「クラシックな洋服が大好きです」(山下)
鈴木 山下くんは、ピッティ・ウオモの会場など、イタリアでパパラッチされることが最も多い日本人として有名で、『MEN'S Precious』では特集など重要な企画のコーディネートのチェックを行っています。実は、今日のトークショーは一般の人向けなので、「マニアックな格好はしないで」と伝えていましたが(笑)、着ているモノをぜひ紹介してください。
山下 今日のジャケットはイタリアのファクトリー製のダブルブレスト、そして至って普通(!)の裾幅40センチのグレーのスラックスです。自分はクラシックな服が大好きで、特に1930年代のダンディが好きで、「その当時の人が今生きていたらどういう格好をするか」をテーマにスタイリングしています。
「熱意を込めて作った服を、いかに熱意を持って着こなすか」(鈴木)
鈴木 では次は、<THOM SWEENEY/トム スウィーニー>のスリーピーススーツをご紹介します。
山下 <トム スウィーニー>はロンドンのサヴィルロウではなくメイフェアのウェイハウスストリートにあるビスポークテーラーで、2人の若きテーラーが手がけています。伊勢丹は昔からイギリスブランドに強いので、今回も60年代っぽい仕立てにこだわりました。タブカラーシャツにニットタイなどで着こなすとカッコイイです。
鈴木 こういうスーツは、遠目には普通のグレーのスリーピースに見えますが、細かなディテールまで熱意を込めて作られています。私たちはそれをいかに熱意をもって着こなすかが問われますね。
<THOM SWEENEY/トム スウィーニー>スリーピーススーツ
2007年にロンドンのメイフェアで開店した新進ビスポークテーラー<THOM SWEENEY/トム スウィーニー>。クラシックかつ構築的な仕立てとシャープなシルエットを兼ね備えたスーツはサヴィルロウとは一線を画す。ISETAN MEN’Sではそんな気鋭のテーラーとタッグを組んでレディメイドのスーツを展開。英国的な美学が散見されるスーツは一見の価値あり。291,600円(メンズ館4階=インターナショナル ラグジュアリー)