【特集】ヴィンテージアイウエアの常識をくつがえす、十人十色の楽しみ方。(1/2)
美しく、希少性が高いだけでなく、現代の実用に耐える状態のヴィンテージアイウエア、そして博物館級の歴史的価値を持つジュエリーばかりを世界中から選りすぐって紹介するショップが<SOLAKZADE/ソラックザーデ>だ。その圧倒的なコレクションと世界観が味わえるプロモーションが、ついに約5年ぶりに伊勢丹新宿店メンズ館で開催される。実弟・竜氏との二人三脚でこの唯一無二のショップを牽引する岡本龍允氏に、<ソラックザーデ>の理念やこだわり、イベントの見どころなどについて話を訊いた。
イベント情報<ソラックザーデ>トランクショー
□6月12日(水)~18日(火)/メンズ館1階=シーズン雑貨・帽子
□6月12日(水)~27日(木)/メンズ館1階=ジュエリー
<SOLAKZADE/ソラックザーデ>を運営する岡本龍允さん(右)と竜さん(左)、マネージャーのの山﨑リコさん(中央)。
自分らしさに出合える、<SOLAKZADE/ソラックザーデ>が教える"ヴィンテージ"の世界
<ソラックザーデ>が誕生したのは、2005年のこと。ヨーロッパやアメリカ、アジア、中東など世界中を旅しながら、趣味で始めたヴィンテージアイウエア収集が膨大なコレクションと化していた、岡本龍允氏と竜氏という1歳違いの兄弟。古くは19世紀初頭から20世紀末にいたるまで、未使用のデッドストックにこだわり、必要に応じてレストアを施し“新品同様”の最高の状態にしたうえで販売。常に10,000点以上のストックを保有するという、世界に類をみないヴィンテージ専門店だ。
12年には東京・原宿へと移転、さらに15年からはアンティークジュエリーにまでフィールドを広げ、世界中のファッショニスタやヴィンテージコレクターはもちろん、新たな“ネタ”を求めるデザイナーや映像制作関係者からも絶大な支持を集めている。
「<ソラックザーデ>の世界、価値観は決して僕一人が創り上げたものではありません。日常的に弟の竜やスタッフのみんなと色んな話をしながら、常に“何が面白いか”を追求した結果の積み重ねで、築いてきたものなんです。目指すべきゴールを共有しながらも、プロセスはそれぞれ手分けして進めている。僕ら兄弟は、いい意味で性格がバラバラなんです(笑)」
そう語るのは、オーナーである兄の龍允氏。まるで博物館に迷い込んだかのような店内には、古今東西、多種多彩なヴィンテージアイウエアが勢揃い。誰もが知るメジャーブランドの人気モデルから、知る人ぞ知る隠れた名作やアートピースのような珍品まで、まるでアイウエアの壮大な歴史をその“証人”ともいうべきメガネやサングラスを見ながら紐解いていくような、他所では決して味わえない体験が可能だ。
「ここで僕らがお客さんと一緒に行っているのは、ヴィンテージアイウエアを媒介とした“タイムトラベル”であり、“カルチャートラベル”なんです。過去およそ200年分のアイテムを10年単位で区切って整理しながら、その製造国やデザイン、テイスト、素材や製法、あるいはどんな著名人が愛用していたかといった、テーマ性のあるカルチャー的な切り口でも体系化するようにしています」
しかも年代を問わず扱う商品のほとんどがデッドストックの未使用品であり、見た目にも美しく、かつ道具としての機能性を全うするだけのクオリティを備えているというから驚かされる。
「ほとんどのヴィンテージショップが、世の中のトレンドありきの提案をしている。でも僕らからするとそれは、ファッションの最先端にぶら下がっているだけに見えてしまいます。流行りのファッションや自分の好きな年代といった視点だけではなく、より俯瞰的に、客観的に、誰もが楽しめるアイウエアの本質的な魅力を伝えていきたいんです。そのために僕らが興味をもってどっぷり浸かれるようなテーマを探し、それを徹底的に掘り下げる。モノも知識も納得できるところまで精査、整理できたらショーケースに収めて、次のテーマに向かう──そんな取り組みを続けています。あるときはレイバンというブランド、あるときは1940年代のフランス、またあるときはフレームの生地や製造方法などという風に……。誰でも、どんな楽しみ方もできる、たくさんの引き出しを用意したいと思っているんですよ。僕自身が飽き性で、興味自体が常にあちこちへ”トラベル”してるというのもあるんですけどね(笑)」
文字通りの「タイムトラベル」を可能とする、世界中に広がるバイイングネットワーク、精確な鑑定や時代考証、圧倒的な世界観、そしてリアリティのある提案力。さらには長年の経験によって培われたレストア技術やレンズ加工技術などによって、まったく新しい、十人十色のヴィンテージアイウエアの楽しみ方を提示する。それが<ソラックザーデ>が唯一無二のショップである理由なのだ。
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