ストライプ&ペイズリーの正統英国スタイルに"ハズし"をひとつ


 


池内啓介
メンズ館1階=ドレスシャツ・ネクタイ スタイリスト

前回は、学生時代から通っているテーラーで仕立てたネイビースーツでご登場いたいだいた池内さん。今回は伊勢丹メンズの常駐テーラー、山口信人さんの<ラ・スカーラ>で仕立てたスーツを披露。やはりこういったオリジナリティあるスーツがお好きらしい。

ラペルエッジに入ったダブルステッチがブレザー風で、クラシックなディテールを散りばめたこのスーツは<ラ・スカーラ>のハウススタイル。ウェストを絞ったシルエットに⻑めの着丈で、袖丈もあえて⻑めのバランスにして縦のラインが強調されている。これが細身で⻑身の池内さんのキャラクターに似合っているのだ。


スーツ:<ラ スカーラ>*本人私物
シャツ:<イセタンメンズ>17,600円
ネクタイ:<ステファノ カウ>14,300円
ポケットチーフ:<アルテア>7,700円

Vゾーンメイクはロンドンストライプのシャツにペイズリー柄のネクタイという組み合わせだが、ロンドンもペイズリーもイギリスの都市名ということに気づけば、これぞイギリス紳士の定番技だ。ジャーミンストリー トあたりの洒落者を思わせるコーディネートを、しっかり自分のものにしている。

しかもポケットチーフにだけ他色を挿すのも洒落ている。「正統派のようでいて、どこか一箇所ハズしたい」というように、ポケットチーフを使えばアレンジは無限大だ。この域までさらりとこなせるようになるには、かなり研鑽を積んだのだろう。聞けば周りがストリートファッションに興じていた学生時代から、自分はオー ダースーツを着慣れているという。最近になってやっとオフをアメカジで過ごすことを覚えた、と笑ってみせた。 




■「V-STYLE」──1分で学べる紳士の遊び Vol.9