【連載】<ボイルブランシェ>古橋 佑太さん 「"エア ジョーダン 1"に始まるレアスニーカー遍歴」|メンズ館で出会った○○マニア
伊勢丹新宿店 メンズ館ではマニアックな知識をもつファッショニスタから、ハイセンスなウェルドレッサーまで、さまざまなスタイリストがお客さまをお迎えします。しかし誰もがはじめはお洒落の初心者。若い頃、初めて買ったアイテムには並々ならぬこだわりもあるはずです。
今回クローズアップするのはボイルブランシェの古橋 佑太さん。中学生の頃に初めて<ナイキ> エア ジョーダン 1を手にして以来、今もレアスニーカーに夢中です。今日もネット情報のチェックに余念がありません。
いま話題のイタリア発の大人スニーカーブランド、<ボイルブランシェ>を担当する古橋さんは、かなりのスニーカーマニアとのこと。実際、会いにメンズ館地下1階へ足を運ぶと、一目でマニア度がわかるスニーカー姿の古橋さんが。普段、店頭に立つ時は<ボイルブランシェ>を履いているそうですが、今日はプライベートで履いているスニーカーを持ってきていただきました。
中学生の頃に経験した90年代スニーカーブーム
いま話題の<ボイルブランシェ>は、イタリア発の大人スニーカーブランド。伊勢丹新宿店 メンズ館地下1階 紳士靴で豊富なバリエーションを取り揃えています。
「中学生のとき、地元のスニーカーショップでエア ジョーダン 1を手に入れてから、エア ジョーダン、エア マックス、エア フットスケープなど、当時話題の<ナイキ>のスニーカーを買い集めていました。情報源は雑誌です。『Boon』や『COOL TRANS』といった雑誌がスニーカーブームを牽引していて、毎号読み込んでいました」
バスケットボール部だった古橋さんは、部活でも<ナイキ>を愛用。プライベートではレアなモデルと履き分けていたというのが当時のスタイルだそうです。
エア ジョーダンから始まるナイキ派
古橋さんのスニーカー収集の第一号となった<ナイキ>エア ジョーダン 1、黒×赤のシカゴ・ブルズカラーでした。85年に登場したファーストモデルの復刻版として94年に再登場したモデルを運良く店頭で見つけることができたのだそうです。
「エア ジョーダンは私がスニーカー好きになるきっかけを作ってくれたモデルです。普段履きしていましたし、学校にも履いて行っていました。」
そんな思い出深いエア ジョーダン 1は、高校3年生のとき、体育の授業後に下駄箱から忽然と消えてしまいます。今も悔しくて仕方ない記憶だそうですが、当時社会問題になった「狩り」に遭わなかっただけでも良かったのかも知れません。
「エア ジョーダンは何足買ったか、覚えてないぐらい。最初はレプリカのエア ジョーダン 1で、中3の時にはエア ジョーダン 11を買ったことを覚えています。復刻モデルでしたがエア ジョーダン 5を履いて富士山に登ったこともあるんです。ドロドロになって駄目にしちゃいましたけど、エア ジョーダンで富士山登った人なんて、他にいないと思うので、いい思い出ですね。」
その後も<ナイキ>のレアモデルを渡り歩いてきたという古橋さん。社会現象にもなったエア マックス 95は、ボルト(通称イエローグラデ)ではなく、ソーラーレッドを入手。サイドにシューレースを設けたエア フットスケープは、青✕白がオリジナルカラーでしたが、これも赤✕黒をセレクトしたそうです。
大人になってからは<オフホワイト>とのコラボモデルに傾倒。この日ご持参いただいたコレクションにも<オフホワイト>×<ナイキ>の姿がありました。
「<ナイキ>×<オフホワイト>のラバーダンクは、アメリカ限定色のグリーン ストライクを入手しました。ヴァージル・アブローを象徴する配色は、コレクションラインでも多く見られた、今となっては懐かしいカラーリングです。」
もう一足、<オフホワイト>のエア ジョーダン5も新品なら非常に高額になってしまっているモデルですが、古橋さんは気にすることなく普段履きしているそうです。
大人のスニーカーは履き心地にもこだわって
この日、古橋さんが持参されたスニーカーの中で、ひときわ目を引くモデルは<オニツカタイガー>のデンティグレ LL。ボリュームあるアウトソールが目を引くデザインですが、アッパーはクラシック顔。踵部分に搭載された「フューズゲル」は軽快な履き心地を実現します。
