2025.02.10 update

【ルック】<メゾン ミハラヤスヒロ>」が2025年秋冬コレクションを発表

<メゾン ミハラヤスヒロ/Maison MIHARA YASUHIRO>が2025年秋冬コレクションを発表しました。

 

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<メゾン ミハラヤスヒロ/Maison MIHARA YASUHIRO>2025年秋冬コレクションルックCourtesy of Maison MIHARA YASUHIRO

<メゾン ミハラヤスヒロ> が2025年秋冬コレクションにおいて取り組んだのは、パラドックス(逆説)の手法によってブランドが約30年間に渡って積み上げてきたアイデンティティのコアを再提示することでした。


A Little Paradox Part Six

「どこへ旅するのが好きですか?」
夕日で赤く染まった路上の会話は、壮大なロマンやストーリーを期待する。

人生の大半を10キロメートル圏内で過ごす私にこの質問は哲学的だ。
ただ、私には旅が好きな理由など全く見つからない。いや、嫌いと等しい。

私はその無邪気にして無神経な質問に勇敢に答えようとするが、全く頭に浮かばない。
10秒・・・20秒・・・。
時間が経てば経つほど期待値も上がるのだろう。
50秒・・・・。
ダメだ。苦しい。
70秒・・・・・
あぁ、この場から逃げたい。
90秒・・・・・

遠くに行きたい。

 ― 三原康裕


スピーディーな時代の潮流に相反するスローな概念として掲げた “tailoring”、いわゆるスーツのテーラリングにとどまらない広義の “仕立て" を示す、いまやある種の埃臭ささえ漂う語に関する再考を起点として、造形的な矛盾を感じさせる形態の洋服を展開しました。

<メゾン ミハラヤスヒロ/Maison MIHARA YASUHIRO>2025年秋冬コレクションルックCourtesy of Maison MIHARA YASUHIRO

コレクションを通して多用された、大小の異なる2着のブルゾンが上下逆さまにドッキングされたあべこべなパターンは、仕立てという行為の本質を逆説的に浮かび上がらせ、パンツのパターンが袖へと転化されたトップス群には脱構築の古典的な手法としてのトランスフォームが応用されています。

<メゾン ミハラヤスヒロ/Maison MIHARA YASUHIRO>2025年秋冬コレクションルックCourtesy of Maison MIHARA YASUHIRO

デザイナーのオリジンでありブランドのシグネチャーでもあるスニーカーは「OLIVER」が新たに誕生。2020年にスタートしたライン「General scale.」とイタリアにファクトリーを構える<オートリー/AUTRY>のコラボレーションモデルは、時代の趨勢に左右されないオーセンティックなプロダクトを志向する <オートリー>のフィロソフィーに共鳴した三原氏が、代表的なスニーカー「MEDALIST」のレトロスペクティブな造形を一切崩さず、炙り加工によって経年劣化で朽ちたソールを再現しました。「履き古されたような風合いのスニーカー」のうちに包含される過去と未来をめぐる、時間概念のパラドックスが本質についての思索を呼び起こします。

<メゾン ミハラヤスヒロ/Maison MIHARA YASUHIRO>2025年秋冬コレクションルックCourtesy of Maison MIHARA YASUHIRO

本コレクションで試みられたのはあくまでも “tailoring" の見直しであって “new tailoring" の発明ではありません。新しい何かを生み出すという幻想の呪縛から逃れ、パターンを引き布を断ち、縫い合わせるという根本的な行為の再検証によってブランドの輪郭を明瞭に描き出し、風化に耐えうる強度を付与するという逆説的なプロセスです。

<メゾン ミハラヤスヒロ/Maison MIHARA YASUHIRO>2025年秋冬コレクションルック<メゾン ミハラヤスヒロ/Maison MIHARA YASUHIRO>2025年秋冬コレクションルックCourtesy of Maison MIHARA YASUHIRO

<メゾン ミハラヤスヒロ/Maison MIHARA YASUHIRO>2025年秋冬コレクションルックCourtesy of Maison MIHARA YASUHIRO

<メゾン ミハラヤスヒロ/Maison MIHARA YASUHIRO>2025年秋冬コレクションルックCourtesy of Maison MIHARA YASUHIRO

Courtesy of Maison MIHARA YASUHIRO
 

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Credit:
メンズスタイリング:ミハラヤスヒロ&チーム
ウィメンズスタイリング:大田由香梨(SLEEPINGTOKYO)
ヘア:マーティン・カレン
メイク:伊藤正恵
キャスティングディレクター:ヘンリー・トーマス
ショープロダクション:デヴィ・ソック / 保科道夫(プランクトン)
照明プランナー:河村亮(アートブレインカンパニー)
ショービデオ: アンドレア・アンジェリーニ
ランウェイ写真:ルカ・トンボリーニ

 

*本記事の内容は現在店頭でお取り扱いのない商品の情報を掲載しています。

*店頭では本記事の内容について、一切お答えできません。ご了承ください。

*お問い合わせは下記までお問い合わせをお願いいたします。


お問い合わせ:
メゾン ミハラヤスヒロ トウキョウ
TEL:03-5770-3291

記事提供元
FASHION HEADLINE