秋冬のファッショントレンドと注目アイテム、そしてスタイリングのポイントは？――8月9日（火）まで開催されている「PITTI IMMAGINE UOMO at ISETAN MEN’S」を記念して、人気ファッション雑誌『MEN'S EX』の大野陽編集長、平澤香苗副編集長と、メンズ館4・5階を担当するバイヤーの山浦勇樹によるスペシャルトークショーがメンズ館1階＝プロモーションで開催されました。


メンズファッションにとっての「PITTI」とは

夏らしい白の＜THE GIGI/ザ・ジジ＞のシアサッカーのスーツで決めた『MEN'S EX』大野 陽編集長、＜TAGLIATORE/タリアトーレ＞のジャケットに＜LUIGI BORRELLI/ルイジ・ボレッリ＞のシャツを合わせた平澤香苗副編集長、そして＜CARUSO/カルーゾ＞のスーツを着た山浦バイヤーが、イセタンメンズでは6回目となる「PITTI IMMAGINE UOMO at ISETAN MEN’S」の注目アイテムを語り合いました。

大野 陽 皆さんご存知のように、「PITTI IMMAGINE UOMO」は毎年1月と6月にイタリア・フィレンツェで行われるメンズの国際展示会で、ファッションビジネスの場所でもあります。
山浦勇樹 「PITTI IMMAGINE UOMO」は紳士服の世界最大の見本市。「PITTI IMMAGINE UOMO at ISETAN MEN’S」は、それを日本で体感しようというイベントで、今回で6回目になります。
平澤香苗 私も5～6年、毎回行っています。今回のメンズ館のイベントでは、2016-17年秋冬「PITTI IMMAGINE UOMO」の様子がバーチャルリアリティー（VR）を通して映像体験できる「GEAR VR」というディスプレイなどもあって、あたかも PITTI 会場にいるかのような体験ができるのでぜひお試しください。
大野 今回はイセタンメンズと人気ブランドのコラボレーションも多く、今日はその目玉になるアイテムをご紹介していきます。

＜タリアトーレ＞ジャケット105,840円、ジレ38,880円

ピーノ・レラリオ氏の熱意と、日本の尾州の情熱が融合

山浦 まずみなさまにご紹介したいのは＜タリアトーレ＞のジャケットとジレです。
大野 ＜タリアトーレ＞を率いるピーノ・レラリオさんはファブリック（生地）に対してこだわりをもったデザイナー兼社長ですが、このツーピースは素晴らしいですね。
山浦 実は日本とイタリアの国交150周年で、なにか一緒にコラボレーションできないかと、毛織物産地の尾州の生地を使った仕立てをお願いしました。
大野 最初にその話を山浦さんから聞いたとき、大変に難しい企画だなと思いました。これは「奇跡のコラボ」ですね。


平澤 ピーノさんとのやりとりはどうされたんですか？
山浦 まず糸をピーノさんに見てもらって、それを尾州・中伝毛織で織ってもらい、オリジナル生地をイタリアに送りました。リングヤーンという特殊な糸で、ブークレの素材感を出しています。
平澤 ピーノさんは3代目で、サンプルも自分で縫っていて、デザインも上手なので、格好いいモデルが生まれますね。
山浦 ピーノさんは本当に真面目な人で、「自分の名字をタリアトーレにしたい」というほど熱い男です。
大野 秋冬シーズンはブラウン系がトレンドで、このブラウン×ネイビー×ホワイトのミックスは着こなしやすいですね。
山浦 さらにジレを加えると着こなしの幅が広がると思います。

＜GTA＞パンツ「600」39,960円（メンズ館5階＝ビジネス クロージング）

秋冬のクラシックな気分をもり立ててくれるパンツ

大野 ＜GTA/ジーティーアー＞は『MEN’S EX』で昔から取り上げているイタリアのパンツブランドの代表格で、最近ますます進化を遂げている印象があります。
山浦 ジャージーリブパンツの「GIORGIO」など、クラシックをベースにコンテンポラリーな要素を取り入れたデザインは上手いですね。
大野 このモデル「600」も一見シックなアイテムですが、原点回帰的に打ち出した新作としてピッティでも注目の的でした。
山浦 サルトが作ったようなヴィンテージ感がありますね。
大野 フロント裏にヴィンテージスカーフの当て布をプラスしたり、流麗なヒップラインに輝くジュエルボタンなど、こだわりが満載です。
山浦 横から見てもらうと、マーべルトが後ろになるほど細くなるなど、一点物の「サルトリアテイスト」があります。
平澤 生地も面白いですね。ベルベット生地のチェック柄は、ディレクターのレンツォ・トグノーロさんらしいなと思います。
大野 細部にこだわりがあって、エレガントな表情は、所有欲をそそるパンツです。

