスページで数ページ、申し訳程度に触れられる程度だったものだ。そんな時代に一誌だけ男性コスメの特集や連載記事を掲載しているメンズ誌があった。それが、戸賀敬城さんが編集長を務めていた『MEN'S CLUB』だ。
自腹で購入したコスメを実際に使い、自身がモデルというより「実験台」となって効果のほどを誌面で紹介してきた。それはメンズに限らずレディスコスメ、ときにコンビニで購入できるチープコスメからハリウッドセレブが使うようなラグジュアリーコスメまで様々。某高級コスメブランドの1本一万円するハンドクリームを持ち歩き、自ら使いながら、打ち合わせで同席した女性にプレゼントするという”モテ”テクニックを紹介するなど、単なる美容に留まらない、コスメとの付き合い方も紹介してきた。
そんな戸賀さんが自らその効果を実感し、あらゆるところでエバンジェリストとして喧伝してきたのが富士フイルムの「アスタリフト」だ。もし身近な女性にユーザーがいたら、その効果のほどを聞いていただきたいのだが、大人の女性から圧倒的な支持を得ているブランドである。
戸賀さんは、この「アスタリフト」の男性向けスキンケアシリーズの開発に携わってきた。そしてついにこの秋、商品ラインナップやパッケージデザインまで関わった「アスタリフト メン」が完成。伊勢丹メンズ館で先行発売となる、その全容について、お話を伺った。
一カ月に週末は多くて5回しかないのに、6回以上ゴルフを嗜み、一週間は7日しかないのに8回は会食に臨むという。その活動力に満ちた溌剌とした笑顔はじつに健やか。肌ツヤが良いのは「アスタリフト」のおかげだろうか。そもそも戸賀さんがコスメを使うようになったのはどういった経緯があったのだろう。
「じつはここだけの話、うちの家系は頭髪に不安のある血筋。いや、はっきり言っちゃうと薄毛ののサラブレッドなんです」
のっけからぶっちゃけトークで場を和ませてくれる戸賀さん。業界でも評判のサービス精神は相変わらず旺盛だ。
「それで若いうちから頭皮のケアを始めたことが、コスメに興味を持ち出すきっかけだったように思います。編集者としていくつかの雑誌を経験したんだけど、男性誌の場合ヘアケア特集が必ずあるじゃないですか。でも、それだけじゃページがもたないから、コスメのページも作るわけ。自分でもコスメをあれこれ試しているうちに、ハマっちゃったという感じです」
編集長を10年にわたって務めた『MEN’S CLUB』時代、デスクの上にコスメを並べ毎日のように試していた。その効果は逐一誌面で紹介されていたことで、化粧品メーカーの出稿につながったとも。しかし戸賀さんのコスメ使いは、営業用ではない。「美貌男(びぼお)」なる言葉を生み出し特集記事を重ね、自らモデルとなって効果について語っていたことは前述のとおり。そのコスメマニアっぷりは、2011年NHKの『東京カワイイ☆TV』で取り上げられ、なんとその年の「衝撃カワイイ☆ランキング」総合1位という快挙を挙げている。こうして名実ともに、コスメ番長もといコスメ編集長・戸賀敬城の地位が確立したのだ。
そんな戸賀さんの「アスタリフト」との出会いは? やはり特集記事のなかの一つのアイテムだったのだろうか。
「うーん、最初の出会いは、たぶん誰かに教えてもらったんだと思うんだけど。どこかの女性だったかな?」
少々歯切れの悪い答えだが、ここからはスパッと歯切れよく答えてくれた。
「とにかく使ってすぐに効果を実感したんです。普通のコスメって、一カ月使ってみて、あ、なんか変わってきたなって実感するんです。年齢によっても違うし個人差はあるけど、肌悩みに対して、いろんなケアをしていき、だいたい効果がでてくるのに一ヶ月ぐらいかかるといわれるわけです。それがアスタリフトは使ってみてすぐ、あ、もうあきらかに違う。っていう実感は衝撃的だったことを覚えています」。
