【インタビュー】<YOAK/ヨーク>デザイナー広本敦が指南──"シャツとジャケットに合う"スニーカーのスタイリング術
スニーカー通勤が社会的に推奨されているように、ビジネスシーンにもスニーカーは定着してきたが、どこまでがOKで、どこからがNGなのかの境界線を模索している方も多いはず。今回は、「シャツとジャケットに合うスニーカー」をコンセプトとして掲げるスニーカーブランド<YOAK/ヨーク>デザイナー広本 敦氏自らが、そのスタイリングを手ほどきする。
「シャツとジャケットに合うスニーカー」をコンセプトのスニーカーブランド<YOAK/ヨーク>
<YOAK/ヨーク>デザイナー広本 敦氏
「シャツとジャケットに合うスニーカー」を不変の軸に据え、メイド・イン・トーキョーを貫くフットウエアブランドの<ヨーク>。オンからオフまでどんな着こなしにもマッチするスニーカー群は、シンプルなデザインをベースに色や素材で個性を創出。レザーのカット部分に出る“影”の付き方など、職人の手作業の良さがわかるプロダクトは、静かにその存在感を主張している。
オフィスでのミーティングや会食、シャツとジャケットを着ていく特別なシーンで定番的に履ける普遍的なスニーカーとして注目される同ブランドは、大人の日常のシーンに履けるまさに"ドレスシューズとスニーカーのハイブリッド"。スポーツブランドの"よくある"スニーカーだとラフになりすぎる着こなしを足元でグッと引き締めてくれるのだ。
1. 足元のボリューム感でスタイルを引き締める
大人が履けるダッドスニーカーを<ヨーク>が作るとどうなるか──その答えが今回初お披露目となる新作スニーカーの「LORRY(ローリー)」だ。
スニーカー「LORRY」34,560円
ボリュームのあるソールとバランスの取れた木型を採用した同モデルは、アッパーにスムースレザーとスエードをコンビにすることで上品な見た目を演出。ソールに使用した、ビブラム社が新たに開発した「ローリングゲートシステム」はクッション性が高く、着地の衝撃を吸収。摩耗に強いタフさも魅力で、長く愛用できるだろう。ポップアップでは三越伊勢丹別注カラーのネイビーをはじめ、ホワイトとブラックの全3色で登場する。
カーディガンを用いたカジュアルな着こなしにもしっかるハマるのが「LORRY(ローリー)」の魅力。ワントーンでまとめたスタイルや、グレーのトーンオントーンで柔らかい印象に仕上げたコーディネートでも好相性なのは、上品な見た目を創出する素材使いの妙だ。
2. 普遍的な魅力は、正統派な大人の装いにマッチする
スニーカー「ULYSE」各27,000円
ドレス感を残したセットアップスタイルの足元には、上質なスエードとレザーが作り出すグラデーションが高級感を演出する「ULYSE(ユリス)」がお薦め。
アッパーにスエードが入ることで、上品な見た目に昇華し、デニムパンツや"チノパン"、ウールのスラックスなどさまざまな素材のパンツとの馴染みも◎。オンでもオフでもスタイリングに取り込めるシンプルで普遍的なデザインに、ホワイト&ブラックの2色展開なのでトレンドに左右されず、長く愛用できるだろう。
チーフを挿してドレスアップしたり、シンプルな大人の着こなしの足元に好印象を残すのが、この「ULYSE(ユリス)」なのだ。
「上品でドレッシーな顔つきの『ULYSE』は、今回選んだ正統派のセットアップスタイルはもちろん、オフィスカジュアルなスタイリングにも好相性です。革靴とスニーカーの中間のようなイメージと捉えて挑戦していただきたいです」
3. シンプルなデザインは、着こなしに絶妙な”ヌケ感”をつくる
スニーカー「STANLEY」各27,000円
アッパーとソールがワントーンの「STANLEY(スタンレー)」は、「シャツとジャケットに合わせるスニーカー」というブランドフィロソフィーが詰まったシンプルで快適な一足。不要な部分をすべて削ぎ落とした究極的にシンプルなデザインには、取材当日の広本氏の着こなしのように、モノトーンのスタイルにハマるのはもちろん、足元にホワイト入れることでカチッとした着こなしに"ヌケ感"を作るのも新鮮だ。
「シンプルでスポーティーなデザインの『STANLEY』は、特徴ある素材感や個性的な柄のジャケットスタイルに合わせても、しっかりと着こなしを引き締めてくれます」
スニーカー「LILY SMOOTH」24,840円
もう一足、こちらも今回初登場となる「LILY SMOOTH(リリー スムース)」は、既存モデルで定番スリッポン「LILY」のスムースレザータイプ。お客さまからのリクエストから生まれたこの一足は、アッパーにさりげなく入った同色のパイピングレザーが独自のラインを描き高級感を演出。キレイ目なトラウザーズの"ハズし"として、また春夏ならショーツやスウェットパンツ、白ソールでヌケ感を創出するなどオン・オフで活躍すること間違いない。
Photo:Tatsuya Ozawa
Text:ISETAN MEN'S net
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