＜CARUSO/カルーゾ＞ジャケット183,600円、ジレ43,200円

キャメル×ジャージー生地が醸し出す、極上スタイル

大野 次は＜カルーゾ＞のキャメルのジャケットとジレです。これは既製服で探してもなかなかないですね。＜カルーゾ＞はファクトリー系のスーツブランドですが、今のCEOになってイタリアの極上スタイルを表現するのがとても上手い。
平澤 イタリアで一番カッコイイ男、アンジェローニさんらしさが詰まった一着ですね。キャメル素材をジャージーにアレンジして、優雅な見栄えと極上のくつろぎ感は、とても着やすそうです。
山浦 クラシックな素材だけどジャージーというのが旬ですね。


大野 生地はロロ・ピアーナ社製のキャメル素材で、ゴビ砂漠をイメージした＜カルーゾ＞のエクスクルーシブ生地「ゴビーゴールド」です。ロロ・ピアーナ社がエクスクルーシブで特別なネームを作るのも珍しいですよ。
山浦 キャメルはコートはありますが、ジャケットとジレは珍しいですね。着てみると本当に柔らかくて着心地が良いです。
平澤 今、メンズ館4階で、PITTIで行っていた＜カルーゾ＞のプレゼンテーションの「シネマ・カルーゾ」を再現しています。面白いのでご覧ください。
大野 映像のテーマは「THE GOOD ITALIAN」で、＜カルーゾ＞が表現するイタリアの贅沢を、食べものや装いで表現しています。素材にこだわったり、自然なものを大切にするなど、＜カルーゾ＞の世界観がわかるのでぜひ！

＜MOORER/ムーレー＞ダウンコート334,800円（メンズ館4階＝インターナショナル ラグジュアリー）

スーツスタイルに映えるエレガントなダウンウエア

大野 ＜MOORER/ムーレー＞は、高級アウターウエアブランドで、これは世界で三越伊勢丹限定となる「ティベリオ」です。
山浦 ＜ムーレー＞はイタリア・ベローナにあるラグジュアリーブランドの雄です。ダウンというとスポーティなデザインが多いですが、これは大人が着こなせるダウンですね。
大野 軽い、暖かいという機能的なダウンはたくさんありますが、これはイタリアで試着して、パターンがきれいで、エレガントなテーラリングのバランスの美しさを感じました。
平澤 色の感じもいいですね。秋冬のスーツに合わせて着てください。
山浦 フィッティングも、大人がリラックスして着られて、さらに細身に見えるシルエットなのが魅力です。
平澤 このダウンコートは限定数も少ないので、貴重なアイテムですね。


この秋冬の装いを光らせる、注目のメンズ・アクセサリーは？

平澤 山浦さん、今日はクリップ式のブレイシーズをしていますね。
大野 秋冬の装いはクラシックにシフトしていますが、クラシックの演出に最適なのが、＜BRETELLE&BRACES/ブレテッレ＆ブレイシーズ＞のブレイシーズです。
山浦 メンズ館1階で扱っています。2004年にイタリア・トレヴィーゾで創業したブレイシーズとボウタイの専門ブランドです。
大野 パンツを穿いたときにキレイに見せて、気分も変わります。1万円前後で買えるのでおすすめですよ。みなさんもぜひ、秋冬の装いを一足早くお楽しみください。

「PITTI IMMAGINE UOMO at ISETAN MEN’S」
■7月20日（水）～8月9日（火）*8月2日（火）は店舗休業日とさせていただきます。
■メンズ館＝各階

人気メンズファッション誌とのコラボレーション企画
■第1弾 『MEN’S EX』：7月20日（水）～29日（金）
■第2弾 『MEN’S CLUB』：7月30日（土）～8月9日（火）
■ともにメンズ館1階＝プロモーション

*伊勢丹新宿店は8月2日（火）店舗休業日とさせていただきます。

*価格はすべて、税込です。

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