戸賀さんが衝撃をうけたのは「アスタリフト」の先行美容液「ジェリー アクアリスタ」。天然成分「アスタキサンチン」をナノレベルで配合することで、肌の角層まで浸透させることができるというもの。洗顔後に使うと、その後の美容成分がなじみやすくなるというコスメである。「アスタキサンチン」は保湿効果が高いものの、化粧品への配合が難しい成分。富士フイルムは、本製品を独自技術で微粒子化。浸透力(角層)を向上させるとともに、化粧品への配合を可能にした。ちなみにアスタキサンチンは赤色で、これが「アスタリフト」のイメージカラーになっている。
「本来はジェリーを使ってから、化粧水や乳液を使うんだけど、自分で使ってみて、ジェリーだけでも十分潤うってことがわかっていたんです。なのでコスメ特集では、コレひとつだけでOK!っていうキャッチ付けて紹介してました。多分、実際に使ってなかったら、プレケア化粧品を使ってから化粧水、乳液、美容液なんていう、ありきたりの誌面しか作れなかったと思います」。
ユーザーだからこそ、実感した効果を誌面にできる。それはたくさんの服を着てきたからこそ、お洒落について語れることに同じだ。服を買わず、服を着ず、服を語る誌面に説得力はない、実体験から得た戸賀さんの美容特集には確かな説得力があったのだ。
「そうこうしているうちに、ある日富士フイルムの方からご連絡いただいて、実際にお会いしたんだけど、そのとき僕、遅いよ!って言っちゃったんです(笑)。だってそのときすでにもう、アスタリフトのヘビーユーザーだったんだから」。
すぐさま男性用「アスタリフト」の開発プロジェクトがスタート。商品の機能性はもちろんだが、プロモーションの面では、戸賀さんの意見が大きく反映されている。
キービジュアルには、ワンランク上の男性をイメージさせるモチーフとして、気品と力強さを兼ね備えた百獣の王、ライオンを採用。キャッチコピーには、『時代遅れの肌で、どこへ行く気だ』という挑戦的なメッセージを据えた。
男性の習性として、"すごいな"と思った人の意見やわからない人へのアドバイスは、案外素直に受け入れられてしまう。が、そんな男心をくすぐり、興味を持って使ってもらうことを目指しているのだ。
「男性用ジェリーには、男性特有の肌悩みに着目して、女性用にはない2つの成分を配合しています。日焼けやシェービングなどで乾燥しがちな肌を整える成分と、水分より油分の多い男性肌を整えてくれる成分です。それと香りも女性用のダマスクローズから変更されています。男性用にはさっぱりとしたシトラスグリーンを採用しています。この香り、女性にも好きって思うヒトいるんじゃないかな」。
パッケージザインにも戸賀さんがこだわりが。漆黒を基調にブランドのイメージカラーである赤をグラデーションにした配色は、ひと目で他ブランドと区別できるものだ。この原稿を執筆中、本年度のグッドデザイン賞受賞の報も入ってきた。伊勢丹メンズ館の先行発売では、このために作られた特別なポーチとのセットも数量限定(100点)で販売される。しかもそのポーチ、イタリアの名工房、ザネラート製というからポーチだけでも価値がある。
「いい服を着て、いいクルマに乗って、豊かな生活をしていても、肌ツヤがイマイチでは台無しだと思うんです。いつまで若々しくありたいっていうのは、単に若く見せたいってことじゃなくて、自分自身が内側から輝けるっていうことなんじゃないかなって思うんです」。
そう活き活きと語る顔は浅黒く焼けているのだが、肌悩みを感じさせない健やかな肌。取材を開始した時間は、午後9時を回っていたにも関わらず、すっきりとしたツヤ肌で表れた。そんな戸賀敬城さんの年齢は、52歳である。
Text:Yasuyuki Ikeda
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