復活&新作全3種登場!<イセタンメンズ>のレザーベルトで身体と気分を引き締める日常へ
コロナ禍もひと段落。オフィスへの通勤も再び日常になったためか、イセタンメンズではビジネスウェアの引締め役=ベルトに関するお問い合わせが多くなっています。
実はイセタンメンズでは、牛革・ボックスカーフのオリジナルのカーブベルトが長年の隠れたベストセラー。東京の革製品のメッカ・浅草のアトリエで丁寧に仕立てられるこちらの素材に「コードバン」が復活し、新たに「シボ革」が加わります。
その<イセタンメンズ>のコードバンベルト復活から新作誕生に携わり、豊富な皮革製品の知識を持つ伊勢丹新宿店メンズ館 セールスマネージャー宮下 創太より話を聞きました。
まず「カーブベルト」とは?
ベルトは一般的には、帯を端から端までストレート=一直線の状態で製造します。それに対し、革を予め緩い弓なりの形状に裁断した上で作られるものを「カーブベルト」と称します。その特長は、まず帯の形状がウエストラインに沿った自然な曲線なので、着用時に骨盤や背骨への不快な当たりを軽減できるので、着席時や屈んだりする際に掛かるストレスがベルトにも、そして身体にも圧倒的に減少します。その結果、ベルト自体が長持ちするのも魅力です。
ただし、コバ(断面)の仕上げを直線ではなく曲線で滑らかにする必要が生じるため、高度な技術力が求められ製造可能なアトリエは限られます。また、曲線状に裁断するので革の歩留まりも悪くなり、一般的なものより生産効率は格段に落ち年間に製造できる本数も少なくなります。
丁寧な仕立てが魅力の<イセタンメンズ>オリジナルベルト
このカーブベルトも含め、イセタンメンズのオリジナルベルトは驚くほど手の込んだ仕立てがなされています。いずれも言われないと気付けない工夫ですが、正に職人技です。
【職人技②】
裏革の「へり返し」
ただしこのようなひと手間も、良質な素材=革が調達できないと真価を発揮しません。
実はコロナ渦以降、種類を問わず優れた原皮の調達が世界的に難しい状況が続いているのですが、担当した宮下がこれまで得た経験や知見そして調達ルートをフルに活かして製品化したのが、今回ご紹介するカーブベルトなのです。
多くのリクエストに応えて復活の「コードバンベルト」
まずはこの春復活のコードバン素材のものからご紹介しましょう。 馬の臀部の革の裏面を磨き上げて作るこの革は、無二の光沢で「革の宝石」とも呼ばれる存在。特に紳士靴好きには熱心なファンが多いことで知られています。昨秋に開催したレザー博を契機にリクエストを加速度的に頂けた結果、再登場に漕ぎつけました。
今回採用した革は、今や世界のコードバン製造の片翼を担う姫路の新喜皮革のコードバンです。透明度の高い光沢を最大限引き出すとともに、ベルトの革として求められる性能も踏まえ、敢えて靴用とは異なる鞣しを施しました。具体的には水性顔料仕上げで色出しした後に軽く顔料で仕上げた結果、正に高級そのものの質感に。実際、店頭では早速「ボックスカーフの艶より好み!」と指名買いされる方も多くいらっしゃるとのこと。
実は馬の臀部の繊維構造は個体差が大きいため、それ全体が「コードバン」と呼べる革になれるとは限りません。しかも曲線で裁断するカーブベルトを継ぎ目なしの一枚革仕様で作るには、そもそも原皮自体に大判のものが必要です。つまりこのベルト、見た目以上にプレミアム感の高い一本なのです。
にもかかわらず帯幅は、無骨な印象のものが多いコードバンの靴とも合わせることも踏まえて、一般的なものよりやや広い32㎜(定尺サイズのみ)としている点も、特にこの革のファンには嬉しいポイントではないでしょうか。合わせるバックルも、存在感がありながらも決して悪目立ちはしないスタイルのものを厳選しています。
ビジネスにもカジュアルにも使い易い「シボ革ベルト」
続いてはこの6月に販売開始となったシボ革ベルトです。ノータイやジャケパンスタイルなど、ビジネスウェアのカジュアル化がコロナ明けで進み、平日と休日との装いの垣根もなくなりつつあります。
そんな中、「ローファーにも合わせられるカーブベルトはないか?」「オンオフ兼用できる素材のものがあったら…」などのご要望に応えるために登場した商品です。
こちらは帯革に、イタリアの名門・イルチア社のシボ革を採用しています。適度にカジュアルながら、決して砕け過ぎずある種の上品さまで感じられるこの革、後でご紹介する定番・ボックスカーフのものに比べ実際の着け心地もソフトなのが特長です。