「デンティグレはダッド系の個性的なデザインです。今日の服は日本人デザイナーのブランドだったりするのですが、こういう大人カジュアルに似合うような気がします。同じ日本のブランドだからかもしれないですが。」
古橋さんにとってスニーカーは「履いてナンボ」。やはり90年代のスニーカーブームを知っているからなのでしょう。あの頃、苦労して手に入れたレアモデルは、多少サイズが合わなくても目を瞑り、ちょっと大きめサイズに同じくサイズの合わない<リーバイス®>のヴィンテージを腰履きしていた世代ならではの感覚です。
「実際に履くことを考えると、快適なスニーカーを選びたいですよね。それで言うと<ニューバランス>はまちがいないと思います。大人になるまであまり興味を持てなかったのですが、友達に強く勧められて、半信半疑で履いた996に感動しました。」
しかし996以後、日本であまり流通のない992を海外から取り寄せるようになったのは<ナイキ>で培ったレアモデル好きが高じてのことかもしれません。今ももう一足992を手に入れたいと、ネットを物色中だそう。ちなみに定番の1000番台シリーズのグレーは成熟した大人のスニーカーというイメージが強く、「50代になったら履く」と決めているそうです。
話題のレトロフューチャースニーカーも語れます
「仕事柄スニーカーに囲まれているんですが、好きなスニーカーはインターネットで買っています。現在のスニーカー市場は、新作もリセールもネットが主で、しかも情報戦なので毎日の情報チェックが欠かせないんです。」
そう言いながら、今も<ナイキ>×<トラヴィス・スコット>の情報を追いかけているという古橋さんは、中学生の頃と同じ目の輝きで笑っています。ところでご自身が担当している<ボイルブランシェ>についても紹介してくれませんか?と水を向けると、照れくさそうに紹介してくれました。
「<ボイルブランシェ>は分厚いインソールが抜群の履き心地を提供すると同時に、5〜6cmの背高効果を発揮して脚長に見せてくれるとあって、大人世代からも高く支持されています。元々はアッパーナイロンにヨットの帆、アウトソールにタイヤのゴムを採用するといった素材面でも話題でしたが、今はリモンタナイロンを使ったモデルや、アッパーをレザーに載せ替えたオールレザーモデルが人気です。デザインで見られがちですが、実は履き心地も抜群にいいのでリピーターが多いのも頷けるはずです。」
昨年、伊勢丹新宿店メンズ館先行でリリースされた「クオークハイプ」は、ホワイトとブラックのモデルをラインナップしていましたが、ブラックはすでに完売しているそう。予想外の人気ぶりには、これからも注目が集まりそうです。
ヒールカウンターが特徴的な「リアムパワー」は、80年代トレンドのラストを今風にボリュームアップしたもの。EVAソールに文字を配した「クラブ01」や「シャイン」も大人好みのカラーリングが揃っています。
「他にも新進スニーカーブランドの中に、注目どころがいくつもあります。女性デザイナーが手がける<クライムロンドン>、ヴィンテージ風のデザインが特徴的な<ゴールデン グース>は、個人的にもおすすめしたいブランドです。」
スニーカーの話になると、すぐに自社ブランドの紹介から逸脱してしまう古橋さんのマニアっぷり。こんなスニーカー話ができるお客さまがご来店されると嬉しくてたまらないそうです。
取材中、昔買った<リーボック>インスタポンプ フューリー、古橋さんはトリコロールカラーでしたが、筆者はシトロンだった話で意気投合。コロナ禍に原宿の某有名スニーカーショップが開催したイベントで購入券が当たり、アニマル柄のエア マックスを購入したエピソードも、「果たしてあれはお買い得だったのか否か」の議論が盛り上がりました。
本記事を読んだスニーカー好きの方には、ぜひ会いにきて欲しいとおすすめしたいスタイリスト。スニーカーブームを経験したスペシャリストがいる、スニーカー好きの憩いの空間がここにあります。
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【連載】「#メンズ館で出会った○○マニア」
Text:Yasuyuki Ikeda
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