“毎日が新しい”百貨店と花の世界の表現は似ている
――百貨店の装飾のポイントを教えてください。
自分自身も三越にいたのでよく分かっていますが、百貨店は商品はもちろん、装飾もお客さま目線です。展覧会やホテルの装飾はデザインの奇抜さなども求められますが、百貨店はすべてが「お客さまがどう楽しんでくれるか」が基準。百貨店の“季節を先取りしていく”のは、花の世界に近い部分があるので、お客さまのための場所に、一歩先の季節を感じていただく装飾を考えます。
――ファッションのトレンドカラーなどもウォッチしていますか。
もちろんファッションショーなどの情報もキャッチアップしていますが、自分のフラワーデザイナーという仕事は、ファッションのバイヤーに近い仕事だと感じています。お客さま目線で商品を選ぶのはもちろんですが、一つひとつのセレクトに必ず個性と感性があり、さらに、店頭で“宝探し”のようなワクワク感、探す楽しみがあるのは、自分が市場で花を探す感覚と似ていると思います。
――イセタンメンズネットの読者に、花の上手な扱いなどをぜひ一つ。
読者の皆さんも花を買う機会は多いと思いますが、「花をスマートに買うコツ」をお教えします。まず花屋は、花の種類よりグリーンが多い、パッと店頭を見て緑の面積が大きい店が良い花屋です。グリーンはアレンジメントに使うので、いろんなデザインを作ってくれるはずです。
あと、花の選び方のコツは、花束やアレンジメントをお任せするとき、たとえば「今日の19時に渡します」と、花を渡す時間を告げるのが魔法の一言です。男性のお客さまはよく、「30代の女性で、こんな仕事をしていて、こういう感じの人です」とか、「バラが好きだと思う」、「40代の女性なので紫を中心に」など、ご自身のもつイメージを伝えますが、それはどれもいわば不確定な情報です。それよりも花を渡す時間を伝えると、花屋はその時間にピークを迎える美しい花束を作りやすいし、ベストな状態の花でアレンジができます。ぜひ覚えておいてください。
イセタンメンズネットでは、フラワーデザイナー佐藤俊輔さんが手がける2月21日（水）スタートの「花々祭」5階＝ビジネスクロージングの装飾をルポします。どうぞお楽しみに！
花々祭□2月21日（水）から
□メンズ館＝各階メンズ館5階＝ビジネス クロージングでは、『ISETAN MEN’S net』アプリをダウンロードされたお客さまに、フラワーデザイナー佐藤俊輔によるオリジナルフラワーギフトをプレゼントいたします。*数に限りがございます。無くなり次第、終了となりますので予めご了承くださいませ。
花材協賛：株式会社東京堂 グレイスプルミエ
Photo：Taku Fujii
お問い合わせ
メンズ館5階＝ビジネス クロージング
03-3352-1111（大代表）
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