また注目すべきはこのベルトの帯幅。コードバンやボックスカーフのものより僅かに細い30㎜とし、それに馴染むようバックルも少し小振りなものを用いています。このお陰で視覚的にも、文字通りちょうど良い塩梅のリラックス感が出て来るのです。
正にザ・ベストセラー、「ボックスカーフベルト」
最後のご紹介は、従来からの大定番・ボックスカーフのもの。こちらの帯革には革好き、特に紳士靴好きにはあまりに有名なフランスのタンナー・アノネイ社のものを用いています。何といってもキメ細やかな革質が自慢で、優等生的な表情と言うのか、一見しただけで「良質の革で作られた良質なカーブベルト」と判ってしまう雰囲気を有しています。
帯幅は32㎜(定尺サイズのみ)と僅かに広めに設定しているので、抜群の革質を存分に堪能できます。またオンビジネスに相応しい雰囲気を出せるよう、バックルもスクエアタイプのすっきりとした印象のものを採用しました。「まずはキチンと見えるベルトを購入したい」と思われていらっしゃる方、例えば新社会人の方にはファーストチョイスにお勧めの一本です。
お気に入りのベルトを長持ちさせるポイント
丁寧な仕立てと良質な革素材が自慢のイセタンメンズのカーブベルト。この品質を長期間楽しむためには、取り扱いにほんの少し配慮が必要です。そのポイントを数点挙げておきましょう。
どんなにお気に入りのベルトでも、連日着用しない
丸一日着用すると、革のベルトは結構な量の汗を吸っているので、それを乾かす時間が必要です。革靴と同様にベルトも何本かをローテーションすると、結果的に1本を使い続けるよりそれぞれの寿命を伸ばすことができます。
ベルトを着用後は都度、真っすぐに垂らして保管する
使い終わったら面倒くさがらず、ベルトはパンツから外しましょう。着用時に偏在しがちなテンションからベルトを解放し、厄介な皺を残り難くするためです。例えばクローゼットのネクタイ掛けのような場所を活用して下さい。なおお手入れですが、基本的には乾拭きで十分です。
ウェストサイズと合ったベルトを購入・着用する
これはカーブベルトで特に気を付けてほしい点で、身体に掛かるテンションを均質にすべく、ウェストサイズでカーブの度合いを変化させているからです。因みにベルトのサイズは、5つ穴があれば3つ目ののベルト穴を基準にバックルのピン先までを測ります。もし3つ目の穴より1つ右や左で締めないと快適ではなくなった場合は、残念ながら買い替えのサイン。購入時より通し穴の間隔が1つ以上=ウェストサイズが約2.5㎝以上変化したことを意味するからです。良質なベルトを体形維持の目安としても活用して下さい。
靴の色にベルトの色を合わせる
お洒落の基本中の基本であると共に、それぞれの色のベルトの寿命を延ばすことにも繋がります。気に入ったものは「色ち買い(色違いで買う)」するのもお勧めです。
プレゼントに最適な同素材のフリーサイズベルトもご用意
今回ご紹介したオリジナルのカーブベルトは「定尺」と呼ばれる長さを予め固定したもので、それぞれ数種類の長さを揃えております。とは言えベルトには「ギフト需要」が非常に多いも事実。それに対応できるよう、一般的なストレート形状にはなりますが、全ての革素材・色で長さを後でカット可能な「フリーサイズ」もご用意しております。ただしこちらは帯幅がいずれも30㎜となります。
「靴を新調したので、それとマッチしたベルトも欲しい」
「折角なので1ランク上のベルトに買い変えたい」
「就職や転職などの新生活に、新たなベルトで気持ちも引き締めたい」などなど…
ベルトを購入するタイミングと時期は様々です。そんな皆さんの思いに応えられるよう、革素材を厳選しディテールも徹底的に探求したイセタンメンズのオリジナルのカーブベルトは、復活・新作そして定番全てが超・自信作。活躍したい場面に合わせて、楽しみながらお選びください!
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Text:Takahiro Iino
Photograph:Tatsuya Ozawa(Studio Mug)
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