【特集】紳士にふさわしい革小物<ETTINGER/エッティンガー>の魅力を徹底解説!
「スーツスタイルに似合う革財布・革小物」をお探しの人におすすめしたいのが、ロンドン発祥のブランド<ETTINGER/エッティンガー>です。黒やタンなど単色の革小物しかなかった1950年代に、<エッティンガー>は外側と内側が違う色のコンビネーションを採用。その斬新さが紳士に受け入れられて、現在では<エッティンガー>といえば内側が黄色のブライドルシリーズを思い浮かべるほど広く認知され、身の回りのレザーグッズをシリーズで揃えるファンも多くいます。今回は、使い込んでいくほど味が出る革製品をラインナップする<エッティンガー>の魅力をご紹介します。
1.ヒストリー編
英国軍の裁縫職人という家系からスタートした<エッティンガー>の歴史
ロンドンのエッティンガー家は、代々、英国軍の縫製職人という家系で、1934年にレザーグッズを製造する会社を設立。ブランド初期にレザーグッズに馬具の鞍(くら)に見立てた素材の使い方を採用したハンドメイド製が評判を呼び、世界の名だたるストアからレザーグッズのオーダーを受注。ロンドンやニューヨークで「HAND MADE IN ENGLAND」の刻印は紳士の証しとなりました。
馬具の鞍は、人がまたがる部分は雨や水がかかっても大丈夫なブライドルレザーを、馬の背中に当たる内側部分は馬が痛がらないようにソフトなベジタブルタンニンレザー(パネルハイド)を使います。
<エッティンガー>は、馬具から発想を得て、そのまま革小物に転用。外側は、紳士の装いを邪魔しないように耐久性に優れたブライドルレザーを薄く漉いてエレガントなクオリティーを実現し、内側には柔らかいイエローのパネルハイドを採用。この組み合わせは俄然注目され、現在の<エッティンガー>の革小物のコンビネーションのオリジナルとなっています。
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2.モノづくり編
<エッティンガー>のスタイルを物語る上で欠かせないブライドルレザー
伝統的なブライドルレザーは、何世紀にもわたって最も英国的な革として、主に馬具に使われています。ブライドルレザーは、他にはない存在感を持ち、厚みがあり、優れた耐久性を兼ね備えていますが、<エッティンガー>のブライドルレザーは、伝統的なブライドルレザーとは異なります。
<エッティンガー>の革製品のためだけに特別に仕上げられたブライドルレザーは、極めて精緻に染められ、それは<エッティンガー>の洗練されたレザーグッズを物語るひとつの特長になっています。また、主に製品の内側に使われているロンドンタンのパネルハイドは、厳しい品質基準を満たした植物なめしを施した牛革です。
<エッティンガー>のレザーグッズはバーミンガムにある自社工場で、数世代に渡って受け継がれてきたスキルを駆使し、高い品質を保って作られています。職人の多くは代々同じ仕事をしていて、20年以上も仕事を続けている職人も珍しくありません。
国際的な品質を満たし、生産効率を向上させるため、多くの職人を養成するなど多額の投資を行なっていますが、見習い制度は若い職人を呼び戻し、専門技術を習得することで、かつて繁栄した産業を復活させることを目指しています。
<エッティンガー>製品は、薄マチの製品が有名ですが、高級な革を耐久性を保ちながら薄く漉き、細かいステッチでエレガントに仕立てるステッチのミシンワークや革をへりかえす工程などのすべてが手作業で、職人の腕をふるうポイントとなっています。
3.人気シリーズ編
1) BRIDLE HIDE COLLECTION <エッティンガー>を代表するブライドルハイドを使ったコレクション
<エッティンガー>の「BRIDLE HIDE COLLECTION」は、手綱やクツワ、鞍など馬具に使われることで有名なブライドルレザーを使用。蝋(ロウ)引きされた牛革は、耐久性や防水性に優れます。外側にブライドルレザーを、内側にパネルハイドを使う手法は、人間のよき相棒である馬に対するリスペクトから生まれた素材の使い方といえます。 ブライドルレザーは、素材の特性上、革の表面に「ブルーム」と呼ばれる白い粉が現れることがありますが、これは革に染み込ませた蝋(ロウ)が少しずつ表面に出てきたもの。皮革用のブラシでブラッシングしたり、柔らかな布で革になじませてお使いください。
小銭用のポケットが付いた二つ折り財布と、カードポケットや札入れを装備したシンプルな仕様の薄手の長財布は、どちらもジャケットやコートの内ポケットに収まるスマートなフォルムで人気。4つのフックと回転するリングを装備したレザー製のキーケースとコンパクトで使いやすいキーリングは、ギフトにもおすすめのアイテムです。いずれも英国の名門ブランドらしい風格を備え、使い込むほどに味わいが増していきます。
伊勢丹限定の二つ折り財布と長財布は、外側にブライドルレザーのブラックを、内側にはイギリスを象徴するカラーともいえるボトルグリーンを採用。二つ折り財布はバッグやポケットにスムーズに収まるサイズで、長財布は1万円札幅のサイズで依頼した日本仕様。ジップ式のコインポケットやマチ付きの札室、フラットポケットが3つ、カードを5枚収納できるミニマルな新定番です。
2) STERLING COLLECTION
イギリスのスターリングポンド紙幣の透かしの色から着想を得たコレクション
<エッティンガー>の「STERLING COLLECTION」は、イギリスのスターリングポンド紙幣の透かしの色から着想を得たカラー4色を内側に採用。中でもパープルカラーは、別名ロイヤルコレクションとファンから呼ばれ、このカラーで揃える方も多く、ブランドを代表するカラーとなっています。
外側は黒のカーフで非常にシンプルですが、内側を開けると発色の良い色がのぞく、英国流の遊び心あふれるシリーズです。
英国ポンド紙幣の色のカラー展開をしている「スターリングコレクション」のカーフレザーを使った二つ折り財布、外側にコインポケットのついたタブ付きミニ財布、内外のカラーコントラストが印象的な長財布、クラシックなマネークリップ。外は黒のカーフ、内側はパープル、オレンジ、レッド、ターコイズのカラフルな4色から選べて、ビビッドカラーがさり気なく見えるスタイリッシュなデザイン。着こなしに合わせて持ち替えて楽しみましょう。
内側の色をネイビーにしたシックな伊勢丹限定シリーズの名刺入れと三折り財布です。外側に人気の「スターリングシリーズ」と同じブラックカーフを使い、内側の色をネイビーにした、ありそうで無かった伊勢丹メンズらしいコンビネーション。名刺入れは、薄さを得意とする<エッティンガー>を代表するモデルの143で、上下2室ずつの仕様は名刺の仕分けに最適。メイン段は30枚程度収納可能です。
4.お手入れ編
メンテナンスを行うと、1年から2年ほどでブライドルレザーの美しい艶が現れます
<エッティンガー>の革製品は、メンテナンスを行うことで経年変化を楽しめて、より愛着が増してきます。
必要なものは、革に潤いを与えて表面を保護し、クリーム内のワックス成分で艶出し効果があるクリーム「LEATHER BALM(レザーバーム)」と、乾拭き・クリーム兼用のクロス。クロスで乾拭きした後に、月に1回程度少量のクリームを塗布し、再度乾拭きを行います。
また、白いロウ(ブルーム)が出た革小物は、暖かい室内で保管したのち、馬毛のブラシか柔らかい布で磨いてください。
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Text:Makoto Kajii
Photo:ETTINGER/ISETAN MITSUKOSHI
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