2020.01.29 update

【特集】スニーカーの新しいフィッティング、「QUANT-U(クアントゥー)」を体験


  1. 約2時間で完成するミッドソールに業界騒然!3Dオーダーシステム「QUANT-U」プロジェクトとは?
  2. 【体験レポート】想像を超えた次世代シューズを体感──約120分で実現する"感動体験"
    1. “静”と“動”のデータをミックスさせた独自計測
    2. 通をも唸らすレザーのクオリティ
    3. いよいよ完成、その履き心地は…


約2時間で完成するミッドソールに業界騒然!3Dオーダーシステム「QUANT-U」プロジェクトとは?

<ECCO/エコー>の「QUANT-U(クアントゥー)」は、同ブランドの人気スニーカーである「SOFT8」をベースに、それぞれの人の足や歩行に合わせたミッドソールを内蔵するカスタマイズプログラム。

まず特殊な3Dスキャナーを使って15秒で足のすみずみまでを計測。このときのデータによって最適なミッドソールの形状を形成する。次にセンサーが内蔵された靴を履いて約30秒間トレッドミルで歩行し、歩行パターンを詳細に解析。それらのデータを瞬時に盛り込んだシリコン製ミッドソールが、3Dプリンターによって完成するというものだ。


伊勢丹メンズ館監修の全13色のレザー。さまざまな着こなしやスタイルに対応したセレクションだ。スニーカー 83,600円(計測・カスタムミッドソール・スニーカー本体)*初回価格


このプログラムのもうひとつの特色は、<エコー>の高品質なレザーアッパーやシューレースと組み合わせられること。2019年2月のポップアップストア、そして同年9月の「ISETAN靴博」でのイベントが好評につき、メンズ館地下1階=紳士靴では、このスペシャルな「QUANT-U」が再び登場。2月19日(水)から3月24日(火)
まで行われるポップアップにて取り扱われる。

*前寸データを基にした2回目以降の場合、ミッドソールのみ 27,500円、スニーカー本体のみ 28,600円


【体験レポート】想像を超えた次世代シューズを体感──約120分で実現する"感動体験"

商用サービスとして世界初となる3Dプリンターによる靴のミッドソールのカスタマイズを実現した<ECCO/エコー>の「QUANT‐U(クアントゥー)」。2019年2月にメンズ館地下1階=紳士靴で開催したポップアップでスタートするやいなや、革靴愛用者やメディア関係者からの“驚きと感動”の声が続々と聞こえてくる。

今回は、ファッション業界の新たなトレンドとなりつつある、最先端のテクノロジーを一足早く体験。約60分で生まれる感動の舞台裏に隠された魅力をレポートする。


「お客さまの目の前ですべて行われなくては意味がない」という強いこだわりのもと、「QUANT‐U(クアントゥー)」の企画実現には、素材の選定からプリンターの開発まで約3年という歳月を要したという。

“静”と“動”のデータをミックスさせた独自計測


まずは、3Dプリンターによるミッドソールの製作の前に、計測の話から。

流れはいたってシンプルで、足形分析のためのスキャンと歩行分析のためのウォーキングの2つが用意されていた。驚くべきはその作業スピード。ものの十数秒で3D化された足形画像が目の前に現れたと思うと、専門スタイリストがその特徴を的確に解説。適正サイズも画面上で指摘され、アーチの位置や骨格のずれなど、「なるほど」と思わせる考察力に驚かされる。



次に、センサーチップが埋め込まれたシューズに履き替え、トレッドミルによる30秒間の歩行分析へ。

ここでは、重心や足の動き、ねじれ、地面を蹴る力、つま先の向きなどを計測。完全数値化されたデータが目の前に現れる。私たちが知る限り、一般的な3D計測は複数のチップの集計データを使用するため、計測できる内容に限りがある。

しかし、<エコー>の凄みは、360°すべてが計測範囲。あたかも自分の足であるかのような動きを確認することもできる。もちろん、ここでも専門スタイリストによる的確なフィードバックがあり、これから作成されるミッドソールの形状や特徴を知ることもできるのだ。



3Dスキャン(静)とウォーキング(動)のデータをミックスさせることで、単にサイズが合っているだけでなく、心地よく靴を履いて歩ける状態を実現している。


通をも唸らすレザーのクオリティ



計測が終わると次はカラー選び。今回選べるレザーは、なめらかな質感の「CELESTE」とクラシックな雰囲気の「OXFORD」の2種類を用意し、全13色を揃えた。いずれもタンナーとしての顔も持つ<エコー>のレザーに対するこだわりが詰まったものだ。

聞くとそのこだわりは”イノベーション”の賜物だという。毎年行われる、レザークリエーションミーティングには世界を代表するデザイナーやクリエーターが集まり、"透明な"レザーや"温度で色が変わる"特異なレザーなど想像を超えるものから、環境に配慮したエコレザーなども生み出されている。そんなイノベーションから生まれるレザーが現在の<エコー>を支える重要なファクターであるのだ。


いよいよ完成、その履き心地は…



2種類の計測とレザー選びが終わるといよいよミッドソールの成形がスタート。3Dプリンターで自分のミッドソールが目の前で作られていく姿は圧巻で、思わず身を乗り出して見入ってしまう。

約20層にも重ねられた六角形のハニカム構造は、一人一人によって厚みや大きさが異なる。足運びの向きに合わせて六角形の頂点の向きが決まり、より推進力を高める仕掛けも隠されているのだ。

接地の際のテンションが強い私は、高反発な小さめの六角形に仕上がっていた。



実際に履いてみると、計測用シューズとの履き心地の違いに驚いた。靴と足の隙間が埋まり、靴との一体感も感じられた。歩行に関しては、歩き進むことを邪魔する要素が排除され、足を押し出してくれるようにスムーズに動く不思議な感覚を覚えた。ソフトタッチのレザーと相まって、履きはじめとは思えないほどの快適性だ。

自分の足や歩き方の特徴が数値化される体験は、唯一無二。履き心地も想像以上でまさに"感動レベル"の体験だった。


イベント情報
<エコー>「QUANT-U」ポップアップストア
  • 2月19日(水)~3月24日(火)
  • メンズ館1階=紳士靴

Photo&Text:ISETAN MEN‘S net

*価格はすべて、税込です。
*オーダー状況によりお渡しが前後する恐れがございます。

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メンズ館地下1階=紳士靴
03-3352-1111(大代表)
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