【連載】帽子デザイナーインタビュー③<サワ ヴォーターズ>デザイナー ヴォーターズ サワ|ミリ単位の調整と目に見えない細部にまでこだわった帽子作り(1/2)
今回イセタンメンズネットでは全6回に渡り、10月・11月に行われる帽子ブランドの各デザイナーにインタビューを実施。第3回目は<SAWA VAUGHTERS/サワ ヴォーターズ>デザイナー ヴォーターズ サワ氏のインタビューをお届けします。作り手の”想い”に触れて、帽子を被る。そんなきっかけとなる連載をお楽しみください。
<SAWA VAUGHTERS/サワ ヴォーターズ>
2018年秋冬ハットプロモーション・MADE to ORDER -100%Cashmere- オーダー会□10月24日(水)~30日(火) *オーダー会のみ11月6日(火)まで□メンズ館1階=シーズン雑貨・装身具
―――まず、帽子作りのインスピレーションの源になっているものを教えてください。
広い意味でのインスピレーションは、見たもの、食べたもの、感じたもの、経験したもの、全てから想像を膨らませます。毎シーズンテーマを決め、物語を描いてゆくイメージです。さらにそれらを、飾りやフォルムのデザインへと変換していきます。
―――帽子作りの醍醐味はどんなところに感じますか。
帽子を作る過程や、仕上がった時の楽しさももちろんですが、一番は、“人の、その日の気分と、気持ちを支えることが出来るところ”かもしれません。
帽子は靴や服と違い、被らなくても生活できるアイテムですが、被るだけで気分を楽しくしてくれたり、背筋がシャキッとしたり、人の心や感情の部分に働きかける要素がとても大きいと思います。
ですから、「被ると気分が上がる!」と喜ばれた時ほど、帽子作りの楽しさと醍醐味を感じる時はないですね。
―――モノづくりに対してのこだわりや想いをお聞かせください。
こだわりを持って製作した帽子を届けるために、パターン製作の段階ではミリ単位までこだわり、フォルムを調整します。素材と芯を選び、それぞれのデザインに合った柔らかさ・硬さへと生地感を変化させます。目に見えない細部を調整することで、仕上がりの完成度を想い描きながら製作を進めています。
Made in Japanにこだわり、帽子の原型となる帽体においては日本、木型はイギリスの卓越した木型職人によって作っていただいたものを使用しています。
熟練の職人が帽体を蒸し上げ、熱々に蒸しあがった素材をひとつひとつ木型にかぶせて型入れをする。手間と時間をかけた工程で、一つ一つ大切に仕上げられています。
また、帽子はついている飾りによって、ガラリと雰囲気が変わるので、ベーシックな見た目の帽子も、選ぶ飾りひとつで個性的でユニークな見た目に変化します。
そんな自由なところが、帽子というものの大きな魅力の一つだと思うので、シーズン毎にそれぞれのテーマを表現した個性的なスタイルを楽しんでもらえたら嬉しいです。
NEXT>お客さま一人一人に寄り添った帽子作りを―――。新たなチャレンジが始動!
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