国内最大級のクラシックカーイベント「AUTOMOBILE COUNCIL 2021（オートモビル カウンシル2021）」 が、4月9日（金）より千葉県・幕張メッセにて開催。
「公道をクラシックカーで走るレース・ラリーなどはたくさんありますが、歴史的な名車の実物を見て、触れて、運転席に座れて、その場で買えるショーは他にありません」というオートモビル カウンシル実行委員会代表の関 雅文氏に、クラシックカーの尽きない魅力についてお話を伺いました。

自動車文化やカーライフの魅力に迫るイベント「AUTOMOBILE COUNCIL」とは

今回が6回目の開催となる「AUTOMOBILE COUNCIL」は、歴史的名車を主催者がセレクトする主催者テーマ展示/特別展示や、ヘリテージカーの展示・販売、カーライフを豊かにする自動車関連グッズの販売をはじめ、国内有数のオー ナーズクラブ・イベントオーガナイザーの紹介やサプライヤー・スポンサーの商品展示など、自動車のある豊かな生活をたっぷりと感じることができる、自動車ファンには見逃せないイベント。伊勢丹メンズも会場内のプレミアムライフスタイルゾーンに出店する。

特に今回は、実際のイベントと並行して、オンラインによる有料展示会「AUTOMOBILE COUNCIL 2021 Virtual Mall」も開催。来場できない方や、遠方で来場が難しい人もこのイベントを楽しむことができる。
本年のスペシャルメニューとして、くまモンの生みの親で、放送作家、脚本家でラジオパーソナリティー、京都芸術大学副学長で株式会社下鴨茶寮代表取締役社長の小山 薫堂氏と、元日産自動車株式会社専務執行役員、チーフクリエイティブオフィサー（CCO）、現在は株式会社 SN DESIGN PLATFORM 代表取締役の中村 史郎氏による対談形式での『キーノート』を公開。
また長年にわたりルマン 24 時間レースに参戦している寺田 陽次郎氏と AUTOMOBILE COUNCIL 共同代表・加藤 哲也氏との対談も公開する。

古いクルマはなぜ人を和ませて、魅了し続けるのか

「AUTOMOBILE COUNCIL」に出展するヘリテージカーは、25年以上前の日本車・外車を一つの目安としていて、なるべくオリジナルに近い状態にこだわっています。「昔の＜フェラーリ＞や＜ポルシェ＞を間近で見たい」というクルマ好きの方はもちろん、展示車はすべて価格を明記しているので、若い世代でも、その造形の美しさに惹かれて手頃なクルマを買っていく方もいますね。

人はなぜ古いクルマに惹かれるのかというと、「愛車」という言葉があるように、クルマは記憶と紐付くもので、青春時代に「いつかは乗ってみたい」と思っていたクルマを追いかけたり、自分の父親が乗っていたクルマを手に入れたいとか、憧れていたクルマと思わず出会うなど、自動車には思い出を共有する不思議なチカラがあります。

 「古いクルマはメンテナンスが大変でお金がかかる」と思われがちですが、コンピューターが使われていない時代のクルマは機械として構造がシンプルなので、修理は簡単です。“クルマがクルマであった時代”のモノに乗る方が、自動車の本質を味わえるのも、クラシックカーの醍醐味の一つですね。
また、古いクルマに郷愁を感じるのも、世代によってその車種は異なってくるので、すべての世代にこのイベントを楽しんでいただけるように工夫しています。

クラシックカーを持つことの価値や魅力とは

現状はコロナ禍ですが、実は自動車の販売は好調です。クルマは人と接することなく移動できたり、個室になるなど、クルマの価値が見直されています。また、クラシックカーの売買も、ガレージビジネスも含めて好調です。クラシックカーの価格は、高騰した一時期に比べると落ち着いていますが、コロナによって旅行ができない代わりに、富裕層の関心はクラシックカーやクルーザーなどに向いているようです。

 
クラシックカーを所有する人はそれぞれ事情が違いますが、だいたい1台目は普段の足として使うクルマ、2台目はパートナーのクルマ、そして3台目に、スポーツカーを買うか、クラシックカーを買うという選択が多いですね。クラシックカーはあくまでホビーカーなので、ファッションでいうと、スーツやコートをそろえたあとのレザージャケットのような感じでしょうか。

 
また、昔はクルマとお酒に相関関係があって、イタリア車やフランス車はいつも気にかけて大切にしないと味が変わってしまうワインに似ていて、重厚な英国車は年代がたてばたつほど味がでるスコッチ。アメ車は旬なものが一番なビール。現代の様なグローバルスタンダード的な考えが存在していないので、昔のクルマはそれぞれの国（エリア）の文化を反映していて大変おもしろいですね。

メンズ館1階の正面玄関脇で、「ジュリア・スパイダー」が見られる！

今回の「AUTOMOBILE COUNCIL 2021」では、主催者テーマ展示として、世界有数の「WRC世界ラリー選手権（以下WRC）」で、1970年代から1990年代序盤まで活躍したランチア3台、フィアット1台、計4台が展示されます。時代を担ったチャンピオンシップカーの「フルヴィア1600HF」や「ストラトスHF」「フィアットアバルト131ラリー」「ランチア037」を間近で見ることができます。

更に、史上初めてルマンの地に君が代を轟かしたマツダのルマン優勝30周年を記念して「マツダ・ルマン優勝の軌跡」と題した「特別展示」を開催。この優勝カー787Bを初め、85 年型737C、そして82型サバンナRX-7も合わせて展示、この3台が集うのは初めてで見逃せない展示となります。

また、会期前の4月2日（金）から4日（日）まで、伊勢丹新宿店 メンズ館1階 正面玄関脇に＜アルファ・ロメオ＞の「ジュリア・スパイダー（1962年）」を展示します。このペール・ブルーが美しい「ジュリア・ スパイダー」は、AUTOMOBILE COUNCILのクラブメンバーが、フェデリコ・フェリーニ監督の『8 1/2』のミュージカル版『NINE（ナイン）』の映画を観て、作品の中に出てくるジュリエッタ・スパイダーにひと目惚れして、追加シリーズであるジュリアを探し当てたものだそう。こちらもぜひご覧ください。