2017.11.06 update

【インタビュー】<GUILD of crafts/ギルド・オブ・クラフツ>山口千尋|20年かけてたどり着いたプレタポルテが遂にローンチ(1/2)

手製靴復権の立役者、〈ギルド・オブ・クラフツ〉の山口千尋が1年を費やしたあらたな試みを離陸させる。渾身の一足は、先日、11月1日(水)にメンズ館地下1階=紳士靴にお目見えした。


<ギルド・オブ・クラフツ>
靴 各113,400円

創業して20年。〈ギルド・オブ・クラフツ〉がその歴史ではじめてグッドイヤーウェルト製法、すなわちマシンメイドのプレタポルテがローンチされた。 

トウ・シェイプは創業ほどなくからつづくラウンドのG27で、デザインもやはり長い歴史を誇るストレートチップのブラッキーだ。アッパーはアノネイのボカル、ライニングはデュプイ、そしてソール周りはブランドにこだわらない良質なものを選んだ。イギリスの名門スプリングラインにオーダーした純正のシューツリーももれなくついてくる。

まさにビスポークと同クラスのスペック。鉄壁の陣容だ。自信の表れなのか、驚くべきはそのラインナップがブラックカーフのストレートチップ一型のみ、ということだ(木型はナローとワイドのふたつが用意される)。   


「展開デザインを絞ればその分コストが抑えられる。おかげで妥協なくスペックを積み上げることができましたが、ストレートチップ一本で勝負した理由はそれだけではありません。まずはわれわれが完成させた木型を味わってもらいたい気持ちがあったのです。いや、むしろこの思いのほうが強かった」

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