旬なテーマごとに“Vゾーン”のコーディネートをお届けするコーナー「Vゾーンの流儀」

本連載では、伊勢丹新宿店メンズ館のスタイリストが、ビジネスシーンの定番スタイルであるシャツとネクタイによるVゾーンから、カジュアルダウンしたトレンド性のあるVゾーンまで幅広くご紹介していきます。

ビジネスの場では、商談、プレゼンなど、社内外問わずさまざなシーンが存在しますが、「見た目が印象の半分以上を決定づける」と定説もあるように、シーンに合わせて装いを選ぶことで相手へ与える印象によっては結果に影響を与えることもあります。

営業マンは、あらゆるシーンで第一印象が非常に重要と言える職業のひとつ。すなわちその装いとなるスーツは「戦闘服」とも言えます。そこで今回は、営業職をはじめとしたスーツをビジネスウエアとしてる方へ、印象づくりに効果的な「印象別Vゾーン」を3つのシーンに分けてご紹介いたします。

1.社外の方との初顔合わせ「爽やかな印象」Vゾーン

初対面の相手には、やはり爽やかな印象を与えたいものです。そんな時は、ネイビースーツに程よい光沢のネイビーのソリッドタイ。シャツは白無地のセミワイドカラーがおすすめです。


ネイビーは知的で誠実かつ清潔感を演出し、初対面の相手には良い印象を残しやすいといえます。あらゆるシーンで汎用性が高く組み合わせが利くので社会人としての基本アイテムとして必ず持っておきたいアイテムです。
シャツ・ネクタイはナポリの老舗カミチェリア＜ルイジ ボレッリ＞。同ブランドのアイコンでもある、世界で最も美しいと言われているセミワイドカラーシャツとシャツに合わせる為に計算つくされたネクタイのコンビネーションは定番のスタイルを1ランク格上げします。

2.社内プレゼンは「落ち着き・力強い印象」Vゾーン

社内でプレゼンする時は相手を説得する力強い印象がカギ。そんなシーンではチャコールグレーのスーツにまとまりの良いボルドーのネクタイを組み合わせて。


落ち着きを与える印象のチャコールグレーのスーツの装いに、オフェンシブなイメージのボルドーのネクタイを締めて力強さを演出。プレゼンの場ではネイビーなどの寒色系のネクタイよりもボルドーをはじめとした暖色系でインパクトを与えた方が良いです。暖色系といってもパキっとしたビビッドの赤ではなく、ボルドーやエンジ色などを取り入れれば全体的にまとまりの良いVゾーンになります。サックスのセミワイドカラーは＜ルイジ・ボレッリ＞をセレクト。淡めのサックスブルーは全体のコーディネートを調和させてくれます。

3.仕事も会食も程よく両立「おしゃれで上品な印象」Vゾーン

仕事の後は友人との会食。そんな日は素材感のある太めのヘリンボーンのブラウンジャケットとブルーストライプのシャツに、ネクタイはウールのレジメンタルを合わせます。


この組み合わせはビジネススタイルに力の抜けた感じが良い塩梅で両立出来ているコーディネートであり、ファッショナブルさと上品さを漂わせます。ブラウンとブルーは「アズーロ・エ・マローネ」と言われるイタリアの伝統的な合わせ。ネクタイは、スーツの色を拾ったグリーン×ブラウンカラーに、素材もスーツと合わせることで全体的に遊びが効いていながらまとまりのあるVゾーンになります。硬すぎない大人の上品さが、仕事の後の会食のシーンでもマッチします。

世界中にファンを抱え、伝統的なナポリシャツのハンドメイドのスタイルをベースにしている＜バルバ＞のシャツはスタイリッシュなフィッティングが特徴。また＜ステファノ・ビジ＞の上質なウールを使用したネクタイは秋冬だからこそ出来るお洒落上級者のビジネススタイルです。

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